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123話 生き返らせる方法

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 陽夏を待っている間にコナーは物凄い:勢いで周りの機械を色々と調べていた。

 コナーは前回もかなり調べていたが、それだけでは足りなかったようで、今回も目をキラキラと輝かせて周りの機械を調べたりしていた。

 それを横目を俺は箱を開けていた。

 ゆうちゃんを生き返らせる為にはまだ何かが足りてない。

 つまり俺に休む時間は無いという訳だ。

 少し開け続けていると頭の中に声が響く。



【スキル《超回復LV10》を入手しました】



Пибрни  支配者権限をдииативнй 獲得しました。вати 【復】支配者権限【復】



 俺は確信した。

 これはゆうちゃんを助ける為に必要な物だと。

 直後俺の頭を強烈な痛みが襲った。

 俺はその痛みをふたつの力を使って無くした。

 それと同時に俺の頭にとてつもない程の情報が流れ込んでくる。

 あぁ、やっぱりだ。

 これを使えばゆうちゃんを生き返らせることが出来る。

 正確にいえば完全に生き返らせることは出来ない。

 しかし肉体的にだけならば生き返らせる事は可能だ。

 それでも肉体的にだけだとしても生き返る事に変わりは無い。

 ゆうちゃんと離れ離れになってどのくらい経っただろうか。

 もう日にちなど考えるだけで辛いため数える事はやめたが、中々の日数が経っただろう。

 遠距離恋愛をしている人はもっと長い時間離れ離れで居るのかもしれないが、それとこれとでは話が違う。

 愛する人が生きている、それだけで気持ちは幾分か良いだろう。

 しかし、愛する人が死んでしまっていたら?

 人によっては死を選んでしまうほどの苦痛だ。

 それほどの苦痛を俺は味わっている。

 しかしそれが今はどうだろうか。

 ゆうちゃんを生き返らせたとしても話は出来ない。

 ゆうちゃんの動く姿も見れないだろう。

 それでも今の能力をフル活用すればある程度の生体活動を再開させることが出来るはずだ。

 これでは生き返らせたとは言えないかもしれないが、それでもゆうちゃんの温もりが感じられるだけでも今の俺には十分だ。

 そこからの俺の行動は早かった。


「コナー、ゆうちゃんを生き返らせる方法が見つかった。今すぐホテル街に戻ろう。」

「えっ、本当!? ちょ、ちょっと見て見ても良い?」

「あぁ、いいぞ。だが、限界突破したスキルを使ってやる事だから見れないかもしれない。」

「…………本当だ。何も見えない。けど、生き返らせる手段は見つけたんだよね!? それなら早く帰ろうよ!」


 コナーは今調べているものを中断する。


「あっ、まって、陽夏ちゃんがまだ起きて無いか…………。どうする? 背負って行ったりとかも出来るけど…………。」

「…………そうか、それは危険だな。」


 俺は数々の悪い考えが過ぎるが、それを全て飲み込む。


「分かった、陽夏が起きるまで少し待ってから行く事にしようか。」


 このまま言ってしまえばかなり危険だ。

 ここのオークが俺たちにかかればそこまでの脅威では無いのは確かだが、それでも陽夏を背負いながらだと確実に被害は出てしまう。

 怪我を負うくらいなら俺が幾らでも治せる。

 それに今の俺ならば攻撃を食らっても一瞬で治せるので攻撃をくらい怪我をするということは痛手では無い。

 しかし、陽夏やコナーは違う。

 2人は首が落ちれば普通に死ぬし、回復が追いつかない速さで攻撃されてしまえば本当に簡単に死んでしまうだろう。

 普段ならそんなことは無いが、陽夏はねているのだ。

 回避も防御も出来ない。

 そうなれば本当に死んでしまう可能性が高い。

 ゆうちゃんを生き返らせるために2人の命を捧げる事は出来ない。


「いいのかい? ゆうちゃんを優先しなくても…………。」

「あぁ、ゆうちゃんの為にお前たちの命が危険にさらされるなんてゆうちゃんも望んで無いはずだ。」

「そうか…………ありがとう。」


 コナーは嬉しそうな笑顔を作る。

 俺達は陽夏が起きるまで先程までの作業を続けた。

 陽夏は案外すぐに起きた。


「あ、おはよう、寝起きでいきなりで悪いんだが、もう出発するぞ。」

「んぅ? なんで?」

「ゆうちゃんを生き返らせる方法が見つかったんだ。早く生き返られたい。」

「ゆうちゃんを生き返らせる方法…………? えっ!? 本当!?」


 陽夏は眠そうな様子だったが、俺のその言葉を聞くと目が覚めたようで飛び起きてきた。


「もぉ、それならもっと早く起こしてくれたら良かったのに!」

「あぁ、今の陽夏は頭の中で情報を処理している状態だったから起こしたら多分体に負担がかかると思ってな。」

「そっか、私の事を思ってくれてたんだね…………。分かった、じゃあもう出発しましょう!」

「もう体調は良いのか?」

「悪い!」


 陽夏は元気よくそう言った。

 一瞬その勢いに元気なのかと思ってしまったが、どうやら悪いようだ。


「体調がまだ優れないならもう少し休んでも良いんだぞ?」

「いやいや、もう迷惑はかけられないよ。このくらいだったら無問題だから早く行こうよ!」

「…………分かった。じゃあ出発だ!」


 俺達はゆうちゃんを生き返らせるために大急ぎでホテル街まで帰還した。
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