6 / 33
異世界
しおりを挟む
部屋に二人の男が入ってきた。見た目は緑と青の髪の男で、筋肉質で体格が良かった。そして騎士みたいな鎧を着て、腰には剣をぶら下げている。
「お前らには、これから火の魔法を教える」
緑の髪の奴はいきなりそんなことを言ってきた。
魔法って何だ?
すると男は手を前に出した。
「力よ我に集い、紅蓮の炎を燃やせ」
男がそう言うと目の前で一メートルぐらいの炎が上がる。
「「「うわっ」」」」
俺たちは全員が驚いて後ろに下がる。
いや小太りの男だけが感動したように目をキラキラとさせて食い入るように見ていた。
「これからお前らにこれを覚えてもらう」
「竹中さん、奴らはなんて言っているんすか?」
隣にいた優斗が聞いてきた。
「あの火を出す魔法とやらを俺らに覚えてもらうだそうだ」
「えっすげーこれが俺らにできんの?」
学が喜んでいる。
「あんまり喜ぶものでもないぞ、これを覚えるってことは魔族たちと戦えっというという事だからな」
俺らにこんな武器を覚えさせるってことは……。
「なんすっかその魔族って?」
「ああ、俺にも言っている意味がよくわからない……だが、俺らを兵士として戦わせるつもりらしい」
「「「えっ」」」
みんなが驚いている。
言葉がわからないならさっきの事がわかっていないはずだ。
「はあなんだそれ?ふざけるなよ」
優斗が男たちに殴り掛かろうとしていた。
俺は手を掴んで止める。
「バカやめておけ!奴らは武器を持っているし、こんな力があるなら勝てるわけがない!」
こいつはすぐにカッとなる奴か。
「ふん、一匹理性的な奴がいるな、お前は私たちの言葉がわかるのか!」
緑色の髪の男が俺を見てそう言った。
「ああわかる」
「なら通訳して大人しくさせろ、こっちとしてもここで殺しても意味ないからな」
ニヤニヤしながら男は答える。
やっぱり殺すことはなんとも思っていない。
「質問はいいですか?」
俺は聞く。少しでも状況を理解したい。
「ふん、なんだ」
「俺たちは死なないのか?それとも回数が関係あるのか?」
俺たちは鼻で笑う。
「よくわかったな、異世界人でもそれなりの知能はあるみたいだな、死んで2回だ。その首輪についている魔石が真っ赤に染まったらお前らは確実に死ぬ」
やっぱりこれがあるから簡単に殺すのか。
この宝石らしきものは魔石というものか?
「ならこれを外すことは出来ないのか?」
「外したければ外すがいい、その瞬間に胴体とその足りない脳みそがお別れすることになる」
オイオイ本当に爆弾かよ。
「俺たちはその魔法を覚えて、魔族とやらと戦って勝てるのか?」
「「フハハハハハ」」
男たちは笑う。なにがおかしい。
「さあなお前らが使えなければ、また別の異世界から召喚させるだけだ。またその世界が滅びるだけだがな」
なんだと?今言ったことは?異世界?滅びる?
「滅びるとはどういうことだ?」
「お前らみたいな異世界人を召喚するのには無償ってわけにはいかない。引き寄せる元の世界の住人が1人に付き10万人の命。今回は98人も呼べたから多分980万人は何らかの形でお前らの世界の住人は死んでいるだろう。もっともこれをすることで元の異世界に亀裂が入るから、20年もしない間にまともな生物が育たない環境になっているだろうな、ハハハ」
おい、とんでもないことをさらっと言ったぞ。
「なら日本は?いや地球は!」
「ニホン?チキュウ?ああお前らの国の呼び名か?亀裂の入った世界は崩壊するから、確実に世界は滅びる。まあ俺らの知ったことではない。お前らも二度と帰れない世界の事を思っても仕方がないぞ!魔族さえ倒せば、お前達をここで奴隷として生かしてやるから安心しろ、ハハハ」
「おいどういうことだ。俺たちをここに召喚したことで世界が滅びるだと!」
許せない……俺らだけではなく残っている全ての人が滅びるなんて!
俺は怒りで緑髪の男に掴みかかった。
「アィアアアィィァーーーー」
次の瞬間に、俺の全身に電流が流れるような痛みが走る。
あまりにも激痛に立てなくなり倒れてしまう。
「暴れるな!」
青い髪の男が宝石の付いたを物を振りかざす。
大きさや形はけん玉みたいで、けん玉の球の部分が宝石のようなものだった。
その宝石が輝いて光っている。
俺は呼吸困難になるぐらいの激痛で意識が遠のく。
『おい……こいつらを殺してやろうか!』
頭の中に声が響く。
誰だお前は?
『お前の中にいるもう一人の俺だよ』
俺の中にいる俺?どういう事だ!
『さあな、ずっとお前の中にいる』
どういうことだよ
『よくはわからん……だがそう言うことだ……でっどうする?俺ならこいつらを殺せるぞ!お前が身体を渡してくれるだけで皆殺しは出来る』
おい!やめてくれ、殺すなんてするな!
『ふっ……甘いな、ここは元の世界とは全然違うぞ。人ぐらい殺せないとここでは生きていけないぞ』
お願いだからやめてくれ!
