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番外編※マクシミリアンside1
しおりを挟む誰もいないコスモス畑にて、プロポーズをやりなおしたマクシミリアン。
彼は妻テレーゼの横顔に目を奪われていた。
金糸雀のように美しい金の髪が風になびく。
それをそっとおさえる繊細な指先。
色とりどりの花々を見つめる妻の碧の瞳、それを覆う長い金の睫毛。
唇は桜色でふっくらしている。
風に煽られて覗いた華奢な首筋。
ドレッシーモーブのドレスからのぞく手足はまるでカモシカのように美しい。
豊満とまでは言い難いが、なだらかな乳房。
くびれた腰と、小ぶりの臀部。
背筋をピンと伸ばした姿は可憐なレディだ。
(どうしてテレーゼを子どものままのように見ることが出来たんだろうか……)
初めて抱いた時、彼女が子どもの時とは違った柔らかさがあった。
内側からも自分を離すまいと、彼女はしがみついてきていた。
好きだと訴えてくる彼女を見て、正直理性はどこかに吹っ飛んでしまったと思った。
「テレーゼ」
一面のコスモス畑の中、隣に立つ妻の髪ひと房をマクシミリアンは掴んだ。
そうして、口づけを落とす。
「結ばれるまでに時間がかかってしまった。まだ若いお前が、俺と同い年ぐらいになった時に別れたいと言っても俺は離さない」
頬を朱に染めながら、彼女は夫の名を呼んでくる。
ふと、彼女の柔らかな唇を見ていると、マクシミリアンは場も弁えずに昂ぶりはじめた。
「マクシム様、ありがとうございます――」
思わず桜色のそれに吸い付いた。
しばらく吸い上げた後、彼女の唇を甘く噛んだ。
そのまま地厚い舌を小さな口の中に差し入れ、くちゅくちゅと口内を舌で堪能した。
互いの唾液が混ざっていき、自分が彼女の中へ侵入していく様が堪らない。
「……はっ……マクシム様っ……」
小さく喘いだ彼女。半開きの口から顕わになった舌に、改めて舌先を絡めると、また彼女が短く嬌声を上げた。
気づけば腕の中に華奢な身体を抱き寄せてしまっていた。
逞しい彼の胸板に、柔らかな彼女の身体が振れる。そのまま両手で彼女の背や腰や尻を撫で擦ってしまった。
「あっ……マクシム様っ……ここはコスモス畑でっ……ダメっ……」
「国民たちもあまり知らない穴場だ。誰も来ない――」
「で、でも外なんです……」
「お前の身体を思い出の地で味わいたい」
普段は言わないような素直な言葉を、彼はすらすらと口にした。
いよいよマクシミリアンの象徴ははち切れんばかりになっていた。
下腹部に押し当てられた熱の塊に気づいたのだろう。
「しょうがないですね……誰かが来たら中止ですっ……」
恥ずかしそうに応じるテレーゼが、マクシミリアンは愛おしくてたまらない。
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