次元渡りの淫獄遊戯 ~好きにしろと言われたから~

 目が覚めたら何も知らず、何も覚えていない青年が一人。

 生活するには十分な部屋が一つ、自分を収めて安息をもたらす。生きる分には良いのだろう、そのままであるなら良いのだろう。しかし、頭の中に響く声は、それだけで終わるなと囁き強いる。

 犯せ。

 殺せ。

 好きにしろ。

 拒む理由は一つもなく、青年は部屋のドアを開けて知った。ココはそういう場所なのだと。そういうモノなのだと。とても隣室と思えない蹂躙された教会を前に、転がる肌白の裸体を拾う。

 ――――ジャンク品だけど、形は綺麗だし使えそうだから。


※本作は『背徳混沌世界 淫堕落短編集』としてノクターンノベルズにも投稿しています。
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