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罰2
2
しおりを挟む腹を圧迫する苦しさと、ちりちりと痺れるような感覚に息を止めてじっと耐えていると、どこからか聞き覚えのない着信が耳に飛び込んでくる。
「っ…あ……な…?」
「ああ!俺、そう、そこ」
暗い倉庫の中に、携帯の明かりが浮かび、コトの最中とは感じさせない軽さの声で司郎は話し続ける。
携帯の眩しい明かりに浮かび上がった司郎の目が、葉人に腰を振るように促していた。
「…だから、反対の…」
ぬち……にちゃ…
唇を噛み締めた葉人が腰を動かすと、先程ナカに出された司郎の精液が潤滑油となって卑猥な音を立て始める。
「…ぅ…ふ……ん…っん…」
司郎の上で腰を振りながら知らず知らず、放置されて先端から汁をこぼす葉人自身を握りしめてしごく。
血が集まり、硬くなったそれを触るだけで、目が眩むような快感が沸き起こる。
…ぐちゅ…ぐちゅ…
小刻みに濡れた音が響き、葉人の意識はただ快楽を求める欲求に沈んでいく。
「ぁんっ!」
自身の手のナカで、震えるモノが膨らみを持った瞬間、
「ん…っぁあ…っ」
「おい、ナニやってんだよ」
「やっ…やぁっ!!イキたいっ!イカせてぇっ」
ぱたん…と携帯を閉じると、司郎の上で自慰をしながら腰を振る葉人の腕を押さえつける。
「お前、ゴホーシしろって言われてんじゃねぇの?自分が気持ち良くなってどうすんだよ」
「やだっ…お願い……イカせてぇ……苦し……」
限界にまで張り詰めたモノが、葉人が嫌々をする度にふるふると震える。
───ガタン
その音に、司郎に哀願を投げ掛けていた葉人がびくっと体を縮める。
「よぉ、やっと来たか」
倉庫の薄暗闇が裂かれ、一条の光が葉人の足元へと届く。
「っ!?」
扉を開ける人の気配に、葉人ははっと自身を抱き締めた。
「あー探したぜ?」
「他のガッコ入るってちょー勇気いるんだけど…?」
逆光の彼ら二人の顔は見えないが、こちらを見てにやにやと笑っている口元だけは見てとれた。
「…え……?」
何故彼らが入ってきたのかわからず、司郎すがるような目を向けるとけらけらと笑い出した。
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