『わかった、でも殺されそうなら俺が勝手にやらしてもらうぞ』
……そして俺は完全に意識を失った。
「お前らには、これから火の魔法を教える」
緑の髪の奴はいきなりそんなことを言ってきた。
魔法って何だ?
すると男は手を前に出した。
「力よ我に集い、紅蓮の炎を燃やせ」
男がそう言うと目の前で一メートルぐらいの炎が上がる。
「「「うわっ」」」」
俺たちは全員が驚いて後ろに下がる。
いや小太りの男だけが感動したように目をキラキラとさせて食い入るように見ていた。
「これからお前らにこれを覚えてもらう」
「竹中さん、奴らはなんて言っているんすか?」
隣にいた優斗が聞いてきた。
「あの火を出す魔法とやらを俺らに覚えてもらうだそうだ」
「えっすげーこれが俺らにできんの?」
学が喜んでいる。
「あんまり喜ぶものでもないぞ、これを覚えるってことは魔族たちと戦えっというという事だからな」
俺らにこんな武器を覚えさせるってことは……。
「なんすっかその魔族って?」
「ああ、俺にも言っている意味がよくわからない……だが、俺らを兵士として戦わせるつもりらしい」
「「「えっ」」」
みんなが驚いている。
言葉がわからないならさっきの事がわかっていないはずだ。
「はあなんだそれ?ふざけるなよ」
優斗が男たちに殴り掛かろうとしていた。
俺は手を掴んで止める。
「バカやめておけ!奴らは武器を持っているし、こんな力があるなら勝てるわけがない!」
こいつはすぐにカッとなる奴か。
「ふん、一匹理性的な奴がいるな、お前は私たちの言葉がわかるのか!」
緑色の髪の男が俺を見てそう言った。
「ああわかる」
「なら通訳して大人しくさせろ、こっちとしてもここで殺しても意味ないからな」
ニヤニヤしながら男は答える。
やっぱり殺すことはなんとも思っていない。
「質問はいいですか?」
俺は聞く。少しでも状況を理解したい。
「ふん、なんだ」
「俺たちは死なないのか?それとも回数が関係あるのか?」
俺たちは鼻で笑う。
「よくわかったな、異世界人でもそれなりの知能はあるみたいだな、死んで2回だ。その首輪についている魔石が真っ赤に染まったらお前らは確実に死ぬ」
やっぱりこれがあるから簡単に殺すのか。
この宝石らしきものは魔石というものか?
「ならこれを外すことは出来ないのか?」
「外したければ外すがいい、その瞬間に胴体とその足りない脳みそがお別れすることになる」
オイオイ本当に爆弾かよ。
「俺たちはその魔法を覚えて、魔族とやらと戦って勝てるのか?」
「「フハハハハハ」」
男たちは笑う。なにがおかしい。
「さあなお前らが使えなければ、また別の異世界から召喚させるだけだ。またその世界が滅びるだけだがな」
なんだと?今言ったことは?異世界?滅びる?
「滅びるとはどういうことだ?」
「お前らみたいな異世界人を召喚するのには無償ってわけにはいかない。引き寄せる元の世界の住人が1人に付き10万人の命。今回は98人も呼べたから多分980万人は何らかの形でお前らの世界の住人は死んでいるだろう。もっともこれをすることで元の異世界に亀裂が入るから、20年もしない間にまともな生物が育たない環境になっているだろうな、ハハハ」
おい、とんでもないことをさらっと言ったぞ。
「なら日本は?いや地球は!」
「ニホン?チキュウ?ああお前らの国の呼び名か?亀裂の入った世界は崩壊するから、確実に世界は滅びる。まあ俺らの知ったことではない。お前らも二度と帰れない世界の事を思っても仕方がないぞ!魔族さえ倒せば、お前達をここで奴隷として生かしてやるから安心しろ、ハハハ」
「おいどういうことだ。俺たちをここに召喚したことで世界が滅びるだと!」
許せない……俺らだけではなく残っている全ての人が滅びるなんて!
俺は怒りで緑髪の男に掴みかかった。
「アィアアアィィァーーーー」
次の瞬間に、俺の全身に電流が流れるような痛みが走る。
あまりにも激痛に立てなくなり倒れてしまう。
「暴れるな!」
青い髪の男が宝石の付いたを物を振りかざす。
大きさや形はけん玉みたいで、けん玉の球の部分が宝石のようなものだった。
その宝石が輝いて光っている。
俺は呼吸困難になるぐらいの激痛で意識が遠のく。
『おい……こいつらを殺してやろうか!』
頭の中に声が響く。
誰だお前は?
『お前の中にいるもう一人の俺だよ』
俺の中にいる俺?どういう事だ!
『さあな、ずっとお前の中にいる』
どういうことだよ
『よくはわからん……だがそう言うことだ……でっどうする?俺ならこいつらを殺せるぞ!お前が身体を渡してくれるだけで皆殺しは出来る』
おい!やめてくれ、殺すなんてするな!
『ふっ……甘いな、ここは元の世界とは全然違うぞ。人ぐらい殺せないとここでは生きていけないぞ』
お願いだからやめてくれ!
『わかった、でも殺されそうなら俺が勝手にやらしてもらうぞ』
……そして俺は完全に意識を失った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
196
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる