処女壊体-the making of a saint-

柘榴

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第10章 快楽の刑

第83話 栄光と絶望

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 暗闇の中から、ティエラが葵の首根っこを掴み強引に引きずりながら姿を現す。
 床を引きずられながらも、葵は全身に走る快楽を楽しみ、悶え、歪んだ笑みを浮かべながら虚空を見上げている。

「お待たせ、前戯は完璧」
「……っひ、……ひ」

 ティエラに投げ捨てられ、床に転がる葵はしゃっくりの様な笑い声をくすくすと漏らし、不気味な笑顔を浮かべている。今、自分がどの世界にいるのか、自分が誰なのかすら理解できていないのかも知れない。

「そちらは準備が整った様だね。こちらは少し手こずってはいるが……まぁ、良い」
 ティエラの『前戯』により、葵の肉体と精神は完全に快楽の虜となっていた。

 一方、茜は襲い掛かる覚醒剤の快楽に飲み込まれぬよう、必死に肉体の快楽から目を背け続け、快楽に屈してしまいそうな心を奮い立たせていた。
「こっちは妹ちゃんと違って強情みたいね。流石はお姉ちゃん」
 必死に理性を保つ茜の表情を、ティエラが小馬鹿にした様に覗き込む。
「……ッ!」
 そして、ティエラが頰の辺りをそっと触れただけで、茜の身体はびくんと跳ね上がった。
 全身の感度が高まっており、今の茜にとってはその程度であっても絶大な刺激となるのだ。
「さわ……る……な……ぁ」
「肌が触れただけで随分と大袈裟ねぇ、そんな事でこれからの『ゲーム』に耐えられるのかしら?」
 茜は目に涙を溜めながら、僕とティエラを睨みつける。
 体験した事の無いような規模の快楽に、茜は恐怖すら感じていたのかも知れない。
 
 そして……姉妹が再び揃った今、ようなく僕の口から『ゲーム』の詳細が明らかになる。
 姉妹の運命を更に大きく、無残に捻じ曲げ、そして……最後の最後まで破壊し尽くすであろう非情なる遊戯の詳細を。

「げー……む……?」
「そうだ、君たち姉妹の絆を試される『ゲーム』……そして、どちらかが生き残る為の『ゲーム』だ」
 僕は倒れ込んでいる葵を引っ張り上げ、茜と葵が向かい合うよう椅子に座らせる。
 椅子に座らされた葵の身体には力も入っておらず、だらんとだらしない姿勢で姉と向かい合う。

「あ、お……ぃ」
「……っひ、ひ……っ……ひ」

 しかし、葵は目の前に座る姉には見向きもせず、ただ口の端から泡を吹きながら快楽に浸るだけ。
 この廃人と化した少女達に与えるゲーム……それは、まさに生き地獄と呼べるものだろう。
 そして、その生き地獄から生還できるのは、どちらなのか。
「ルールは簡単、君達は互いに『我慢』をすれば良い。何をされても、快楽に屈しなければ勝者、快楽に支配されれば敗者。何も難しい事はない」
 我慢をした方の勝ち、できなかった方の負け。単純明快なゲームだが、そんなゲームをわざわざ行うのにも明確な理由が存在するのだ。

「単純明快なゲームだが、全力で取り組んだ方が良い……何故なら勝者には栄光を、敗者には……更なる絶望を与える事になるからね。もう、痛くて苦しい事ばかりの世界から抜け出したいのなら……目の前の姉妹を蹴落とすしかない」

 それは、このゲームの中で……茜と葵を殺し合わせ、真の絶望を与える為だ。
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