25 / 37
25ふたりが番のはずがない
しおりを挟む「リリーシェ。俺の最愛。君が番だったなんてどうして今まで俺は気づけなかったんだろう?リリーシェもう二度と離さないからな」
ウルムの紺碧色の瞳は眦が下がり今や溶けかかったかき氷のようにとろっとろっになっている。
「ウルム様、それは私のセリフです。ああ~ウルム様、私の唯一。こんなに愛しいなんて、私の胸はウルム様でいっぱいです。私の番。ウルム様ぁぁぁぁ」
さっきまでのリリーシェはどこに行ったというほどリリーシェは我を忘れウルムに縋りつき上目遣いで彼を見つめている。
その背中をぎゅっと抱き込みウルムはその場でリリーシェに口づけた。
「やめろ!ウルム!おい、どうなってるんだ?誰かふたりを引き離せ」
狂ったように声を荒げるユーリ。顔は怒りで真っ赤になりウルムとリリーシェを引き離そうと食べ物の乗ったテーブルの上に上がって反対側に飛び込んで来る。
そしてふたりの身体の間に割って入りぐっと引きはがす。
「おい、ウルムしっかりしろ!?」
「ユーリ邪魔するな。リリーシェは俺の番だ。そこをどけ!」
「まさか?ほんとに番なのか?」
ユーリはウルムのあまりの変わりようにひょっとしたらと思い始めるが。
そんなふたりに違和感を覚えたのは言うまでもないそこにいたジェスたちだ。
ほんとに番なのはユーリとリリーシェだと知っている。
竜人の嗅覚は鋭い。ジェスがすぐに異臭に気づいてあちこち嗅ぎまわる。
「なんだ?…おかしいぞ。…ははん、原因はこのワインか?誰かがワインに薬を盛ったらしい。おい、ここから誰も出すな!」
そう声を荒げたのはジェスだ。
「そんな事誰が?私じゃありませんよ」
アリーネがばかな事を言う。
「お前か?おい、こいつを捕まえろ。いいか、どんな薬を使ったかすぐに吐かせろ。連れて行け!」
アリーネはすぐに疑いを掛けられ護衛に別室に連れ出される。
「アリーネはそんな事をするはずがない。何かの間違いだ。おい、失礼だぞ。俺達は客人だろう?」
リオン殿下も慌ててアリーネについて部屋を出て行く。
目の前では、間に入ったユーリが放り出されウルムとリリーシェがひしと抱き合いうっとり見つめ合っている真っ最中だが…
「誰か、ウルムを連れて行け。何なら拘束して部屋から出られないようにしておけ!リリーシェも部屋に連れて行って部屋から出すな!」
「やめろ!この!リリーシェ。放したくない。頼む俺の番なんだ。お願いだ。リリーシェと離さないでくれ。頼む、父さんどうして?おい、放せ。くそ!止めろ!おい……」
ウルムは無理やりリリーシェと離されて連れて行かれる。
「あっ、いや!ウルム様助けて~いやだ。もぉ、放してよ~」
リリーシェも部屋に無理やり連れて行かれる。
130
あなたにおすすめの小説
義弟の婚約者が私の婚約者の番でした
五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」
金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。
自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。
視界の先には
私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。
あなたの運命になりたかった
夕立悠理
恋愛
──あなたの、『運命』になりたかった。
コーデリアには、竜族の恋人ジャレッドがいる。竜族には、それぞれ、番という存在があり、それは運命で定められた結ばれるべき相手だ。けれど、コーデリアは、ジャレッドの番ではなかった。それでも、二人は愛し合い、ジャレッドは、コーデリアにプロポーズする。幸せの絶頂にいたコーデリア。しかし、その翌日、ジャレッドの番だという女性が現れて──。
※一話あたりの文字数がとても少ないです。
※小説家になろう様にも投稿しています
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
数多の想いを乗せて、運命の輪は廻る
紅子
恋愛
愛する者を失った咲李亜は、50歳にして異世界へ転移させられた。寝耳に水だ。しかも、転移した先の家で、訪ねてくる者を待て、との伝言付き。いったい、いつになったら来るんですか?
旅に出ようにも、家の外には見たこともないような生き物がうじゃうじゃいる。無理無理。ここから出たら死んじゃうよ。
一緒に召喚されたらしい女の子とは、別ルートってどうしたらいいの?
これは、齢50の女が、異世界へ転移したら若返り、番とラブラブになるまでのお話。
16話完結済み 毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付きで書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~
紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。
毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
王弟殿下の番様は溺れるほどの愛をそそがれ幸せに…
ましろ
恋愛
見つけた!愛しい私の番。ようやく手に入れることができた私の宝玉。これからは私のすべてで愛し、護り、共に生きよう。
王弟であるコンラート公爵が番を見つけた。
それは片田舎の貴族とは名ばかりの貧乏男爵の娘だった。物語のような幸運を得た少女に人々は賞賛に沸き立っていた。
貧しかった少女は番に愛されそして……え?
番など、今さら不要である
池家乃あひる
恋愛
前作「番など、御免こうむる」の後日談です。
任務を終え、無事に国に戻ってきたセリカ。愛しいダーリンと再会し、屋敷でお茶をしている平和な一時。
その和やかな光景を壊したのは、他でもないセリカ自身であった。
「そういえば、私の番に会ったぞ」
※バカップルならぬバカ夫婦が、ただイチャイチャしているだけの話になります。
※前回は恋愛要素が低かったのでヒューマンドラマで設定いたしましたが、今回はイチャついているだけなので恋愛ジャンルで登録しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる