【R18】それでも殿下は婚約破棄したいとお望みですか?

きららののん

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「今度の夜会で、お前を私の妃として、皆に正式にお披露目する」

数日後、ハーデスは執務室でイヴにそう告げた。

婚約者として、初めて参加する公式の夜会。その言葉に、イヴの顔に不安の色が浮かぶ。

「妃として、ですか……」

「そうだ。もう誰にも、お前のことを悪く言わせん」

「ですが……私、うまく踊れるかどうか……」

大勢の前で注目を浴びることに、イヴは慣れていない。

ハーデスはそんなイヴの不安を見抜き、優しく微笑んだ。

「心配するな。最初の曲は、私がずっとお前をリードする。何も心配はいらない」

その言葉に、イヴの不安も少し和らぐのだった。


その頃、王宮の衣装室では。

セリーナが、衣装係の責任者である女官の前に、ずっしりと重い金貨の袋を置いていた。

「近々開かれる夜会、ヴェルディア嬢の衣装は、貴女が担当するわね?」

「は、はい。左様にございますが……」

「彼女には、『特別』なドレスを用意してちょうだい。そうね……彼女に一番お似合いの、誰もが息を呑むような一着を」

セリーナはそう言うと、口元に不気味な笑みを浮かべた。
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