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鬼の仲間として
47 大事件
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一月三日。
リューサ牧場・農場の皆さん。お正月と言えども、すぐに普段通りの生活になります。
だって、生き物を飼ってるんですからね。(ニンゲンですが…)基本、休みなんて無いんですね…。
一方の私は、暫く屠殺が無いということで、ホッとしております。そして、特段やることもなく、お部屋でマッタリノンビリなんですね~。
お正月なんですから、許されますよね~。てへへ…。
ですが、そんな私の御正月気分が、一瞬で吹き飛んでしまう大事件が起きました!
揺れる! 揺れる!揺れる!!
ミシッ、ミシッと、建物がきしむ怖い音。
地震です。凄く大きい!!
い、嫌っ。立っていられない!
急ぎ、何とか、机の下へ。窓ガラスが割れて床に散乱。棚も倒れてきます。
必死で机の脚に捕まって、上から降ってきたり倒れて来たりするものから防御。丈夫な机の為、何とか助かりました。
揺れが収まると、みんなのことが心配に…。
リューサさんは? イマさんカリさんは?
散らばっているガラスに注意しながら廊下へ出ると、イマさんと鉢合わせ。
「美玖、平気か!」
「私は大丈夫。他のみんなは?」
「ラクッサ、キヅハ、リオシは大丈夫だ。ガラスで少し切った程度。リューサ様は丁度ナユのところへ行っているはず。カリが見に行った。あとは、農場と牧場も心配だが…」
うん? 窓の外…。あれ、煙じゃない?
あの方角、牧場の方…。
「イマ! 大変だ、火事だ。牧場のニンゲン居宅で火が出た。リューサ様とナユも、そっちに向かっている。手の空いている者は皆来て欲しい」
カリさんです。大慌てで駆け込んできました。
じゃあ、私も!と思ったのですが、イマさんに止められました。
「美玖は危ないからここに居ろ。牧場内ならニンゲンたちが居る。人手が足りないことは無い。それよりも、混乱するから危険だ。留守番して欲しい」
「そ、そんな。私だって……。あ、いや、分かりました。留守番ですね」
「そうだ。美玖なら妖語もできるからな。緊急の知らせが来ても対応できる。頼んだぞ」
留守番。それも、大事な仕事です。
足手まといになるよりもその方が良いはずですよ。こういう時に妖語が出来るのは良い事ですね。やっぱり、勉強して良かった!
皆さんが出払ってしまい。私一人だけ。
窓ガラスも割れてしまい。冬の風が入り込んで寒い。心細い…。
チリリリリ~ン、チリリリリ~ン。
電話です。慌てて出ます。
「スデクタキョイテ『リューサ』
…(リューサ邸、居宅です)」
「スデンヘイタ。ネスデンサ『ミク』
…(美玖さんですね。大変です)」
電話の向こうの声は、確か、出荷担当の通勤鬼さん。人語は話せない鬼さんです。
たいへんって、何が?
その鬼さんからの電話は、牧場外側の塀がかなりの範囲にわたって倒れてしまったという知らせ。ニンゲンが逃げ出すかもしれないから注意するようにってことでした。
丁度、今、その牧場で火事なのです。混乱に紛れて外へ逃げ出したりしたら…。ニンゲンは、この敷地外でなんて生きて行けないのです。中に居るからこそ安全に生活できるんですから!
知らせなきゃ!急いで!
私は大急ぎで屋外に出ました。
うわ、あそこも塀が壊れている。牧場と住居区域を隔てる塀です。
範囲はそれほど大きくありません。それに敷地内の仕切りなので、即座に問題になることは無いでしょう。と思ったのですが…。
そこから、緑色した小柄な生物…。
あ、アレは、河童!
そう、外側の牧場の塀が倒れているのです。そこから侵入し、更に敷地内の仕切りの破損場所から住居区域に入ってきたのです。
注意すべきは逃げ出すニンゲンの方じゃなく、外から来る侵入者の方。
河童の侵入に警戒しなければならなかったのです。
そしてその侵入者は、もう既に入ってきてしまっているのです!
い、イケナイ。これはマズイですよ。逃げなきゃ。
だって、河童って人間の尻子玉を抜く!
この世界に来てすぐに私は河童に襲われました。四つん這いにされ、スカートをまくられ、ショーツを下され…。あと少しで私のお尻にズブッと河童の手が挿し込まれていた…そのスンデのところでリューサさんに助けられたのです。
でも、今、リューサさんは牧場の火を消すので手一杯なはず。
リューサさんだけでありません。イマさんも、カリさんも、みんな、そうなんです。
ここに居るのは私一人だけ。そして、私の力では河童に対抗できないのです。
い、いやだ、河童が走ってくる!こっちに来る!早く逃げないと!
いやだ、あの時と同じ。物凄く速い!
逃げきれない!!
「ゲフウウッ!」
お腹に強烈な衝撃と激痛。私は、そのまま意識を無くしました。
リューサ牧場・農場の皆さん。お正月と言えども、すぐに普段通りの生活になります。
だって、生き物を飼ってるんですからね。(ニンゲンですが…)基本、休みなんて無いんですね…。
一方の私は、暫く屠殺が無いということで、ホッとしております。そして、特段やることもなく、お部屋でマッタリノンビリなんですね~。
お正月なんですから、許されますよね~。てへへ…。
ですが、そんな私の御正月気分が、一瞬で吹き飛んでしまう大事件が起きました!
揺れる! 揺れる!揺れる!!
ミシッ、ミシッと、建物がきしむ怖い音。
地震です。凄く大きい!!
い、嫌っ。立っていられない!
急ぎ、何とか、机の下へ。窓ガラスが割れて床に散乱。棚も倒れてきます。
必死で机の脚に捕まって、上から降ってきたり倒れて来たりするものから防御。丈夫な机の為、何とか助かりました。
揺れが収まると、みんなのことが心配に…。
リューサさんは? イマさんカリさんは?
散らばっているガラスに注意しながら廊下へ出ると、イマさんと鉢合わせ。
「美玖、平気か!」
「私は大丈夫。他のみんなは?」
「ラクッサ、キヅハ、リオシは大丈夫だ。ガラスで少し切った程度。リューサ様は丁度ナユのところへ行っているはず。カリが見に行った。あとは、農場と牧場も心配だが…」
うん? 窓の外…。あれ、煙じゃない?
あの方角、牧場の方…。
「イマ! 大変だ、火事だ。牧場のニンゲン居宅で火が出た。リューサ様とナユも、そっちに向かっている。手の空いている者は皆来て欲しい」
カリさんです。大慌てで駆け込んできました。
じゃあ、私も!と思ったのですが、イマさんに止められました。
「美玖は危ないからここに居ろ。牧場内ならニンゲンたちが居る。人手が足りないことは無い。それよりも、混乱するから危険だ。留守番して欲しい」
「そ、そんな。私だって……。あ、いや、分かりました。留守番ですね」
「そうだ。美玖なら妖語もできるからな。緊急の知らせが来ても対応できる。頼んだぞ」
留守番。それも、大事な仕事です。
足手まといになるよりもその方が良いはずですよ。こういう時に妖語が出来るのは良い事ですね。やっぱり、勉強して良かった!
皆さんが出払ってしまい。私一人だけ。
窓ガラスも割れてしまい。冬の風が入り込んで寒い。心細い…。
チリリリリ~ン、チリリリリ~ン。
電話です。慌てて出ます。
「スデクタキョイテ『リューサ』
…(リューサ邸、居宅です)」
「スデンヘイタ。ネスデンサ『ミク』
…(美玖さんですね。大変です)」
電話の向こうの声は、確か、出荷担当の通勤鬼さん。人語は話せない鬼さんです。
たいへんって、何が?
その鬼さんからの電話は、牧場外側の塀がかなりの範囲にわたって倒れてしまったという知らせ。ニンゲンが逃げ出すかもしれないから注意するようにってことでした。
丁度、今、その牧場で火事なのです。混乱に紛れて外へ逃げ出したりしたら…。ニンゲンは、この敷地外でなんて生きて行けないのです。中に居るからこそ安全に生活できるんですから!
知らせなきゃ!急いで!
私は大急ぎで屋外に出ました。
うわ、あそこも塀が壊れている。牧場と住居区域を隔てる塀です。
範囲はそれほど大きくありません。それに敷地内の仕切りなので、即座に問題になることは無いでしょう。と思ったのですが…。
そこから、緑色した小柄な生物…。
あ、アレは、河童!
そう、外側の牧場の塀が倒れているのです。そこから侵入し、更に敷地内の仕切りの破損場所から住居区域に入ってきたのです。
注意すべきは逃げ出すニンゲンの方じゃなく、外から来る侵入者の方。
河童の侵入に警戒しなければならなかったのです。
そしてその侵入者は、もう既に入ってきてしまっているのです!
い、イケナイ。これはマズイですよ。逃げなきゃ。
だって、河童って人間の尻子玉を抜く!
この世界に来てすぐに私は河童に襲われました。四つん這いにされ、スカートをまくられ、ショーツを下され…。あと少しで私のお尻にズブッと河童の手が挿し込まれていた…そのスンデのところでリューサさんに助けられたのです。
でも、今、リューサさんは牧場の火を消すので手一杯なはず。
リューサさんだけでありません。イマさんも、カリさんも、みんな、そうなんです。
ここに居るのは私一人だけ。そして、私の力では河童に対抗できないのです。
い、いやだ、河童が走ってくる!こっちに来る!早く逃げないと!
いやだ、あの時と同じ。物凄く速い!
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「ゲフウウッ!」
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