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5章 イズナバール迷宮編
204話 裏事情 後編
剣舞のユアン、22歳。
北方、ノルトラント大陸の南西部にあるウーノス村出身。
ユアンが12歳の冬、父と狩りに出た際にゴブリンの集団と遭遇、父を殺され自分も死の危機に瀕した時、己の才能に目覚める。
女神の加護にして両目に宿りし異能、先見。
周囲の、自身に向かってくる攻撃の軌道が見えるようになったユアンはそこで、実に20体以上のