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4章 港湾都市アイラ編
148話 酒場にて
土産物屋の店主に連れて来られたのは、港湾区に程近い都市南部にある歓楽街、その中でも喧騒に包まれた賑やかしい酒場──女性付き──だった。
店主のオッサン曰く「誰かに聞かれたくない話をする時は人ごみの中」だそうで、確かにこの中で特定の会話を拾うのは困難だろう。もっとも、別段聞かれて困る話をするつもりはさらさら無いのだが。
まあ、オッサンがここを選んだ理由は店の雰囲気以上に、
「ねえダンナぁ、いい加減あの高くて買い手のつかない髪飾り、アタシに頂戴よぉ」
「悪りぃなアマンダ、アレならこっちの兄さんの連れが買ってったよ」
確実にコッチが理由だ、断言できる。
……それにしても初っ端から恐ろしい話を振るなよ。
「残念ながら、あの髪飾りを買ったのもそれをプレゼントされたのも俺じゃないんでね、俺の懐具合に期待されても困るぜ?」
こらそこオッサン、ニヤニヤすんな! 本当だぞ、あの2人の実家に比べたら俺の個人資産なんか微々たたるもんだ。
「アラ、そんな事言ってもダメよ、ここのコたちはみ~んなその手の匂いには敏感なんだから♪」
嘘かホントか知らないが、俺とオッサンの座る席には確かに他のテーブルよりも女の子が多い気がする。ヤダなぁ、ボッタクリの類じゃあないだろうけど確実に毟られる気がする。
「んじゃまあニイちゃん、酒が回る前に話を済ませとくとしようか。物価の変動だったっけか? それなら「醤油」だな、アレの値段が徐々に下がりだして、今じゃ昔の半分以下にまで下がりやがってな、コイツのおかげで街が色々困った事になってる」
醤油か……確か、生活必需品の6品目のうち、この第4都市群が生産と流通を独占している商品だよな。それの価格が下がって困る?
「醤油の値段が下がると困る理由がわからないな」
「まあそうだよな、ちっとばかし長くなるが最初から話そうか」
オッサンの話はこうだ。
およそ2年半前、新年を迎えると共にタレイア=ヒューバートが港湾都市アイラの執政官に就いた。
彼女はまず、醤油の生産体制の改革に乗り出す。
この世界で醤油と言えばいわゆる魚醤であり、製造に関しては海岸沿いの漁村や、少し内陸に入った村の一角で造り酒屋のように営まれていた。
その為、村ごと、時には村の中でも、材料に使う魚の種類や他の材料などはまちまちで結果、味の統一がされていなかった。
それを執政官の指揮の元、いくつか内陸部の村を醤油生産を専門に行う工場のように作り変えた。
その結果、味の均一化と大量生産・安定供給を可能にし、彼女の施策は大成功を収める。
しかしその結果、醤油の生産拠点となった村以外の、工場化されなかった村は品質の面で差を開けられ、また、今までの醤油の生産量を拠点のみで賄う事が出来たため、過剰供給を防ぐ為に他の村では醤油の製造を禁止した。
そして味の安定した質の良い醤油が世に出回ることになり、また製造に携わる人数が減った事により生産コストは下がり、それはやがて市場価格に反映される。
醤油製造の拠点でもあるアイラの街は政都を介する事無く醤油を流通できるため、醤油の価格はどんどん下がっていった。
「そりゃ俺らも最初は歓迎したさ、安くなるって事はそれだけ他の事に金を使えるって事なんだからよ」
しかし、ここで困った事が起きる。
「なぜ醤油以外は高いままなのか?」
生活必需品の醤油が値下げ出来てなぜ他の5品目が値下げできないのか、住民の間に不満を漏らすものがポツポツと現れる。
そうなると砂糖・油はともかく、他の調味料は購買量が下がり、店で出す料理などにも偏りが起きる、それが原因で客足が遠のくなど弊害が起き始める。
やむなく執政官指示で、アイラに輸入される5品目は一旦アイラの行政管区が買い取り、それを安価で街の業者に卸す形をとることに。
その分の負担は従事する人数が減ったため増えた醤油農家の収入を、以前の水準まで下げる事で補填を図る。
いくら生産効率が上がったとはいえ、以前のものより作業量が増えているのに収入は以前のままでは農家にも不満は溜まる、そうなると醤油の質にも影響が出てしまう。
あげく、アイラの街から生活必需品を仕入れて別の街で捌こうと試す者も出てきた。これに関しては利益がほとんど出ないため2度目を試そうとするものはいなかった。
「とまあ、そんな話があるわけさ」
「今のところ、まだ本格的に困ってる話にはなってないよな?」
「そうさな、本題はここからだ。醤油農家は増えた仕事に喘いじゃいるが収入がある分マシな話でよ、本当に困ったのは醤油の生産を禁止された元・醤油農家たちさ」
醤油の生産を禁止され、今後の収入に不安を訴える農家に対して、上から下されたのは、「何が自分達に出来るのか、お前達が考えろ」との有難いお言葉。
漁村の者は漁に出る回数を増やしたりするも減った収入分にはならず、内陸の農村部では開墾が短期で完了するはずも無く、仕事は増えても収入は増えずの状態が続く。
「そんな中、考えた末に出た方法が、外からの客相手の土産もんって寸法さ」
「! そういえば競争がどうとかって言ってたっけ?」
「ああ、俺んとこみたいな比較的お高い品モンを取り扱ってる店はともかく、旅先で何気なく手に取る観光土産みたいな物なら多少出来が悪くても買い手はつく、そいつらはこぞってソレを作るようになってよ、まあそうなると今度は値下げ合戦が起きるって訳さ」
そうなる前から土産物を作ってる職人には出来の部分で違いがあるものの、元来が安物の部類であるなら多少のクオリティの違いは安さの前に敗北する。
「悪貨は良貨を駆逐する」では無いが、結果として従来の土産物職人は値下げに踏み切らざるを得ず、値下げ合戦の果てにまた彼等の収入も減ってゆく、悪循環の始まりである。
「典型的なデフレスパイラルじゃねえか……まさか異世界でお目にかかるとは思わなかったぜ」
「でふれ? まあそんな訳で俺みたいに競争を免れた一部のモンを除いて、この街と周辺農家は軒並み収入は下がって仕事の量は増える、唯一の救いは物価が下がってるってことくらいさ」
「その原因を作ったのも物価の下落なんだがなあ……」
「まったく、あの頃はこんな事になるなんて思っても見なかったぜ」
騒がしい店の中、陰気な話をする2人の横にいながらも笑顔を絶やさないお姉さん達はプロの鏡だと思う。
そんな訳で高い酒を注文すると歓声と抱擁で感謝の意を伝えられた。うん、やはり巨乳はいい、ささくれ立った心が癒されて行くのが判る。
「物価と街の雰囲気はそれでいいとして、人の流れはどうなんだろうな?」
「農村・漁村じゃ出稼ぎに他所へ流れる奴らが一定数いるらしいぜ、あと、女達は街に流れてココより安い店で働いたりとかな」
「…………………………」
癒されて温まった心に冷水を浴びせられた気分だ。
「ま、俺が知ってるのはこのくらいだな、何か他に聞きたいことはあるかい?」
「いや、今のところは充分、ずいぶんと助かったよ」
「なあに、ニイちゃんからはそれ以上のモンを貰ってるからな♪」
その後酒を飲んでいい気分になったオッサンはアマンダさんとどこかへ消え、俺は流石に朝帰りはマズイのでチップを弾みながら少しばかりお願いを頼んでおいた。お姉さん方はアフターが無いのがチョットお気に召さないらしく、仕方が無いのでナイショという事で蜂蜜を一瓶ずつ分けてあげたら抱擁とキスの雨になった。イカン、酒のせいで判断を誤ったかもしれない、上客だとロックオンされてしまった……。
その後、店を出て帰り道がてら会話の内容を思い出す。
…………………………。
…………………………。
タレイア=ヒューバート、あの執政官、無能じゃなくて阿呆の類だったか。
生活品を値下げするのは間違っちゃいないが、他と連携も取らずに一人で突っ走りゃあまあ、こうなるわな。
第一、「生活必需品」なるものは一度値下げしたら値上げが激しく難しい、チョット上げるだけでとんでもない反発を喰らう。
「それこそ、街全体の景気をバブルみたいに上げないと無理なんだよなあ……」
方法はある、海辺の街ならそれこそバブル景気を作り出すネタはあるんだが、
「果たして教えていいものか……」
執政官、醤油の質と生産力の向上を果たす辺り、少なくとも優秀なのは間違いない、ただ、周りが見えていないことが問題か?
そういう事は補佐官や部下がフォローして然るべきなんだが、意外とワンマンなのかそれとも他が無能か彼女の考えに追いつけていないか……。
「……とりあえず明日も、街を一通り見て回るか」
話を聞いただけで全てを把握できるはずも無し、まずは足で稼ぐとするか。
「……あのお嬢ちゃん、ついて来るにしても静かにしてくれればいいんだが」
内にも外にも悩みは尽きない。
店主のオッサン曰く「誰かに聞かれたくない話をする時は人ごみの中」だそうで、確かにこの中で特定の会話を拾うのは困難だろう。もっとも、別段聞かれて困る話をするつもりはさらさら無いのだが。
まあ、オッサンがここを選んだ理由は店の雰囲気以上に、
「ねえダンナぁ、いい加減あの高くて買い手のつかない髪飾り、アタシに頂戴よぉ」
「悪りぃなアマンダ、アレならこっちの兄さんの連れが買ってったよ」
確実にコッチが理由だ、断言できる。
……それにしても初っ端から恐ろしい話を振るなよ。
「残念ながら、あの髪飾りを買ったのもそれをプレゼントされたのも俺じゃないんでね、俺の懐具合に期待されても困るぜ?」
こらそこオッサン、ニヤニヤすんな! 本当だぞ、あの2人の実家に比べたら俺の個人資産なんか微々たたるもんだ。
「アラ、そんな事言ってもダメよ、ここのコたちはみ~んなその手の匂いには敏感なんだから♪」
嘘かホントか知らないが、俺とオッサンの座る席には確かに他のテーブルよりも女の子が多い気がする。ヤダなぁ、ボッタクリの類じゃあないだろうけど確実に毟られる気がする。
「んじゃまあニイちゃん、酒が回る前に話を済ませとくとしようか。物価の変動だったっけか? それなら「醤油」だな、アレの値段が徐々に下がりだして、今じゃ昔の半分以下にまで下がりやがってな、コイツのおかげで街が色々困った事になってる」
醤油か……確か、生活必需品の6品目のうち、この第4都市群が生産と流通を独占している商品だよな。それの価格が下がって困る?
「醤油の値段が下がると困る理由がわからないな」
「まあそうだよな、ちっとばかし長くなるが最初から話そうか」
オッサンの話はこうだ。
およそ2年半前、新年を迎えると共にタレイア=ヒューバートが港湾都市アイラの執政官に就いた。
彼女はまず、醤油の生産体制の改革に乗り出す。
この世界で醤油と言えばいわゆる魚醤であり、製造に関しては海岸沿いの漁村や、少し内陸に入った村の一角で造り酒屋のように営まれていた。
その為、村ごと、時には村の中でも、材料に使う魚の種類や他の材料などはまちまちで結果、味の統一がされていなかった。
それを執政官の指揮の元、いくつか内陸部の村を醤油生産を専門に行う工場のように作り変えた。
その結果、味の均一化と大量生産・安定供給を可能にし、彼女の施策は大成功を収める。
しかしその結果、醤油の生産拠点となった村以外の、工場化されなかった村は品質の面で差を開けられ、また、今までの醤油の生産量を拠点のみで賄う事が出来たため、過剰供給を防ぐ為に他の村では醤油の製造を禁止した。
そして味の安定した質の良い醤油が世に出回ることになり、また製造に携わる人数が減った事により生産コストは下がり、それはやがて市場価格に反映される。
醤油製造の拠点でもあるアイラの街は政都を介する事無く醤油を流通できるため、醤油の価格はどんどん下がっていった。
「そりゃ俺らも最初は歓迎したさ、安くなるって事はそれだけ他の事に金を使えるって事なんだからよ」
しかし、ここで困った事が起きる。
「なぜ醤油以外は高いままなのか?」
生活必需品の醤油が値下げ出来てなぜ他の5品目が値下げできないのか、住民の間に不満を漏らすものがポツポツと現れる。
そうなると砂糖・油はともかく、他の調味料は購買量が下がり、店で出す料理などにも偏りが起きる、それが原因で客足が遠のくなど弊害が起き始める。
やむなく執政官指示で、アイラに輸入される5品目は一旦アイラの行政管区が買い取り、それを安価で街の業者に卸す形をとることに。
その分の負担は従事する人数が減ったため増えた醤油農家の収入を、以前の水準まで下げる事で補填を図る。
いくら生産効率が上がったとはいえ、以前のものより作業量が増えているのに収入は以前のままでは農家にも不満は溜まる、そうなると醤油の質にも影響が出てしまう。
あげく、アイラの街から生活必需品を仕入れて別の街で捌こうと試す者も出てきた。これに関しては利益がほとんど出ないため2度目を試そうとするものはいなかった。
