【完結】悪役令嬢に生まれ変わったけど死ぬしかないようです

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なんだ真実の愛って

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<カルロス視点>

男爵家に新たに養女になった令嬢のアイシャという女性から、放課後教室に来るよう言われた。

なんでも『真実の愛』を教えてくれるようだ。

私には8歳からセリーナという侯爵家令嬢の婚約者がいる。初めて会ったとき、大人しそうな令嬢だなと思ったが、彼女は読書が好きなようで、女性にしては教養も高い。

彼女は自分が勉強ができるだけで、美しくもなく平凡な顔で申し訳ないと言ってきたが、なぜそのようなことを言うのか。僕から見ても愛嬌があって好ましいと思うし、なんと言っても彼女の足の形が実に私好みだ。

なぜ、足の形を知ったかと言うと以前夜会でダンスを踊った時彼女が足を庇っているのに気づいたからだ。

「どうかした?」

「すいません。ヒールが足に合わないようで・・・」

「そうか、私に捕まって」

「え?」

「無理をするのは良くない。ほら」そう言って腰を支えると、彼女は顔を真っ赤にして私の腕に抱き着いた。

休憩室に連れて行きヒールとストッキングを脱がしたとき彼女は自分で出来ると抵抗したが、怪我をしているのだからと言い聞かせ素足を掴んだ。

小指の豆が潰れたのか血が出ているのを見て、私は小指を舐めた。

「ひうぃ。何を!」

「舐めれば治る」

「汚いです。止めて」

「大丈夫だ。君の足だろう」

彼女は真っ赤になって必死に足を引こうとしたが、私はがっちり足を掴みそのまま舐め続けた。

セリーナはあまりの恥ずかしさに気を失ったようだ。

私はそのまま彼女をベッドに横たえたが、スカートがめくれ彼女の足が膝まで見えた。気を失っている女性に失礼だとは思ったが、思う存分彼女の足を観察した。

「ああ、なんて素晴らしい脚なんだ。細すぎず、太すぎず、健康的な肉の付き具合。そしてこの締まった足首なんて、もう最高じゃないか」

セリーナを婚約者として選んでくれた両親に感謝した。

それが真実の愛とは何だ。

教室に入るとアイシャという女が近づいてきたと思うと、一匹のカラスが教室の窓から入ってきた。なぜ窓が開いている?

女性を守るのも男として当たり前なので、アイシャと言う女を抱きしめカラスが窓から去っていくのを見守った。

「ありがとうございます。カルロス様も真実の愛に目覚めましたね。私に会いたければいつでも声をかけてください」と言って教室から去っていった。

なんだったのか意味が分からない。


次の日に教室に行くと、私とあの女が教室で抱き合っていたと噂になっていた。

あの日あまりにも不審な呼び出しに警戒して、誰もいないことを確認した。だから見られているわけはない。恐らく、噂を流したのはあの女だろう。

セリーナが今にも泣きそうな顔で私を見つめている。

セリーナを貶める者に怒りを感じて教室にいるみんなに聞こえるように「私の婚約者はセリーナただひとり。私はセリーナを愛している」と叫んだ。

そして、真っ赤な顔をしたセリーナの手を引いて教室から出ると、空き室であの女を助けただけだと一生懸命説明をした。そうしたら驚いたことに、真面目な彼女が私に抱きついてきた。

お互い理性が強すぎるのか、好きだとか愛しているといった会話はしたことがなかった。家同士が決めた政略結婚と割り切ってはいるが、彼女の気持ちが今一つ掴み切れていなかったので彼女の行動に驚いた。

「カルロス様。今まで自分に自信がなく言えませんでしたが、私もカルロス様をお慕いしています」

「セレーナ・・・私も君が好きだ」

そう言うとセレーナの顔が私の目の前にあることに気づいた。

そのまま、自然な流れで口づけをした。

なぜかそれからセリーナは嫌がることなく足を触らせてくれる。

あの女が言っていた『真実の愛』とはこのことだったのか。私はアイシャ嬢に深く感謝した。

***

<ヘイル視点>

魔法の授業でアイシャ嬢が倒れたとき、たまたま俺が横にいたので助けた。

保健室に行くと誰もいなかったので、しょうがなく彼女が起きるのを待ったが意外と早く彼女は目を覚ました。起きた彼女は「魔力切れなので豊富な魔力を持つヘイル様の魔力を譲渡して欲しい」と言う。

通常キスやセックスが一般的だ。その上キスをすれば『真実の愛』に気づくと言う。

子供のころから幼馴染のアンリに恋していたが、幼馴染だけになかなか発展しないことに欲求不満だった俺は誘惑に負けて、譲渡をしてしまった。

それを偶然、廊下を歩いていたアンリに見られてしまったのだ。

それから1週間アンリを見てもすぐに逃げてしまう。教室に会いに行ってもベルが鳴ったらすぐにどこかに隠れているようで見つからない。

しょうがなく、人気のない道で待ち伏せすることにした。

「アンリ」

「ヘイル・・・なにしてるのよ。こんなところで」

「お前に話がある」

「私はないわよ。さっさと恋人のところに行って話でも聞いてもらえばいいじゃない」

アンリは昔からスタイルもよく顔も可愛いというより綺麗なタイプだ。昔からそんなアンリが好きでしょうがなかったが、幼馴染だけに照れくさくってアンリを怒らせることばかりを言ってしまう。

家同士が仲が良かったのでアンリと婚約関係を結ぶことができたが、アンリにはガキだと言われ最近は上手くいってなかった。今誤解を解かないと本当に嫌われてしまうと思うと俺も必死だった。

アンリが俺の隙間から逃げようとしたので、壁に押し付ける格好でアンリを捕まえた。

「な、なにするのよ」

「あれは魔力不足になった彼女に魔力を譲渡しただけだ。キスじゃない治療だ。俺がキスしたいのは昔からアンリだけだ」

そう言って、アンリに無理やり唇を押し付けた。

「あ・・・待って・・」

「嫌だ。アンリと今キスをしたい」

そう言って何度もキスをするとアンリは真っ赤になって涙がこぼれそうな瞳で睨んできた。思わず股間に血が流れるのを感じて、アンリを離す。

「馬鹿、あんな噂になって」

「しょうがないだろ、先生のご使命だったんだ」

「好きなの彼女が?」

「そんな訳ないだろ!俺は昔からお前一筋だよ。ずっと好きだった、知ってるだろ?」

「本当に馬鹿なんだから・・・・私もヘイルが好きよ」

「アンリ!」

幼馴染から抜け出せない、俺とアンリが一歩先に進んだ出来事だった。

「アイシャ様に感謝しなくてはね」

「そうだな。真実の愛を見つけたとお礼でも言っておくか」

***

※たまに読み直して誤字脱字を修正しています。若干表現を変更しました。
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