処女壊体-the making of a saint-

柘榴

文字の大きさ
53 / 125
第8章 結合の刑

第53話 醜悪なる演出

しおりを挟む
 茜の悲鳴が止み、静寂に包まれたガレージにはぐちゅぐちゅと深いな音が静かに響いていた。

 無機質な刃が、乳房の肉と脂肪を切り開く音。葵は一心不乱に自らの乳房に肉切り包丁を差し込み、血と脂を撒き散らしながらその刃を切り進めている。

「いっ……っひ……ひ……ひ……」
 葵はしゃっくりに近いような不気味な笑いを発しながら、自らの未発達の乳房を残酷に切り離そうとしている。
 しかし、人間の身体は簡単には解体できるものではなく、少女の力と一本の包丁ではなかなかうまく事は進まない。
「ふむ、なかなか進まないものだね。やはり包丁一本ではこんなものか」
 乳房の切除に苦戦する葵を眺めながら、僕は呟く。
 本来ならば、乳房を切除する為の効率的なやり方はいくらでもある。だが、効率など問題ではない。
 長い時間をかけ、葵が自らの手で自らの身体を傷付ける……その光景を茜の記憶に植え付け事が重要なのだ。

「やめ、て……やめ……」
 そして、その光景をかれこれ数十分見せつけられている茜は叫ぶことを止め、ただうわごとの様に何度も同じ言葉を発し続けている。茜の言葉は葵に届く事もなく、力無く空中に消えていく。
「もっと目を凝らしてよく見るんだ、茜。君の妹がこんなに頑張っているんだ、応援してあげないと」
 僅かでも視点をずらそうと抵抗する茜の頭部をさらに強く抑え込み、僕は言う。
 そして、茜の視界の中には再び血塗れの葵の姿が現れる。茜はこの光景から逃れる事は決してできない。

「は……ぇ……ぁ……、たかしろ、さぁん……もう、はんぶん、くらいはぁ、きれた? はぁ……っ」
 葵は僕に進行度を見せつけるかのように乳房の裂傷部を強引に切り広げる。ぐちゃあと肉と肉の間の血が滴る音が耳に届く。
 葵の片側の乳房は既に下半分程が切り裂かれており、裂傷部からはどろどろとした血と脂の混合液が絶え間なく溢れだしていた。
「ああ、そのまま書き込んだ線に沿って、乳房を一周する様に刃を切り進めるんだ」
「うん……っ、で、も……はぁ……っ、すす、まない……あれっ……? ん……っ、ぜんぜん、きれない……っ」
 僕は書き込んだ目印の線の通りに切り進めることを命じたが、葵の手は進まない。
 どうやら、思い通りに刃が肉の中を進んでいかないらしい。葵が包丁を強引に動かそうとするたび、血だけがどくどくと溢れる。
「どれ、見せてくれ」
「っぎ……ぃ」
 僕は一旦、刃の状態を確認すべく強引に乳房から包丁を引き抜く。
 葵が喘ぐ。それは、痛覚ではなく快楽によるものだ。葵の表情が恍惚に染まる。
「ああ……乳房の脂肪で刃の切れ味が落ちているね。つくづく人間の身体は厄介というものだ」
 引き抜いた包丁の刃には、夥しい量の血……そして、黄色の脂肪でべったりと濡れていた。
 赤と黄色、血と脂が入り混じった刃は信じられないくらいに醜悪だ。
 僕も葵も、思わずその醜悪な光景に釘付けになる。これが、人間の醜い部分なのだと。
「ひとまず、脂を取り除きながら切り進めていくしかないね。面倒だが、これも必要な『演出』だ」
 一見、煩わしく面倒なだけの作業。だが、この煩わしく面倒な作業すら僕にとっては意味のある『演出』なのだ。そう、それは全て茜の為に用意したもの。
 様々な趣向を凝らし、茜の心を痛めつけ、破壊する。僕にしかできない、残酷なやり方で。

「茜、口を開けて」
 僕の言葉に放心状態の茜は当然、反応を示さない。目の前のあまりの残酷な光景に、脳の処理が追いついていないのだ。
 ひとまず引き抜いた包丁を葵に渡し、僕は葵の口を強引にこじ開ける。

「では葵、茜にぜひ味合わせてあげよう。君の……身体の味……『脂肪』を念入りに」
「うん……っ、おねえちゃん……いく、よ?」
 そして、血と脂に汚れた刃が葵の手によってゆっくりと茜の口内へと侵入していく。
 葵の口が完全に刃が包み込まれ、口内に茜の血と脂肪の味が広がっていく。
「ん……っ、っぐ……ぅ……う……」
 口内にとてつもない醜悪な感覚を覚え、茜の表情が一気に歪む。
 味わった事の無い感触。反射的に茜は自らの口の中に広がる醜悪な味を感じ取ったのだ。
「う……っ、おええええええっ!」
 その途端、茜はものすごい勢いで嘔吐した。血と、脂と、吐瀉物の混じった液体が周囲を汚す。
 胃の中のものを全て吐き出し、葵は泣きじゃくりながら激しく咳き込む。その顔は涙と鼻水と脂汗でぐちゃぐちゃだ。
「美味しいかい? 人間の脂肪なんて食べたことが無いだろう? 君の妹による粋な『演出』だ、もっと味わってくれ」
「はぁ~い……すききらいしないで、いっぱいたべて……っ? おねぇちゃん」
 
 葵は自らの乳房の裂傷部に指を突っ込み、ぐちゃぐちゃと脂肪を掻き出す。
 そして、指で抉り取った脂肪の塊を葵の喉奥へと押し込んだ。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

​『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』

月神世一
SF
​【あらすじ】 ​「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」 ​ 坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。  かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。  背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。 ​ 目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。  鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。 ​ しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。  部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。 ​ (……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?) ​ 現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。  すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。  精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。 ​ これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...