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最終章 (4)夢の言葉は魔法の呪文
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「……守ってやる。一生」
迷う私の心を引っ張るように、ヴァロンの力強い言葉が響く。
耳からではなく、心に直接語りかけられているかのように、導かれていく。
自分の素直な気持ちを誤魔化すことなんて、出来なくなっていくの。
「たとえ世界中を敵に回しても、俺がなんとかしてやるからさ。
お前が心配してる事全部、引き受ける。
……俺の言葉、信用出来ねぇ?」
「……ッ」
私は俯いたまま、首を激しく横に振った。
「……なら、命じろ。
お前の夢は、俺が絶対叶えてやる」
その言葉を聴いたら、迷いとか不安が、消えた。
貴方の言葉は、いつだって魔法の言葉。
私を強くする、不思議な呪文。
「っ……ヴァロン!
私をここから連れ去ってッ!!」
そう叫んだ瞬間ーー。
ずっと心を覆っていた殻が砕けて、明るい光が、見えた気がした。
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