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旅の始まり
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「勝也!起きな。学校遅刻するよ!」
(ん、、、。勝也?誰だよ、)
「わかったよ、母ちゃん。」
そうだった。俺は昨日から死んだジイちゃんの夢を見てたんだっけ。なんだよ、最近の夢って続きも見れんのか?
その後、爺さんは登校時間ギリギリまで自慢のリーゼントをセットし。高校へ行き、体育と実習以外のすべての授業を寝て過ごす。
よくこれだけ寝られるもんだ。そしてバイク屋でコーヒーを飲み家に帰る。夕飯を食べて、、、。って昨日と全く一緒じゃねぇか。
部屋に戻ると時計は、9時を指している。隣の部屋からは、爺さんの妹の見ているアイドルの歌声が聞こえてくる。そのアイドルがゆる~い感じで「寿司を食え~♪」と歌う曲をしばらく聞いていたじいさんが、突然厚手のジャンパーを着て玄関へ向かう。
「勝也。どこ行くんだ?」
じいさんの父親が、声を掛ける。
「ちょっと。友だちんとこ行って来る。」
「ほうか、気を付けて行けよ。」
爺さんはバイクで家を出る。運転しているのは爺さんだが、俺の視界は爺さんのそれとシンクロしている。タンデムしているような、自分で運転しているような妙な感じだ。
爺さんはスピードを上げて山道へ。この辺りは今では、開発が進み、郊外型の大型スーパーやチェーン店の飲食店やファストフード店が軒を連ねているあたりだ。この時代は、民家もない山道で、バイクで攻めるにはもってこいの道におもわれる。爺さんのヤツ。俺には「安全運転厳守!」なんて言っておきながら、自分はヤバい運転してんじゃねぇかよ。時速100キロ。一発免停じゃねぇか。
街灯のない山の中の一本道。突然視界を何かが遮る。爺さんが急ブレーキをかけ、ブレーキがロックする。バイクがバランスを失い横転し、俺(爺さん)は、空高く吹っ飛ぶ。
ま・じ・や・ば・い。
地面に叩きつけられる。憑依してるだけの俺に痛みはなかった。爺さんは、完全に意識を失っている。
(おい、じいちゃん。起きろよ!こんなとこで、くたばるんじゃねぇよ。爺ちゃんが死んだら、父ちゃんが生まれないし、俺も生まれないじゃねぇかよ。アヤメにも会えなく、、、。なんでアヤメが出てくんだよ。)
俺はへんちくりんな夢を見ているだけなのも忘れて、爺さんに内側から声を掛けるが、爺さんには届かない。爺ちゃんは目を開けて、完全にのびていた。
俺に視界に、女の子が入る。白いワンピースを着ている。年齢は16.7才位だろうか、、、。
「おい。お前。大丈夫か?生きておるか?」
女の子が爺さんの頬をピタピタと叩く。爺さんは目覚めない。
「ちょっと、待っておれ。」
そう言って女の子が爺さんの体に手を当てる。爺さんの体が何か温かい感じで包まれたのが、憑依してる俺にも分かった。
爺さんがうめき声をあげて、目を覚ます。
爺さんはヘルメットを取り、2,3度、頭を振る。そして、目の前に立っている女の子を凝視した。
「あ、あの。俺、本田勝也って言います。ほ、惚れました付き合ってください。」
(なにぃ~。いきなり告白かよ。打ち所が悪かったのか?)
「おかしな奴じゃの。身体は大事ないか?」
「身体って。おおお、俺のバイクがぁ。」
ハンドルがゆがみ壊れたバイクが爺さんの目に飛び込んだ。ここでようやく自分の置かれた状況に気が付いて愕然したらしい。
「やっぱり頭を打っているのだな。おかしなことを申して可哀そうに。この山奥では、町に戻るのも大儀であろう。わらわに着いてまいれ。そなたの乗って来たアレは屋敷の者に運ばせようぞ。」
「はい。ありがとうございまーっす。」
ありがとうじゃねぇよ。夜にこんな人里離れた場所に少女がった一人で。怪しい、怪しすぎる。じいちゃん目を覚ませ!この可愛らしい娘は、キツネかタヌキが化けてんじゃないのか?この屋敷ってのも廃屋かなんかで、お風呂に入りなさいとか言われて、肥溜め風呂に入れられるぞ!!
「お前はこんな所でなにをしておったのじゃ?」
「バイクで走ってただけだけど。お嬢さんこそ、こんな夜更けに何してたんすか?」
「散歩じゃ。それに、わらわは夜にしか外にでられないからの。太陽の光がいけんのじゃ。」
「へ?夜だけ?それじゃ、学校は?見た感じ俺とそんなに変わらない年齢に見えるけど。」
「それはないわ。わらわはお前の倍は生きておろうぞ。」
「またまたまたぁ。面白いこと言って。太陽の光がいけないって日焼けかなんか?お嬢さん色白だもんね。」
(この娘、ヴァンパイアか!)
「面白いのは、お前じゃ。さ、着いたぞ。あそこじゃ。」
彼女が指さす先には、立派な門構えの日本家屋が建っていた。
「帰ったぞ。客人をお連れした。」
「お嬢様、お一人ででお出かけにならないように、いつも申し上げているではありませんか!お出かけの場合は、いつでも、この白神にお声がけくださいと。」
「白神、お前は堅苦しい。お前といると肩がこるのじゃ」
「さ、さ。入られよ。」
「おっじゃましまーっす。」
「お前、何者だ。」
「黙れ、白神。この者はわらわの客人と申したであろうが。失礼な態度は許さんぞ。」
「過ぎたことを。申し訳ありません。」
男は素直に引き下がる。
「さぁ。遠慮はいらんぞ。入られよ。」
爺さんは、この状況に全く怯まず、家の中に入って行く。
それにしても、この白神と言う男。どこかで会ったことがあるような気がする。気のせいか、最近流行りの若手俳優にでも似ているのかもしれない。結構いい男だし、、。
おれも、爺さんと一緒に家の中に入って行った。
(ん、、、。勝也?誰だよ、)
「わかったよ、母ちゃん。」
そうだった。俺は昨日から死んだジイちゃんの夢を見てたんだっけ。なんだよ、最近の夢って続きも見れんのか?
その後、爺さんは登校時間ギリギリまで自慢のリーゼントをセットし。高校へ行き、体育と実習以外のすべての授業を寝て過ごす。
よくこれだけ寝られるもんだ。そしてバイク屋でコーヒーを飲み家に帰る。夕飯を食べて、、、。って昨日と全く一緒じゃねぇか。
部屋に戻ると時計は、9時を指している。隣の部屋からは、爺さんの妹の見ているアイドルの歌声が聞こえてくる。そのアイドルがゆる~い感じで「寿司を食え~♪」と歌う曲をしばらく聞いていたじいさんが、突然厚手のジャンパーを着て玄関へ向かう。
「勝也。どこ行くんだ?」
じいさんの父親が、声を掛ける。
「ちょっと。友だちんとこ行って来る。」
「ほうか、気を付けて行けよ。」
爺さんはバイクで家を出る。運転しているのは爺さんだが、俺の視界は爺さんのそれとシンクロしている。タンデムしているような、自分で運転しているような妙な感じだ。
爺さんはスピードを上げて山道へ。この辺りは今では、開発が進み、郊外型の大型スーパーやチェーン店の飲食店やファストフード店が軒を連ねているあたりだ。この時代は、民家もない山道で、バイクで攻めるにはもってこいの道におもわれる。爺さんのヤツ。俺には「安全運転厳守!」なんて言っておきながら、自分はヤバい運転してんじゃねぇかよ。時速100キロ。一発免停じゃねぇか。
街灯のない山の中の一本道。突然視界を何かが遮る。爺さんが急ブレーキをかけ、ブレーキがロックする。バイクがバランスを失い横転し、俺(爺さん)は、空高く吹っ飛ぶ。
ま・じ・や・ば・い。
地面に叩きつけられる。憑依してるだけの俺に痛みはなかった。爺さんは、完全に意識を失っている。
