異世界勘違い奴隷生活

さつき

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ギルバート・ベルンシュタイン視点

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 悪友に誘われて奴隷オークション会場に行った先で、俺は天使に会った。
 雷に打たれたような衝撃が訪れる。

「言語が通じない平凡な少年です。誰かいりませんか」
 彼は、奴隷として手錠をかけられたが、幸い誰も彼の魅力に気がついていなかったようだった。

「100ベル!!」

 そう発言すると、それ以上、上は誰もいなかった。
 100ベルは、リンゴ一つ分くらいの値段だ。いい買い物ができた。
「100ベルだって!?あまりにも安すぎる」
「最安値じゃないかしら」
 周囲はあまりにも安さにどよめいていたが、他に手をあげる者はいなかった。

 奴隷の男が来ると、さっそくプロポーズをする。
「君に一目惚れをした。愛している。結婚しよう」
 男は、嬉しそうに笑い出した。
「ありがとう。さっそく結婚式をあげよう」
 そして、そのまま俺は彼を連行した。


 そのままルモンド教会に連れていき、赤い衣装に着替えさせる。彼には、衣装が似合っていた。
 赤い衣装を着た彼は、女神のようだった。
 神父の前で、俺は「永遠の愛を誓います」と言った後に、喉に歯形をつける儀式をした。これで、彼は、俺のものだ。

 馬車では、浮かれた気分が抜けなくて「愛している」と呟いた。「愛している、愛している」と彼に教える。
 すると、彼も「愛している」と返してくれた。
 彼は、自分を指さしながら「ケイタ」と呟いた。どうやら彼の名前は、ケイタというみたいだ。
「ケイタ。ケイタ……。愛している」
 そう言うと、彼も「愛している」と返してくれた。

 屋敷へ着くと、執事マドレードから、「婚約者がいるのに、勝手に結婚してしまったのですか。奥様が知るとどれほど悲しむか!!」と怒られた。奴隷相手なんて反対されるから、その前に結婚したと答える。
 その後もマドレードとケンカをしたが、彼は、俺の妻の処遇について困りだした。とりあえず、新しい奥様として対応することになった。
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