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美しさという呪い
1.
フェンガリの母は、父と別れた後は高級娼婦として人気を博していた人だ。
フェンガリ達の親権を獲得したする為、高額な収入が必要だった事が主な理由だが、真実の愛と性処理を頑なに区別して、母以外の相手とまぐあいまくっていた父を、理解したいという、母なりの真実の愛探しの意味合いもあったらしい。
その母は、まあ色々あって今は神殿で聖女をしている。
高級な娼館には高級な人々が集っていたけど、娼館なので目的はつまり性行為であった。姉とともに特別に出入りを許されていたフェンガリは、生きるのに必要なさまざまな事柄をそこで学んだ。
国一番の娼館に集う上品な人々の知的な交わり(色んな意味で)を見慣れたフェンガリには、魔法士の性処理はひどく大雑把でうら悲しくみえる。
トラウマ持ちのフェンガリは、おそらく生涯童貞処女だろうと達観しているが、解剖学、人体構造学それから俗習や雑学等々、様々なその道の通人達から、知識だけはたっぷりと仕込まれている。
知らなければ、防げない。
美しく産まれたものの宿命だよ。
とは、あの頃娼館で一番人気だった、元高位貴族だという青年の言葉だ。
耳年増で助かったのは一度や二度ではないので、今のフェンガリは身に染みて実感している。
魔法士の中には、わざとフェンガリに見せつけてくる奴らもいたが、そんなプレイに付き合う義理も、恥じらう初心さも持ち合わせて無いので、さくさく魔光石で魔力を充填してやった。
六組目には四頭繋がりでオッオッ喘いでいるのに遭遇し、百足かよとうんざんしつつ、流れるように魔光石をかざす。
「あっ…… えっ? やだっ! 」
百足の先頭は少年の域をやっと脱したかというまだ幼さを残す魔法士だった。魔力は十分戻ったというのに、覆い被さった年嵩の魔道士は彼の腰を離さない。
萎える様子のない陰茎をずぶずぶ動かされても、長時間の性行にすっかり馴染んだ穴は痛みもなく快感だけをもたらすようだ。
「いやっ!あぁっ、いや、です、ぬいてっ…… !」
赤い顔で、それでももうやめてと、必死で這い出そうとする少年に、助けてと手を伸ばされてフェンガリは眉を寄せた。
「同意の上でない性処理は服務規程違反ですよ」
知ってるでしょー? と淡々と告げて腕を掴んで引き起こした少年の体は、色んな汁に塗れてひどい有様だ。
べったりと複数の体液で塗れた髪からは、その純朴そうな顔に、まるで似合わない濃い性臭がしている。
マントを脱いで包んでやれば、安心したのか子供のように盛大に泣き出した。
緊急通信で魔法陣を展開して上官を呼び、後始末を頼む。少年には浄化の術をかけて、別室で事情を聞けば、案の定今年配属の新人だという。
班長から任務後は部隊で性処理をするものだと教えられて、今日まで嫌々従っていたのだそうだ。
田舎の出だという彼は、班長の言葉を疑うこともなく命令だと諦めていたらしい。魔光石でこんなに満たされるなんて、性処理よりずっと楽ですと感謝されてしまった。
王立魔法学園での指導も確認するべきかもしれない。
フェンガリは頭が痛くなった。
そもそも指導するべき古参の魔法士の多くは、未だに補助具による魔力補充を良しとしない者が多いという。
フェンガリとしては今回の件はしっかり報告上げるつもりだが、ここであまり厳しく罰すると逆に新人である少年の立場が悪くなる可能性が否めない。
おそらく部隊に戻れば、また性処理を強要されるだろう。長年培われた価値観を覆すのは難しい。
魔力とは生命力。
すり減った命を補うのに人工物など邪道だし、魔力の大きなものほど激しい交わりを求めてこそ。
などと、どこの邪教だよと言いたくなるが、それがほんの十数年前まで、彼らの間で長らく常識だと言われていた事なのだ。
常識を共にする同志で行うのであれば何の問題も無いのだが、教育するべき立場で偏った指導をするのは大分問題がある。
ここに新人を配置するのはやめさせた方がいのかもしれない。
報告書を上げながら、フェンガリは苦い思いで唇を噛んだ。
フェンガリ達の親権を獲得したする為、高額な収入が必要だった事が主な理由だが、真実の愛と性処理を頑なに区別して、母以外の相手とまぐあいまくっていた父を、理解したいという、母なりの真実の愛探しの意味合いもあったらしい。
その母は、まあ色々あって今は神殿で聖女をしている。
高級な娼館には高級な人々が集っていたけど、娼館なので目的はつまり性行為であった。姉とともに特別に出入りを許されていたフェンガリは、生きるのに必要なさまざまな事柄をそこで学んだ。
国一番の娼館に集う上品な人々の知的な交わり(色んな意味で)を見慣れたフェンガリには、魔法士の性処理はひどく大雑把でうら悲しくみえる。
トラウマ持ちのフェンガリは、おそらく生涯童貞処女だろうと達観しているが、解剖学、人体構造学それから俗習や雑学等々、様々なその道の通人達から、知識だけはたっぷりと仕込まれている。
知らなければ、防げない。
美しく産まれたものの宿命だよ。
とは、あの頃娼館で一番人気だった、元高位貴族だという青年の言葉だ。
耳年増で助かったのは一度や二度ではないので、今のフェンガリは身に染みて実感している。
魔法士の中には、わざとフェンガリに見せつけてくる奴らもいたが、そんなプレイに付き合う義理も、恥じらう初心さも持ち合わせて無いので、さくさく魔光石で魔力を充填してやった。
六組目には四頭繋がりでオッオッ喘いでいるのに遭遇し、百足かよとうんざんしつつ、流れるように魔光石をかざす。
「あっ…… えっ? やだっ! 」
百足の先頭は少年の域をやっと脱したかというまだ幼さを残す魔法士だった。魔力は十分戻ったというのに、覆い被さった年嵩の魔道士は彼の腰を離さない。
萎える様子のない陰茎をずぶずぶ動かされても、長時間の性行にすっかり馴染んだ穴は痛みもなく快感だけをもたらすようだ。
「いやっ!あぁっ、いや、です、ぬいてっ…… !」
赤い顔で、それでももうやめてと、必死で這い出そうとする少年に、助けてと手を伸ばされてフェンガリは眉を寄せた。
「同意の上でない性処理は服務規程違反ですよ」
知ってるでしょー? と淡々と告げて腕を掴んで引き起こした少年の体は、色んな汁に塗れてひどい有様だ。
べったりと複数の体液で塗れた髪からは、その純朴そうな顔に、まるで似合わない濃い性臭がしている。
マントを脱いで包んでやれば、安心したのか子供のように盛大に泣き出した。
緊急通信で魔法陣を展開して上官を呼び、後始末を頼む。少年には浄化の術をかけて、別室で事情を聞けば、案の定今年配属の新人だという。
班長から任務後は部隊で性処理をするものだと教えられて、今日まで嫌々従っていたのだそうだ。
田舎の出だという彼は、班長の言葉を疑うこともなく命令だと諦めていたらしい。魔光石でこんなに満たされるなんて、性処理よりずっと楽ですと感謝されてしまった。
王立魔法学園での指導も確認するべきかもしれない。
フェンガリは頭が痛くなった。
そもそも指導するべき古参の魔法士の多くは、未だに補助具による魔力補充を良しとしない者が多いという。
フェンガリとしては今回の件はしっかり報告上げるつもりだが、ここであまり厳しく罰すると逆に新人である少年の立場が悪くなる可能性が否めない。
おそらく部隊に戻れば、また性処理を強要されるだろう。長年培われた価値観を覆すのは難しい。
魔力とは生命力。
すり減った命を補うのに人工物など邪道だし、魔力の大きなものほど激しい交わりを求めてこそ。
などと、どこの邪教だよと言いたくなるが、それがほんの十数年前まで、彼らの間で長らく常識だと言われていた事なのだ。
常識を共にする同志で行うのであれば何の問題も無いのだが、教育するべき立場で偏った指導をするのは大分問題がある。
ここに新人を配置するのはやめさせた方がいのかもしれない。
報告書を上げながら、フェンガリは苦い思いで唇を噛んだ。
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