聖女として王国を守ってましたが追放されたので、自由を満喫することにしました

ルイス

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4話 大森林にて その2

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「家……どうしよう……」


 白い狼ことフェンリル。私は図鑑で見た魔物名をあの子に与えてみた。フェンリルは特に嫌がる様子もなく、私がその名前を呼ぶと振り返ってくれる。可愛いわね……うんうん。

 バーナーズフォレストをある程度入ったところで、私は重大なことに気付いた。いえ、実際は前から気付いていたけれど、家をどうしようかということ……。


「都合よく小屋とかがあるわけないもんね……ど、どうしよう、このままじゃ野宿ばかりになるんじゃ……」


 私は適当に集めた木々に魔法で火を起こした。パチパチと温かい温度が私の心を癒してくれる。はあ……シード様には自由を満喫するとか言っちゃったけど、この大森林で暮らすことが果たして、私の求めていた自由なのかしら? 私は自分の考えていた自由と現在の自由は違うんじゃないかと思えてしまっている。


「ハルルル……」

「あれ、フェンリル……?」


 そんな風に焚き火の前で暗くなっていると、フェンリルが近づいて来てくれる。そして、私のすぐ隣でお座りをした。

「どうしたの? 元気づけてくれてるんだ?」

「くぅぅぅぅん……」


 フェンリルは甘えたような声をだしながら、そのまま顔を地面に当てていた。なんとなく枕になってくれているような……私はとりあえずフェンリルの背中に身体を預けてみた。


「ハルルルルル」

「うふふ、ありがとう。とっても嬉しいわ」


 フェンリルが何を考えているのかまでは理解できないけれど、私のことを想ってくれているのは分かった気がする。聖女っていう職業は、動物と意思疎通を図れるのかもしれないわね。私は軟禁状態だったから知らなかったけれど。

 フェンリルのおかげで、少しだけ元気が出て来た。私はそのままフェンリルに身体を預けながら睡魔に襲われて行った──。



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「ん? もう朝かしら……?」

「ハルル……」


「フェンリル、おはよう~~~」

「ハルルルルルル……」


 朝、私は起き上がると、枕代わりになっていたフェンリルに感謝して頭を撫でた。フェンリルは可愛く身を委ねているし、そのまま舌で私の手を舐めてくれたりした。昨日知り合ったばかりだけれど、すっかり仲良くなっちゃったわね。


「ねえ、フェンリル。この森に私の住めるところってないかな? 小屋とか、水場とか……そういうのがあれば助かるんだけど……」


 言葉が通じているかはわからないけれど、とりあえず今は頼れる相手はフェンリルしか居ない。繋いでいる馬は居るけれど、流石に馬に聞いてもわからないだろうし。


「ハルルルルルルル……」


 フェンリルは立ち上がると、森の奥地へと歩き出す。どこかへ誘ってくれているのかしら? 私は繋いでいた馬を連れてフェンリルの後を追うことにした。
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