79 / 231
4章 港湾都市アイラ編
145話 商談
しおりを挟む
フラッド=ヒューバート42歳、現・第4都市群領主。
酒樽のようにずんぐりとした体の上に愛嬌のある顔が乗っているのはぬいぐるみの様でもあり、見る人が見ればカワイイと言うかもしれない。
シーラッド都市連合、各都市群領主の中でも穏健派で通っており、子煩悩な父親と巷では噂されている。
噂に嘘偽りは無いが、領主として、また経営者としても優秀で、前領主の失策により傾きかけた第4都市群を立て直した辣腕家でもある。
そんなフラッド=ヒューバートにも悩みはあり、優秀であるが故に寄ってくる人間は自分を利用しようとする者か太鼓持ち、対等な立場で話を出来る者には警戒されてしまうため、友達が少ない事である。
そんなフラッドであるからして、バラガの友人から話を聞いていたシンに興味を持つのはある意味必然ではあった。
もちろん、悪巧み……もとい相談相手、そして友人として。
フラッドの話は続く。
「アイラという第4都市群に所属する港湾都市があるんだけどね、ここが最近、運営状態があまり良くなくてね」
「理由を聞いても?」
「今あそこはボクの子供が執政官をしていてね、それが原因かな」
さらりと爆弾を落としてきた。
「首をすげ替えればいいじゃないか……」
「上手くいかないからってポンポン切り捨てるのは良くないよ?」
「付き合わされる領民の身にもなってやれよ!」
「その辺はまあ、大丈夫だよ。今のところ第4政都からの持ち出しで何とかなってるから」
徐々に話し方が砕けていくシンに、フラッドは何が嬉しいのかニコニコと話す。
フラッドも、ブラック企業の社長とは縁遠いタイプの人間らしく、下に負担を背負わせたくは無いらしい。
ただ、今のところは政都の内部留保で補填出来ているが、いつまでも続く訳ではないそうだ、具体的には来年いっぱい。
「年末までに改善されなければ流石にボクが介入しないと不味いんだけどさ、そうなると次の世代の芽を潰しかねないんだよね、あの子、責任感が強くてさ」
「出来ない事を出来ないって言うのも大事な事じゃないのかね」
「それが言えるのは子供と大人、あとは頭一つ抜けて優秀なやつくらいだよ。若者は中々面と向かって「出来ない」とは言えないものさ」
親の欲目で無ければ、港湾都市で執政官を務める若者は、優秀な部類ではあるのだろう、ただ優秀すぎる事は無いということか。
「で、なんで俺の出番?」
「年長者があれこれ口を出すより年の近しい人間の方が話しやすいと思ってね、特にシン、きみは各地を回って知識も経験も豊富そうだし、そういった人間の言葉に耳を傾ける程度には優秀なはずさ。で、なにか面白い案とかない?」
楽しそうに話すフラッドの言葉をある種の挑戦と受け取ったシンは、少しだけ反撃に出る。
「あるよ」
「ホント? 教えてよ?」
「ここ南洋の海域なら「グレートオーシャンクラブ」って巨大な蟹の魔物がいるだろ。アイツ、煮ても焼いても身は固くて食えたモンじゃないけど、一度乾物にした後に水で戻せば身が柔らかくなって味も極上の逸品だよ」
「本当かい!? それはいい事を……ねえシン、その蟹ってさ」
「ああ、Aランクモンスターですけどナニか?」
すっとぼけるシンにフラッドは酸っぱい顔を向ける。
案は出した、実行に移すかどうかは相手次第、シンもたいがい意地が悪い。
「……あのモンスターって滅多に姿を見せないんじゃなかったっけ?」
「エサでおびき寄せればいい、アイツが好きなのはダイオウイカの触腕とシーサーペントの尻尾だったかな。その2つなら確実に釣れるぞ」
どちらもAランクモンスターである、しかも海洋の魔物は海上戦闘が前提になるため、危険度が他のAランクモンスターより高めだ。
渋い顔になるフラッドを見て、やり返したと楽しそうにドヤ顔になるシン。話の内容に嘘は無いが、実行性は極めて低い、確実にボツ案である。
「ユーリの言った通りだねえ……」
「イヤな言い方するなよ……」
フラッドは友人の言葉を思い出し、シンは悪友の言動を思い出し、共に渋面になる。
……そして、
「フフハハハハハ──」
どちらともなくお互い笑い出す。残念な事に、この2人は気が合うようである。
誰にとって残念な事かはさて置くとして……。
「ハハハハ──まあとにかく、紹介状は用意するから向こうで話だけでもしてあげてよ」
「チョット待て、紹介状を受け取った時点で依頼を受理した事になるじゃねえか!?」
「それもそうだね……じゃあ手付金として大金貨100枚、先に渡しとくね、成功報酬はまた後日ということで」
「問題にしてるのはそこじゃねえよ!」
「とりあえず向こうに行って、会うだけ会ってやってよ。気に入らなければ依頼はキャンセルしてくれて構わないから」
「ったく、押しが強いのは誰かさん似だな……オーケイ、とにかく現場を見るだけはしてみるよ、その代わり期待はするなよ?」
言葉の代わりに笑顔とサムズアップを無言で返すフラッドに、シンは力が抜けたように肩を落とす。
「それじゃあよろしくお願いするよ。あ、今日はウチに泊まりなよ、夕食は用意するからさ」
「……温かい風呂はあるかな?」
「お、シンは水風呂よりお湯派かい? ボクもだよ。きっと満足すると思うよ、なんだったらアンナに背中でも流させようか?」
「お願いだから止めて!」
隙を見せれば囲い込もうとするフラッドだった。
──────────────
──────────────
「……ふぅ」
シンが出て行った扉を見つめながら深いため息をつく。
「──お疲れ様でございます」
シンと入れ替わるように部屋に入ってきた家令がハーブティーをいれてくれる。
ハーブティーの香りが心労を和らげる効果があったのか、先程よりも幾分和らいだ顔の自分がそこにいた。
「いや、ホントに疲れたよ。ユーリから情報だけは貰っていたけど、彼のあの怯え方は尋常じゃなかったからね」
ユーリの手紙には「遊び相手に丁度いい」などと書かれていたものの、それはあくまで彼の主観であり、同じく密偵らしからぬ主観に基づく報告を直接聞いた身としては、常に喉元に剣を突きつけられている気分で愛娘達との会話に興じていた。
幸い、ユーリの言の方が正しく、確かにアレは一緒に遊ぶ分には楽しかろう。
本人に、自分がお宝の詰まったビックリ箱だとの自覚が薄いのが若干心配ではあるが……。
「オルソン、現在シーラッドに登録しているAランク冒険者の数、それとダイオウイカ・シーサーペント・グレートオーシャンクラブの討伐依頼の相場、そこから採れる素材の価値を早めに調べておいてくれ」
グレートオーシャンクラブの甲羅は極めて軽く、それでいて頑丈、非金属であるから雷撃などの魔法攻撃にも強く、蟹本体の出現例が少ないため希少素材となっている。
彼の話した内容の信憑性次第で、高級素材が高確率で手に入れることが可能になる、効率的かつ定期的、言うなればそれは産業足りえる。
「こんな情報がポンポン出てくるんだからなあ……」
さっき手付けなどと言った大金貨100枚は言わばこれの報酬だ。
欲しい、あの男とはなんとか繋がりを持っておきたい!
「アンナでもミレイヌでもいいから、彼と仲良くなってくれないものかなあ」
「残念ながら犬猫の類ではありませんので、なんとも……」
「だよねえ……でもまあ、何も手を打たない訳にもいかないからねえ」
「……旦那様もお人が悪い」
「まさか、娘の将来を案じる良いお父さんだよ、ボク?」
「左様でございますか」
………………………………………………
………………………………………………
──そして冒頭に至る。
「……ふぅ」
シンはため息を一つつく。
「──おや、シン殿、どうかなさいましたかな?」
老執事がシンのため息に気づき、声をかけてくる。
シンはその言葉に曖昧な笑顔を返しながら、
「いえ、フラッド様から受けた依頼の事を考えていただけですよ」
「なるほど、運営に困窮する街の建て直し、大役に緊張しておられるのですね。大丈夫です、旦那様がこれと見込んだシン殿であればきっと成し遂げることでしょう」
「そうですわ! シン様には不可能はありませんもの!!」
「…………………フン」
3者2様の態度にシンは苦笑しながらも、シンは窓の外から流れてくる潮風に思いを馳せる。
生まれ故郷で嗅ぎ慣れた、海の香りに──。
酒樽のようにずんぐりとした体の上に愛嬌のある顔が乗っているのはぬいぐるみの様でもあり、見る人が見ればカワイイと言うかもしれない。
シーラッド都市連合、各都市群領主の中でも穏健派で通っており、子煩悩な父親と巷では噂されている。
噂に嘘偽りは無いが、領主として、また経営者としても優秀で、前領主の失策により傾きかけた第4都市群を立て直した辣腕家でもある。
そんなフラッド=ヒューバートにも悩みはあり、優秀であるが故に寄ってくる人間は自分を利用しようとする者か太鼓持ち、対等な立場で話を出来る者には警戒されてしまうため、友達が少ない事である。
そんなフラッドであるからして、バラガの友人から話を聞いていたシンに興味を持つのはある意味必然ではあった。
もちろん、悪巧み……もとい相談相手、そして友人として。
フラッドの話は続く。
「アイラという第4都市群に所属する港湾都市があるんだけどね、ここが最近、運営状態があまり良くなくてね」
「理由を聞いても?」
「今あそこはボクの子供が執政官をしていてね、それが原因かな」
さらりと爆弾を落としてきた。
「首をすげ替えればいいじゃないか……」
「上手くいかないからってポンポン切り捨てるのは良くないよ?」
「付き合わされる領民の身にもなってやれよ!」
「その辺はまあ、大丈夫だよ。今のところ第4政都からの持ち出しで何とかなってるから」
徐々に話し方が砕けていくシンに、フラッドは何が嬉しいのかニコニコと話す。
フラッドも、ブラック企業の社長とは縁遠いタイプの人間らしく、下に負担を背負わせたくは無いらしい。
ただ、今のところは政都の内部留保で補填出来ているが、いつまでも続く訳ではないそうだ、具体的には来年いっぱい。
「年末までに改善されなければ流石にボクが介入しないと不味いんだけどさ、そうなると次の世代の芽を潰しかねないんだよね、あの子、責任感が強くてさ」
「出来ない事を出来ないって言うのも大事な事じゃないのかね」
「それが言えるのは子供と大人、あとは頭一つ抜けて優秀なやつくらいだよ。若者は中々面と向かって「出来ない」とは言えないものさ」
親の欲目で無ければ、港湾都市で執政官を務める若者は、優秀な部類ではあるのだろう、ただ優秀すぎる事は無いということか。
「で、なんで俺の出番?」
「年長者があれこれ口を出すより年の近しい人間の方が話しやすいと思ってね、特にシン、きみは各地を回って知識も経験も豊富そうだし、そういった人間の言葉に耳を傾ける程度には優秀なはずさ。で、なにか面白い案とかない?」
楽しそうに話すフラッドの言葉をある種の挑戦と受け取ったシンは、少しだけ反撃に出る。
「あるよ」
「ホント? 教えてよ?」
「ここ南洋の海域なら「グレートオーシャンクラブ」って巨大な蟹の魔物がいるだろ。アイツ、煮ても焼いても身は固くて食えたモンじゃないけど、一度乾物にした後に水で戻せば身が柔らかくなって味も極上の逸品だよ」
「本当かい!? それはいい事を……ねえシン、その蟹ってさ」
「ああ、Aランクモンスターですけどナニか?」
すっとぼけるシンにフラッドは酸っぱい顔を向ける。
案は出した、実行に移すかどうかは相手次第、シンもたいがい意地が悪い。
「……あのモンスターって滅多に姿を見せないんじゃなかったっけ?」
「エサでおびき寄せればいい、アイツが好きなのはダイオウイカの触腕とシーサーペントの尻尾だったかな。その2つなら確実に釣れるぞ」
どちらもAランクモンスターである、しかも海洋の魔物は海上戦闘が前提になるため、危険度が他のAランクモンスターより高めだ。