(おい、じいちゃん。起きろよ!こんなとこで、くたばるんじゃねぇよ。爺ちゃんが死んだら、父ちゃんが生まれないし、俺も生まれないじゃねぇかよ。アヤメにも会えなく、、、。なんでアヤメが出てくんだよ。)
俺はへんちくりんな夢を見ているだけなのも忘れて、爺さんに内側から声を掛けるが、爺さんには届かない。爺ちゃんは目を開けて、完全にのびていた。
俺に視界に、女の子が入る。白いワンピースを着ている。年齢は16.7才位だろうか、、、。
「おい。お前。大丈夫か?生きておるか?」
女の子が爺さんの頬をピタピタと叩く。爺さんは目覚めない。
「ちょっと、待っておれ。」
そう言って女の子が爺さんの体に手を当てる。爺さんの体が何か温かい感じで包まれたのが、憑依してる俺にも分かった。
爺さんがうめき声をあげて、目を覚ます。
爺さんはヘルメットを取り、2,3度、頭を振る。そして、目の前に立っている女の子を凝視した。
「あ、あの。俺、本田勝也って言います。ほ、惚れました付き合ってください。」
(なにぃ~。いきなり告白かよ。打ち所が悪かったのか?)
「おかしな奴じゃの。身体は大事ないか?」
「身体って。おおお、俺のバイクがぁ。」
ハンドルがゆがみ壊れたバイクが爺さんの目に飛び込んだ。ここでようやく自分の置かれた状況に気が付いて愕然したらしい。
「やっぱり頭を打っているのだな。おかしなことを申して可哀そうに。この山奥では、町に戻るのも大儀であろう。わらわに着いてまいれ。そなたの乗って来たアレは屋敷の者に運ばせようぞ。」
「はい。ありがとうございまーっす。」
ありがとうじゃねぇよ。夜にこんな人里離れた場所に少女がった一人で。怪しい、怪しすぎる。じいちゃん目を覚ませ!この可愛らしい娘は、キツネかタヌキが化けてんじゃないのか?この屋敷ってのも廃屋かなんかで、お風呂に入りなさいとか言われて、肥溜め風呂に入れられるぞ!!
「お前はこんな所でなにをしておったのじゃ?」
「バイクで走ってただけだけど。お嬢さんこそ、こんな夜更けに何してたんすか?」
「散歩じゃ。それに、わらわは夜にしか外にでられないからの。太陽の光がいけんのじゃ。」
「へ?夜だけ?それじゃ、学校は?見た感じ俺とそんなに変わらない年齢に見えるけど。」
「それはないわ。わらわはお前の倍は生きておろうぞ。」
「またまたまたぁ。面白いこと言って。太陽の光がいけないって日焼けかなんか?お嬢さん色白だもんね。」
(この娘、ヴァンパイアか!)
「面白いのは、お前じゃ。さ、着いたぞ。あそこじゃ。」
彼女が指さす先には、立派な門構えの日本家屋が建っていた。
「帰ったぞ。客人をお連れした。」
「お嬢様、お一人ででお出かけにならないように、いつも申し上げているではありませんか!お出かけの場合は、いつでも、この白神にお声がけくださいと。」
「白神、お前は堅苦しい。お前といると肩がこるのじゃ」
「さ、さ。入られよ。」
「おっじゃましまーっす。」
「お前、何者だ。」
「黙れ、白神。この者はわらわの客人と申したであろうが。失礼な態度は許さんぞ。」
「過ぎたことを。申し訳ありません。」
男は素直に引き下がる。
「さぁ。遠慮はいらんぞ。入られよ。」
爺さんは、この状況に全く怯まず、家の中に入って行く。
それにしても、この白神と言う男。どこかで会ったことがあるような気がする。気のせいか、最近流行りの若手俳優にでも似ているのかもしれない。結構いい男だし、、。
おれも、爺さんと一緒に家の中に入って行った。
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