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追放されし奴隷の聖女は、王位簒奪者に溺愛される
5※
しおりを挟むしばらく経って、喧騒から離れた頃。
「ラピス、もう目を開けて良いよ」
「は、はい」
そうしてラピスが瞼を開けると、シュタールの精悍な顔立ちが目に入った。彼は黒いフロックコートに紅いクラヴァットを巻いていた。
どうやら神を祀ることが出来る小さな部屋に二人はいるようだった。
「シュタール様」
ラピスの金色の瞳からは、涙が溢れ落ちる。
(良かった、シュタール様にまた会えた)
「遅くなったね、お前に怖い思いをさせてしまった。でも、あの馬鹿王には何もされなかっただろう?」
「は、はい! でも、シュタール様、一体何が……ひゃんっ……!」
シュタールに身体をベッドに降ろされる時に、ラピスの身体がびくんと跳ねた。
「ああ、媚薬か何か飲まされてるのか? あの馬鹿王がやりそうなことだな」
彼は舌打ちをする。
「仕方ないか、痛みが分からないですむかもしれないし」
(痛み?)
シュタールはラピスのスカートをたくし上げ、両手で彼女の両脚を持ち上げた。
「きゃっ! シュタール様、何を――!」
「薬のおかげか、もう蜜で溢れかえっている」
そう言うと、彼女の脚の間に、彼は頭を埋めた。
いつもするように、彼女の蜜を彼は口で吸い始める。
媚薬を呑んでいるラピスは、いつも以上にびくびくと身体が反応してしまう。どんどん、蜜も溢れていく。
彼が彼女を悦ばせる、ぴちゃぴちゃとした音が聞こえる。
「っああっ……やんっ、シュタール様……ああっ、いつもよりっ……ああっ……やぁっ……」
ラピスはシュタールの舌遣いで、すぐに絶頂を迎えてしまった。彼女の全身が跳ねるのを見届けた後、いきり立つものを、彼は彼女の花溝に当てる。
(あ……もしかして……)
「もう充分潤っているな、今から挿れるけど、大丈夫?」
ラピスはこくこくと首を縦に振った。
そうして、彼女の淫扉が彼のものでずんっと開かれる。
「ぁっつぅ……」
「痛い? ゆっくり挿れてはいる」
一瞬激痛が走ったが、薬の影響もあるのか、痛みにすぐに慣れてくる。
(お腹の奥の方に、シュタール様の先端が当たって)
「動くよ」
彼の声を合図に、彼と彼女の身体が動き始めた。
仰向けになっている彼女の乳房が、前後に揺れる。
「っあ、や、は、あ、シュタールさま……あ……」
ラピスの肉扉が、シュタールの熱い棒をぎゅっと締め付けた。ラピスの肉壁は、彼の棒に四方八方から絡みつく。二人が動くたびに、ぐちゅんぐちゅんと音が鳴り響く。
「中に挿れるのは初めてだから、きつい」
彼の腰が動き、彼女の腹部に打ち付ける。
ベッドがギシギシと音を立てた。
「あ、ああっ、シュタール様、あ、あ、私、変に、なりそ――あっ、や、あ」
「俺もそろそろ……」
「わたっ……どうしたら……」
「俺にしがみついて」
ラピスはシュタールの逞しい身体にぎゅっと抱き着いた。
二人の身体ががくがくと大きく揺れだす。ラピスの中にあるシュタールのものに脈動が始まった。
そうして――。
「ゃあああんっ……ああっ……やああんっ……」
再び絶頂を迎えたラピスの身体が、びくびくと痙攣を起こす。淫扉が収縮し、彼の欲棒を締め付ける。彼女の中に、熱い滴りが注ぎ込まれた。二人の結合部からは蜜と白濁した液体に、赤いものがまじったものがじわりと溢れ出す。
肩で息をするラピスの唇に、シュタールはそっと口づける。
しばらく、彼女の身体が落ち着くまで、彼はつながったまま待ってくれていた。
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