転生幼女の怠惰なため息

(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉

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第三章

やっぱり家族会議⑥

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「はぁぁ~~~っ…」

おとしゃまが長いため息をついた。
わたしは思わずビクッと体を強張らせてしまう。わたしを抱っこしていたウィルにぃには体の強張りが伝わったのだろう。ぽんぽんっと背中を優しく叩き、あやしてくれる。

「お父様??」

ウィルにぃが冷たい視線をおとしゃまに向ける。
ウィルにぃはわたし主上主義だからね…。

「あぁ…。エルを責めている訳では無いんだ。ただこれからの事を考えていてね…」

ウィルにぃの冷たい視線を苦笑いで受け流すおとしゃま。

「まずは、私共の末娘、エルシーアを護って頂けるとの事で、シロガネ殿に感謝を。これからもどうぞよろしくお願い致します」

おとしゃまはソファーから立上り、胸に手を当て、深々とシロガネに対して礼をする。

「「「「シロガネ様に感謝を」」」」

おとしゃまが立上り礼をするのを受けて、かぁしゃま、お兄ちゃんズ、お姉ちゃんも立上り、胸に手を当てて感謝の礼をする。
隅で控えていている、セバス、ベアティ、デルミーラ、双子なメイドのアメリアとアンネリースも胸に手を当て、深々と礼をする。

「うむ。感謝の気持ち、しかと受け取った。
我は硬苦しいのは好まぬ。楽にせよ」

シロガネがキラリと黄金の瞳を輝かせ、感謝の礼に対する言葉を返す。

「「「「「ありがとうございます」」」」」

シロガネの言葉に家族が再びソファーに座る。

「さて、シロガネ殿はエルシーア…エルの飼い猫になって頂けるとか。その件についてなのですが、その…、お体をもう少し小さくはできませんか?
一般的な猫の体長は大体25cm程なのです。シロガネ殿はの体長は一般的な猫の倍以上、頭からしっぽの長さまで入れると1m以上になりますので、このままだと逆に目立ち過ぎるのです…」

「なんとっ!!そうであったか。我の本体は体長だけで6mはあるからな。これで十分に小さいと思っておったが、不十分であったか。
あいわかった。どれ、少々待っておれ」

シロガネが目を瞑ると、シュルシュルっと体が縮み、一般的な猫サイズになった。

「これでどうだ?」

シロガネがこてんと小首を傾げる。
くっ…ぐぅかわですっ!!!!

「ありがとうございます。シロガネ殿。後は一般的な猫は喋りませんので、この部屋にいる者以外の前では、申し訳ありませんが普通の猫のフリをお願いしたいのです」

「ふむ、そうか。これもエルシーアを護るため。わかったぞ」

サロンのテーブルの上でうんうんとシロガネが頷いた。

「あなた、この後来るエミリーとバメイにも伝えておきませんと」

「あ…、あぁ…。エグ…エミリーも来るんだったな」

あっ、おとしゃま、エミリーちゃんのこと本名で呼ぼうとした。

「シロガネ殿、後で紹介したい者がいるのです。またお時間を頂けますか?」

「あいわかった」

「ありがとうございます」

おとしゃまがホッとしている。しかし、異世界オネエはシロガネの目にはどう写るんだろうね?ビックリするのかな??
ビックリするシロガネ…。う~ん。想像つかないな。

「あと、残りの四聖獣の方々についてなのですが…、本当にいらっしゃるのでしょうか…??」

「ん?普通に来るじゃろ。特に朱雀は煩いし、もう既に向かっているかもな」

毛づくろいをしながら何となしに答えるシロガネ。
シロガネや…。人はソレをフラグと呼ぶんだぜ…。


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