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【完結】しょうがあるけどしょうがない【フィギング/閲覧注意】
11*
しおりを挟む「ひぐっ!もっ!おね…ッ、おねがいっ!ゆるしてッ!」
ぬめりを纏いながら水溜まりの上を生姜が滑る。
「ん、あと5分くらいかな?頑張りましょうね」
にっこりと俺の哀願を切って捨てて、生瀬はまるで見せつけるみたいにゆっくりと生姜を亀頭に近づけた。焦らすみたいにちろちろと先端を擽る。
「…ひっ、ひ…ッ、は、ひ…ッ」
いつ張り付けられてしまうのか、次はどこに。見てたからと言って何ができるわけでもないのにその光景から目が離せない。
呼吸がどんどん浅くなってきて、足りない酸素を運ぶ心臓がどっ!どっ!と強く脈打つのが分かった。
しかし、裏筋をつつ…と掠められて、いよいよ…ッと俺が息を止めた所で、生瀬は「あ」と声を上げてあっけなく生姜を引っ込めた。
「いいこと思いついちゃった」
急な肩透かしに詰めてしまった息を大きく吸えば、ざぁっと全身に血が巡って性器と尻を燻す熾火がかっと燃え上がる。
「ゔあ゙ァあ゙!!」
堪らず身を捩ってしまい、中を熱の棒で抉られ、擽られた性器がじくじくと疼いた。
「あ゙、あ…ッ、あ゙づッ…!!あついぃ…ッ!!」
声に出して発散しないと気が狂いそうだった。いや、そうしたってもうずっと気が狂う直前の所でじりじりと焼かれている。狂うと思って身体が跳ねれば、耐えれないはずの熱が上書きされてあまりの辛さに意識が戻される。その一瞬でまたほんの少しだけ思考が繋がってしまう。いっそ狂えたら楽なのに。
「先輩」
呼ばれて見上げた視界はぼやけた上にちかちかと明滅していて、上手く生瀬を捉えることが出来なかった。
どうやら生姜をひらひらと振って見せているらしい。
嫌な予感しかしない。
「ひぐ…っ、ゆる、して…」
一縷の望みをかけて絞り出した声はすっかり掠れて、聞こえなかったのか聞き流されたのか分からなかった。生瀬は答えないまま何やら手元で薄い生姜の一片を少し弄って俺の性器を手に取る。
くぱ、と鈴口を割り開かれて、「ひっ」と声を出した時にはもう、くるりと細く巻かれた生姜が尿道に浅く差し込まれていた。
「あぁぁ…」
全てを諦めたような声が漏れた。絶望で血の気が引く。すぐに来ないのが、この間がとにかく恐ろしい。
元の形に戻ろうとするコシのある一片が鈴口を緩く広げるようにみっちりと張り付いている。
じわじわ、じりじりと違和感が込み上げてくる。
誰にというわけでもなく「こないで…」と頭の中で懇願しても、その時は相変わらず唐突にやって来た。
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