「とまあ、そんな話があるわけさ」
「今のところ、まだ本格的に困ってる話にはなってないよな?」
「そうさな、本題はここからだ。醤油農家は増えた仕事に喘いじゃいるが収入がある分マシな話でよ、本当に困ったのは醤油の生産を禁止された元・醤油農家たちさ」
醤油の生産を禁止され、今後の収入に不安を訴える農家に対して、上から下されたのは、「何が自分達に出来るのか、お前達が考えろ」との有難いお言葉。
漁村の者は漁に出る回数を増やしたりするも減った収入分にはならず、内陸の農村部では開墾が短期で完了するはずも無く、仕事は増えても収入は増えずの状態が続く。
「そんな中、考えた末に出た方法が、外からの客相手の土産もんって寸法さ」
「! そういえば競争がどうとかって言ってたっけ?」
「ああ、俺んとこみたいな比較的お高い品モンを取り扱ってる店はともかく、旅先で何気なく手に取る観光土産みたいな物なら多少出来が悪くても買い手はつく、そいつらはこぞってソレを作るようになってよ、まあそうなると今度は値下げ合戦が起きるって訳さ」
そうなる前から土産物を作ってる職人には出来の部分で違いがあるものの、元来が安物の部類であるなら多少のクオリティの違いは安さの前に敗北する。
「悪貨は良貨を駆逐する」では無いが、結果として従来の土産物職人は値下げに踏み切らざるを得ず、値下げ合戦の果てにまた彼等の収入も減ってゆく、悪循環の始まりである。
「典型的なデフレスパイラルじゃねえか……まさか異世界でお目にかかるとは思わなかったぜ」
「でふれ? まあそんな訳で俺みたいに競争を免れた一部のモンを除いて、この街と周辺農家は軒並み収入は下がって仕事の量は増える、唯一の救いは物価が下がってるってことくらいさ」
「その原因を作ったのも物価の下落なんだがなあ……」
「まったく、あの頃はこんな事になるなんて思っても見なかったぜ」
騒がしい店の中、陰気な話をする2人の横にいながらも笑顔を絶やさないお姉さん達はプロの鏡だと思う。
そんな訳で高い酒を注文すると歓声と抱擁で感謝の意を伝えられた。うん、やはり巨乳はいい、ささくれ立った心が癒されて行くのが判る。
「物価と街の雰囲気はそれでいいとして、人の流れはどうなんだろうな?」
「農村・漁村じゃ出稼ぎに他所へ流れる奴らが一定数いるらしいぜ、あと、女達は街に流れてココより安い店で働いたりとかな」
「…………………………」
癒されて温まった心に冷水を浴びせられた気分だ。
「ま、俺が知ってるのはこのくらいだな、何か他に聞きたいことはあるかい?」
「いや、今のところは充分、ずいぶんと助かったよ」
「なあに、ニイちゃんからはそれ以上のモンを貰ってるからな♪」
その後酒を飲んでいい気分になったオッサンはアマンダさんとどこかへ消え、俺は流石に朝帰りはマズイのでチップを弾みながら少しばかりお願いを頼んでおいた。お姉さん方はアフターが無いのがチョットお気に召さないらしく、仕方が無いのでナイショという事で蜂蜜を一瓶ずつ分けてあげたら抱擁とキスの雨になった。イカン、酒のせいで判断を誤ったかもしれない、上客だとロックオンされてしまった……。
その後、店を出て帰り道がてら会話の内容を思い出す。
…………………………。
…………………………。
タレイア=ヒューバート、あの執政官、無能じゃなくて阿呆の類だったか。
生活品を値下げするのは間違っちゃいないが、他と連携も取らずに一人で突っ走りゃあまあ、こうなるわな。
第一、「生活必需品」なるものは一度値下げしたら値上げが激しく難しい、チョット上げるだけでとんでもない反発を喰らう。
「それこそ、街全体の景気をバブルみたいに上げないと無理なんだよなあ……」
方法はある、海辺の街ならそれこそバブル景気を作り出すネタはあるんだが、
「果たして教えていいものか……」
執政官、醤油の質と生産力の向上を果たす辺り、少なくとも優秀なのは間違いない、ただ、周りが見えていないことが問題か?
そういう事は補佐官や部下がフォローして然るべきなんだが、意外とワンマンなのかそれとも他が無能か彼女の考えに追いつけていないか……。
「……とりあえず明日も、街を一通り見て回るか」
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