渋い顔になるフラッドを見て、やり返したと楽しそうにドヤ顔になるシン。話の内容に嘘は無いが、実行性は極めて低い、確実にボツ案である。
「ユーリの言った通りだねえ……」
「イヤな言い方するなよ……」
フラッドは友人の言葉を思い出し、シンは悪友の言動を思い出し、共に渋面になる。
……そして、
「フフハハハハハ──」
どちらともなくお互い笑い出す。残念な事に、この2人は気が合うようである。
誰にとって残念な事かはさて置くとして……。
「ハハハハ──まあとにかく、紹介状は用意するから向こうで話だけでもしてあげてよ」
「チョット待て、紹介状を受け取った時点で依頼を受理した事になるじゃねえか!?」
「それもそうだね……じゃあ手付金として大金貨100枚、先に渡しとくね、成功報酬はまた後日ということで」
「問題にしてるのはそこじゃねえよ!」
「とりあえず向こうに行って、会うだけ会ってやってよ。気に入らなければ依頼はキャンセルしてくれて構わないから」
「ったく、押しが強いのは誰かさん似だな……オーケイ、とにかく現場を見るだけはしてみるよ、その代わり期待はするなよ?」
言葉の代わりに笑顔とサムズアップを無言で返すフラッドに、シンは力が抜けたように肩を落とす。
「それじゃあよろしくお願いするよ。あ、今日はウチに泊まりなよ、夕食は用意するからさ」
「……温かい風呂はあるかな?」
「お、シンは水風呂よりお湯派かい? ボクもだよ。きっと満足すると思うよ、なんだったらアンナに背中でも流させようか?」
「お願いだから止めて!」
隙を見せれば囲い込もうとするフラッドだった。
──────────────
──────────────
「……ふぅ」
シンが出て行った扉を見つめながら深いため息をつく。
「──お疲れ様でございます」
シンと入れ替わるように部屋に入ってきた家令がハーブティーをいれてくれる。
ハーブティーの香りが心労を和らげる効果があったのか、先程よりも幾分和らいだ顔の自分がそこにいた。
「いや、ホントに疲れたよ。ユーリから情報だけは貰っていたけど、彼のあの怯え方は尋常じゃなかったからね」
ユーリの手紙には「遊び相手に丁度いい」などと書かれていたものの、それはあくまで彼の主観であり、同じく密偵らしからぬ主観に基づく報告を直接聞いた身としては、常に喉元に剣を突きつけられている気分で愛娘達との会話に興じていた。
幸い、ユーリの言の方が正しく、確かにアレは一緒に遊ぶ分には楽しかろう。
本人に、自分がお宝の詰まったビックリ箱だとの自覚が薄いのが若干心配ではあるが……。
「オルソン、現在シーラッドに登録しているAランク冒険者の数、それとダイオウイカ・シーサーペント・グレートオーシャンクラブの討伐依頼の相場、そこから採れる素材の価値を早めに調べておいてくれ」
グレートオーシャンクラブの甲羅は極めて軽く、それでいて頑丈、非金属であるから雷撃などの魔法攻撃にも強く、蟹本体の出現例が少ないため希少素材となっている。
彼の話した内容の信憑性次第で、高級素材が高確率で手に入れることが可能になる、効率的かつ定期的、言うなればそれは産業足りえる。
「こんな情報がポンポン出てくるんだからなあ……」
さっき手付けなどと言った大金貨100枚は言わばこれの報酬だ。
欲しい、あの男とはなんとか繋がりを持っておきたい!
「アンナでもミレイヌでもいいから、彼と仲良くなってくれないものかなあ」
「残念ながら犬猫の類ではありませんので、なんとも……」
「だよねえ……でもまあ、何も手を打たない訳にもいかないからねえ」
「……旦那様もお人が悪い」
「まさか、娘の将来を案じる良いお父さんだよ、ボク?」
「左様でございますか」
………………………………………………
………………………………………………
──そして冒頭に至る。
「……ふぅ」
シンはため息を一つつく。
「──おや、シン殿、どうかなさいましたかな?」
老執事がシンのため息に気づき、声をかけてくる。
シンはその言葉に曖昧な笑顔を返しながら、
「いえ、フラッド様から受けた依頼の事を考えていただけですよ」
「なるほど、運営に困窮する街の建て直し、大役に緊張しておられるのですね。大丈夫です、旦那様がこれと見込んだシン殿であればきっと成し遂げることでしょう」
「そうですわ! シン様には不可能はありませんもの!!」
「…………………フン」
3者2様の態度にシンは苦笑しながらも、シンは窓の外から流れてくる潮風に思いを馳せる。
生まれ故郷で嗅ぎ慣れた、海の香りに──。
7
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。