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2話 追放されました その2
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エミリー・ブライダル……この度、ユトレヒト王国を追放されてしまいました……。最低限の荷物だけを持って、首都アンゴルの西にある国境を越えたところで、ようやく私は一人になることができた。
「国王陛下からの伝言だ……二度と、ユトレヒトの大地を踏まぬように、と」
「そんな伝言なくても、わざわざ踏んだりなんかしませんよ……」
私はここまで見送ってくれたシード・バーン侯爵に悪態を付いてみせた。彼と彼が用意した私設兵は私が反旗を翻さないように見張っているってわけ。でも、本気で私が天候操作をしたら、これくらいの規模の私設兵ではどうにもならないはず。その辺はシード様は分かっているみたいね。
なぜなら……。
「エミリー、済まない……私の権限では、君を国外追放から救うことは出来なかった……」
「シード様……」
なぜならシード様は、ユトレヒト王国内でも数少ない、私の味方をしてくれる人だからだ。貴族や王族の人々は嫌いな人が多かったけれど、このシード侯爵だけは信用できた。以前から、私のことを気遣ってくれていたし、時々、軟禁状態から解放してくれた時もあったから。
今にして思うと、良い思い出ね……懐かしいわ、それほど前の話でもないのだけれど。
「シード様、お気になさらないでください。シード様が悪いわけじゃありませんし、私はせっかく出来た自由を満喫したいと考えております」
「こ、国外追放されたにしては前向きだな……」
「当たり前ですよ。せっかくの人生なんだし、楽しまなくちゃ!」
正直、国外追放で自由を得ることになるとは思っていなかったけれど、自由は自由だ。私の聖女としての能力があれば暮らして行くことは可能だし。そういえば、あのケチンボ国王、退職金としての賃金も寄越してくれなかったわね……はあ、もう最悪。
「本来の君の功績から考えれば、一生暮らせるだけの稼ぎが出来ていても不思議ではないんだがな」
「それだけ、ハイドラ国王陛下は私を恐れているんですかね」
「だろうな……」
私に権力を持たれるのを嫌っていたものね。本当なら、処刑も考えていたのかもしれないけれど、流石にそれは国民の目もあるし出来なかったってところかしら?
「あんまり長話していたら、国境に居る兵士達に怪しまれそうですね。私は西の大森林を目指します」
「そうか……わかった。もしかしたら、私も向かうことになるかもしれん。その時は……よろしくな」
「シード様……わかりました、期待せずにお待ちしております……」
私はシード様に深々と頭を下げて礼をした。彼に迷惑を掛けるのは本意ではないので、私はすぐに国境を離れることにする。あんまり長くここに居ると、シード様も反逆の意志あり! みたいに言われるかもしれないから。
私は選別とばかりにシード様が用意してくれた、馬に乗って西の大森林を目指すことにした。
「国王陛下からの伝言だ……二度と、ユトレヒトの大地を踏まぬように、と」
「そんな伝言なくても、わざわざ踏んだりなんかしませんよ……」
私はここまで見送ってくれたシード・バーン侯爵に悪態を付いてみせた。彼と彼が用意した私設兵は私が反旗を翻さないように見張っているってわけ。でも、本気で私が天候操作をしたら、これくらいの規模の私設兵ではどうにもならないはず。その辺はシード様は分かっているみたいね。
なぜなら……。
「エミリー、済まない……私の権限では、君を国外追放から救うことは出来なかった……」
「シード様……」
なぜならシード様は、ユトレヒト王国内でも数少ない、私の味方をしてくれる人だからだ。貴族や王族の人々は嫌いな人が多かったけれど、このシード侯爵だけは信用できた。以前から、私のことを気遣ってくれていたし、時々、軟禁状態から解放してくれた時もあったから。
今にして思うと、良い思い出ね……懐かしいわ、それほど前の話でもないのだけれど。
「シード様、お気になさらないでください。シード様が悪いわけじゃありませんし、私はせっかく出来た自由を満喫したいと考えております」
「こ、国外追放されたにしては前向きだな……」
「当たり前ですよ。せっかくの人生なんだし、楽しまなくちゃ!」
正直、国外追放で自由を得ることになるとは思っていなかったけれど、自由は自由だ。私の聖女としての能力があれば暮らして行くことは可能だし。そういえば、あのケチンボ国王、退職金としての賃金も寄越してくれなかったわね……はあ、もう最悪。
「本来の君の功績から考えれば、一生暮らせるだけの稼ぎが出来ていても不思議ではないんだがな」
「それだけ、ハイドラ国王陛下は私を恐れているんですかね」
「だろうな……」
私に権力を持たれるのを嫌っていたものね。本当なら、処刑も考えていたのかもしれないけれど、流石にそれは国民の目もあるし出来なかったってところかしら?
「あんまり長話していたら、国境に居る兵士達に怪しまれそうですね。私は西の大森林を目指します」
「そうか……わかった。もしかしたら、私も向かうことになるかもしれん。その時は……よろしくな」
「シード様……わかりました、期待せずにお待ちしております……」
私はシード様に深々と頭を下げて礼をした。彼に迷惑を掛けるのは本意ではないので、私はすぐに国境を離れることにする。あんまり長くここに居ると、シード様も反逆の意志あり! みたいに言われるかもしれないから。
私は選別とばかりにシード様が用意してくれた、馬に乗って西の大森林を目指すことにした。
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