61 / 199
【第一部】 5章
7 空side
今日は顔合わせ。
平気そうにしてるけどちーが怖くて仕方ないのは僕が1番分かってる。
初顔合わせの間だけは隣に入れないから不安だ。
「梶田組の方が見えました。」
「通せ。」
そうして入ってきた梶田湊。
まだ50過ぎとは思えないような重圧感だな。
じいちゃんより年下だけど、対等に話せるほどの男。
だが僕たちの視線はその後ろから入ってきた女の人に釘付けだった。
ちー???
似てるとかいうレベルじゃない。そっくりだ。
向こうはちーに気づいていない。まあ、1番遠いところにいるからな。
「えっと、みなさんどうしましたか?そんなに驚いた顔をされて。うちの姐の梶田美織です。みなさんに会わせるのは初めてですね。」
「梶田美織でございます。よろしくお願いいたします。」
みんな驚きを隠せない中、さすがは組長や若頭。
すぐに挨拶を再開させた。
「この度はこちらに出向いてもらってありがたい。盃の前に、お互い自己紹介といこうじゃないか。」
そうして梶田組から側近たちの名前を言い始めたんだけど、僕はそれどころじゃない。
あんな似てることあるか?
「つかぬことをお聞きしますが、美織さんはご兄弟はいますかい?」
じいちゃんナイス!
「え?私は1人っ子ですが、それが何かございましたか?」
「いえ、うちの息子の側近にあまりにも美織さんが似てたもんでね。」
「どなたですか?」
「あの奥にいる千秋ですよ。」
湊さんと美織さんの目が見開かれた。
「き、きみ、名前は?」
「牧野 千秋です。」
「た、誕生日は?いつ?年は?」
「12月1日です。今年で30歳になります。」
信じられないものを見たというような顔で千秋を見る2人。
「もしかして、お母さんの名前は牧野 由良じゃないのかい?」
千秋の顔色が悪くなった。母親のことは全てちーのトラウマだ。まずい。
「っっっっ、、そ、そうです。っっはぁはぁはぁ。」
思わず立ち上がりちーのそばに行く。
「ちー、大丈夫だから。息吸って、はいて、うん。上手。大丈夫だからね。」
少しずつ呼吸が緩やかになる。
大丈夫そうか?
「すいませんが、母親のことは聞かないでやってくれますか。」
「っっ、は、はい。っ」
ん?湊さん泣いてる?美織さんも。
なんだ。なんなんだよ。
「梶田さん、なんで千秋の母親の名前をご存知で?」
「あの、盃の前に、少し私たち夫婦の話をしてもいいでしょうか?」
「あぁ、かまわねえが、急にどうしたんだい。」
「そこにいる千秋くんに関わることかもしれないので。」
千秋に関わること?どういうことなんだよ。
横にいる千秋も困惑した顔をしている。
「ちー、大丈夫?話し聞けそう?」
「大丈夫。」
「千秋。こちらに空と来なさい。話を聞く間だけここで話を聞きなさい。」
そう言ってじいちゃんが僕たちを呼んでくれた。
向かい合って見てみるとますます似てるな。
「30年も前の話になります。」
信じられないことを話し始めた。
平気そうにしてるけどちーが怖くて仕方ないのは僕が1番分かってる。
初顔合わせの間だけは隣に入れないから不安だ。
「梶田組の方が見えました。」
「通せ。」
そうして入ってきた梶田湊。
まだ50過ぎとは思えないような重圧感だな。
じいちゃんより年下だけど、対等に話せるほどの男。
だが僕たちの視線はその後ろから入ってきた女の人に釘付けだった。
ちー???
似てるとかいうレベルじゃない。そっくりだ。
向こうはちーに気づいていない。まあ、1番遠いところにいるからな。
「えっと、みなさんどうしましたか?そんなに驚いた顔をされて。うちの姐の梶田美織です。みなさんに会わせるのは初めてですね。」
「梶田美織でございます。よろしくお願いいたします。」
みんな驚きを隠せない中、さすがは組長や若頭。
すぐに挨拶を再開させた。
「この度はこちらに出向いてもらってありがたい。盃の前に、お互い自己紹介といこうじゃないか。」
そうして梶田組から側近たちの名前を言い始めたんだけど、僕はそれどころじゃない。
あんな似てることあるか?
「つかぬことをお聞きしますが、美織さんはご兄弟はいますかい?」
じいちゃんナイス!
「え?私は1人っ子ですが、それが何かございましたか?」
「いえ、うちの息子の側近にあまりにも美織さんが似てたもんでね。」
「どなたですか?」
「あの奥にいる千秋ですよ。」
湊さんと美織さんの目が見開かれた。
「き、きみ、名前は?」
「牧野 千秋です。」
「た、誕生日は?いつ?年は?」
「12月1日です。今年で30歳になります。」
信じられないものを見たというような顔で千秋を見る2人。
「もしかして、お母さんの名前は牧野 由良じゃないのかい?」
千秋の顔色が悪くなった。母親のことは全てちーのトラウマだ。まずい。
「っっっっ、、そ、そうです。っっはぁはぁはぁ。」
思わず立ち上がりちーのそばに行く。
「ちー、大丈夫だから。息吸って、はいて、うん。上手。大丈夫だからね。」
少しずつ呼吸が緩やかになる。
大丈夫そうか?
「すいませんが、母親のことは聞かないでやってくれますか。」
「っっ、は、はい。っ」
ん?湊さん泣いてる?美織さんも。
なんだ。なんなんだよ。
「梶田さん、なんで千秋の母親の名前をご存知で?」
「あの、盃の前に、少し私たち夫婦の話をしてもいいでしょうか?」
「あぁ、かまわねえが、急にどうしたんだい。」
「そこにいる千秋くんに関わることかもしれないので。」
千秋に関わること?どういうことなんだよ。
横にいる千秋も困惑した顔をしている。
「ちー、大丈夫?話し聞けそう?」
「大丈夫。」
「千秋。こちらに空と来なさい。話を聞く間だけここで話を聞きなさい。」
そう言ってじいちゃんが僕たちを呼んでくれた。
向かい合って見てみるとますます似てるな。
「30年も前の話になります。」
信じられないことを話し始めた。
あなたにおすすめの小説
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中