じいちゃんから譲られた土地に店を開いた。そしたら限界集落だった店の周りが都会になっていた。

ゆうらしあ

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第4章 お祭り

第48話 進化に必要な事

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「……因みに何の神?」
『空間神ですね。空間を変形する事に長けた神です』
「……つまり?」
『空間の拡張、逆に空間を縮めて敵を押し潰したり出来ます』


 あー……なるほどね。つまりは今ぎゅーさんは空間を拡張して別の広げた空間に居るって事だ。






 どおぉんなファンタジーだよぉっ!?
 もう異世界の扉とか出てるから今更とはいえだよ!? 田舎のカフェに神様2体出現してるんですけど!? ほぼ24時間実在してる上に、在住なんですけど!?


『まぁまぁ、落ち着いて下さいよ』


 俺が地面に膝を着いて嘆いていると、指導者さんがニヤニヤと俺を宥めようと背中を叩いてくる。なんだよその嬉しそうな顔はよぉ。


『まぁ、予想していたとは言えまさかここまで早く成長してくれるとは思いもしなくて』

 ぷるるっ


 それに同意するようにエースさんも震える。


「ん? 予想していた?」
『空気が澄んだのは分かりますよね?』
「あぁ」
『澄むというのは、魔力の取り込み、流れが良くなる事も含まれるんです』
「……だから? 俺にも分かるように頼む」
『進化の際は、多くの魔力の取り込みが必要になります。その為、空気が澄み、魔力の流れが良くなったので必然的に魔力の取り込むスピードも上がったのです』


 ……此処が不思議土地になったって事か。OKOK。


「まぁ、良い方向に動いたならそれで良いか」


 これ以上考えるのも面倒くさい。
 それよりもメニューだよ、メニュー。こちとらこんなファンタジーを見に来た訳じゃないぞ。


 俺は改めてこの状況を確認し、メニューを考える。


 えーっと……トメさんと比奈が、凪さんとメマがぎゅーさんに抱きつく様子を眺めている、と。










「いや、思いつかんやん」
『まぁ、普通では思いつかないですよね』

 ぷるっ


 俺は指導者さんとエースに告げる。
 これで思いついたら凄い感性? をしてると思う。もしもそんな凄い感性をしてたら、俺は工場に勤めてない。多分大手………いや、地方のデザイナーとかで働いて人間関係が面倒くさくなって、結局は工場に………。


「俺って、本当にダメな奴だ………」
『……十分凄い想像力を持っていると思います。そこを生かして頑張って行きましょう』


 指導者さん、勝手に俺の心を読まないでくれ。


 そんな事を考えて俺が肩を落としていると、比奈がやって来る。


「哲平さん、そう言えばメニューは決まりましたか? 今日中に何を出すか、運営の方に提出しなければならないんですけど……」


 お、オーマイガー……まだ決まってないんだけど。


「この際です。ぎゅー様のお力を借りれば宜しいのでは?」
「ん? どう言う事だ?」
「?」


 俺に小声で伝えて来る指導者さん。比奈に聞こえていれば俺が怒られるのを気にしての小声、流石だ。


『空間神は作った空間は時を止める事が出来ますので、新鮮なものを提供出来ます……そこから何かアイディアは思いつきはしませんでしょうか?』
「へー……じゃあメニューは決まったな」


 俺は改めて比奈へ向かって佇まいを直して、1つ咳払いをする。


「あの……?」
「決まった、決まったぞ比奈よ」
「え、あ、はい」
「俺達が屋台で提供する物はーー……!!」


 俺がその物を言うと、今この空間の時間が止まったかの様に静かになった。奥にいたぎゅーさん達も動きを止めていた。


「あー……うん。分かった。なんか思ったより普通……あ、いや、何でも無いよ?」
『……貴方がこの土地の主人です。好きな様にやれば良いんですよ』

 ぷ、ぷるっ。


 ……だよね? だって悪くはないんだもん、上々だよね?


 俺は皆んなからの生温かい視線を受けながら、寄り添ってくれたエースさんを抱きしめながら飼育小屋を後にするのだった。
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