この夏が終わっても

☆リサーナ☆

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第7章 将馬side

(1)将馬side

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あの人数でも、周りがほとんど知ってる人の前で歌うのも……。俺だって緊張したのに。

この中で、里奈が歌う。


「……将馬君。
僕、里奈ちゃんに告白したよ」

ザワザワとした周りにかき消される事もない、その言葉に俺が涼を見ると……。


「でも、残念ながらキッパリとフラれちゃったから……」

涼は微笑えみながらそう言って、俺の胸ポケットからスマホを取り出すと……。
俺の手に握らせるように渡してきた。


里奈が、涼を……フッた?

その事実も信じられなくて放心状態の俺に、涼がスマホを指差しながら言う。


「里奈ちゃんが今から、誰の為に歌うのか……。
ちゃんと分かってあげて?」

そう言われた瞬間。
大人しい、優等生というだけで昔の嫌な思い出と被っていた涼の姿が……。全く違って見えた。

今までの自分が嘘のように素直になって……。
俺はゆっくり、里奈からのLINEを確認する。
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