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第1章 (3)出逢い
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しおりを挟むどうしよう……っ。
このまま捕らえられてアルバート様に報告がいけば、きっと彼は無事では済まない。
処分されてしまうかも知れない。
「やっと追い詰めたぞ!
その髪と瞳の色、どこの国の者だ!」
ビシッとした紺色の制服に身を包んだ警備長が、その逞しい体格通りの太い声を響かせる。
不法進入者に加え珍しい容姿の彼に、警備長達は必要以上に警戒している様子だ。
っ……助けなきゃ!
私の力で、どうにか出来る問題ではないかも知れない。
それでも居ても立っても居られなくて、この騒動を鎮めようと思った。
でも、声を上げかけた瞬間。
たくさんの人に囲まれている彼がチラッとこっちを見て、私に微笑む。
ーーえっ?
瞳が重なって、ドキンッと胸が高鳴った。
トクンットクンッと温かい鼓動が、身体に響き渡る。
それなのに騒いでいた心は冷静になって、喉まできていた叫びが消えていく。
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