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第13章 捕食の刑
第111話 僕と茜
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銀のスプーンを手に、僕は茜との食事を始める。
「さぁ、まずはシチューからだ。溢さない様に注意して」
僕は銀皿に満たされた温かいシチューを掬い、ゆっくりと茜の口元まで持っていってやる。
そして、空いている手の指で紅色の唇をこじ開け、その中に救ったシチューを少しずつ流し込んでやる。
「……」
けれど、上手くいかない。流し込んだシチューは口の端からぼたぼたと溢れ、茜の衣服に染みを作ってしまう。
「ああ、駄目じゃないか。全く……茜はお行儀が悪いね。こんなに汚してしまって」
茜の衣服を汚したシチューを丹念に拭き取りながら、僕は言う。
衣服の染みはそう簡単には落ちそうに無いくらいに深く、大きい。
「君は本当に……僕がいないと駄目だね」
僕は茜に真実を確かめるかの様に言う。
僕がいなければ、茜は駄目なのだと自分に言い聞かせ、茜へそれを改めて確かめるかの様に……僕は何度も言う。
茜から返事が無くとも、僕の心は不思議と満たされていったのだった。
「けれど、僕は許そう。君がどうなろうとも……僕は君と向き合い続ける。だから……安心すると良い」
そして、僕は銀のスプーンを再び手にし、それでシチューと具の肉を掬い、自らの口に含んだ。
口の中でシチューと肉の脂と自らの唾液が混ざり合い、旨味へ変わる。
「うん……肉も柔らかく、シチューも染み込んでいる。まさに絶品。君に相応しい味だ」
そして、僕は肉を味わうよう、わざとらしく音を立てながら舌を転がす。
そして、肉を歯で押し潰すと中からは更に染み込んでいたシチューと肉の脂が染み出してくる。
料理の旨味と自らの唾液を混ぜ合わせ、泡立てるかのように舌を蠢かせ、固体から液体へとゆっくり変化させていく。
やがて、何もかもが混ざり合い、泡立った液体が僕の口に満たされた。
口の中で全てが溶け合い、液体となった姿だ。
僕はそれを口に含んだまま……吸い付く様に茜へ口付けをする。
そして、茜の唇の味を味わいながら、僕は舌で茜の唇をこじ開ける。
「じゅる……ずる……」
唇と唇、舌と舌が絡み合い、湿っぽい音が鳴り響く。
僕は口の中の『料理』を茜の口内へと流し込み、口移しで味あわせる。
僕の温度を保ちながら、僕の口内から茜の口内へと流れ込む。
「美味しいかい? それじゃあ、今度はこの白い『皮膚揚げ』にしよう」
茜の口内の奥まで自らの舌を捻じ込み、シチューと肉を喉奥まで流し込み終え、次はティエラの『皮膚揚げ』を食する事にした。
「さくさくに揚がっていてとても美味しいね。どうだい茜?」
先程と同じ様に先ずは僕が口に含み、味わい、よく噛み砕いた後に口移しで食べさせてやる。
どろどろに溶けた衣と皮膚が茜の口内に広がり、染み込んでいく。
「お次は指の串焼きだ。茜は薄味の方が好きだったね? ほら、こんなに脂が詰まっていて……とても濃厚だ」
次も同じ様に脂の乗った少女の指を荒々しく噛み砕き、唾液に浸し柔らかくした後に茜へ口移しする。
焦げ目が付くくらいに焼いた少女の指は、小振りだが引き締まった肉と繊細な神経が詰まっていて……家畜とは違う深く神聖な味を感じ取る事が出来た。
「茜、まだ料理は残っているんだ。遠慮する事は無い。全部……残さずに食べてくれ」
誰にも理解されず、否定されようとも構わない。
この世界で茜を救えるのは僕だけ。
だから、僕がやらなくてはならない。
そう自分に言い聞かせながら、僕は銀皿に盛られた全ての料理を茜に与え続ける為……口移しを続けた。
「さぁ、まずはシチューからだ。溢さない様に注意して」
僕は銀皿に満たされた温かいシチューを掬い、ゆっくりと茜の口元まで持っていってやる。
そして、空いている手の指で紅色の唇をこじ開け、その中に救ったシチューを少しずつ流し込んでやる。
「……」
けれど、上手くいかない。流し込んだシチューは口の端からぼたぼたと溢れ、茜の衣服に染みを作ってしまう。
「ああ、駄目じゃないか。全く……茜はお行儀が悪いね。こんなに汚してしまって」
茜の衣服を汚したシチューを丹念に拭き取りながら、僕は言う。
衣服の染みはそう簡単には落ちそうに無いくらいに深く、大きい。
「君は本当に……僕がいないと駄目だね」
僕は茜に真実を確かめるかの様に言う。
僕がいなければ、茜は駄目なのだと自分に言い聞かせ、茜へそれを改めて確かめるかの様に……僕は何度も言う。
茜から返事が無くとも、僕の心は不思議と満たされていったのだった。
「けれど、僕は許そう。君がどうなろうとも……僕は君と向き合い続ける。だから……安心すると良い」
そして、僕は銀のスプーンを再び手にし、それでシチューと具の肉を掬い、自らの口に含んだ。
口の中でシチューと肉の脂と自らの唾液が混ざり合い、旨味へ変わる。
「うん……肉も柔らかく、シチューも染み込んでいる。まさに絶品。君に相応しい味だ」
そして、僕は肉を味わうよう、わざとらしく音を立てながら舌を転がす。
そして、肉を歯で押し潰すと中からは更に染み込んでいたシチューと肉の脂が染み出してくる。
料理の旨味と自らの唾液を混ぜ合わせ、泡立てるかのように舌を蠢かせ、固体から液体へとゆっくり変化させていく。
やがて、何もかもが混ざり合い、泡立った液体が僕の口に満たされた。
口の中で全てが溶け合い、液体となった姿だ。
僕はそれを口に含んだまま……吸い付く様に茜へ口付けをする。
そして、茜の唇の味を味わいながら、僕は舌で茜の唇をこじ開ける。
「じゅる……ずる……」
唇と唇、舌と舌が絡み合い、湿っぽい音が鳴り響く。
僕は口の中の『料理』を茜の口内へと流し込み、口移しで味あわせる。
僕の温度を保ちながら、僕の口内から茜の口内へと流れ込む。
「美味しいかい? それじゃあ、今度はこの白い『皮膚揚げ』にしよう」
茜の口内の奥まで自らの舌を捻じ込み、シチューと肉を喉奥まで流し込み終え、次はティエラの『皮膚揚げ』を食する事にした。
「さくさくに揚がっていてとても美味しいね。どうだい茜?」
先程と同じ様に先ずは僕が口に含み、味わい、よく噛み砕いた後に口移しで食べさせてやる。
どろどろに溶けた衣と皮膚が茜の口内に広がり、染み込んでいく。
「お次は指の串焼きだ。茜は薄味の方が好きだったね? ほら、こんなに脂が詰まっていて……とても濃厚だ」
次も同じ様に脂の乗った少女の指を荒々しく噛み砕き、唾液に浸し柔らかくした後に茜へ口移しする。
焦げ目が付くくらいに焼いた少女の指は、小振りだが引き締まった肉と繊細な神経が詰まっていて……家畜とは違う深く神聖な味を感じ取る事が出来た。
「茜、まだ料理は残っているんだ。遠慮する事は無い。全部……残さずに食べてくれ」
誰にも理解されず、否定されようとも構わない。
この世界で茜を救えるのは僕だけ。
だから、僕がやらなくてはならない。
そう自分に言い聞かせながら、僕は銀皿に盛られた全ての料理を茜に与え続ける為……口移しを続けた。
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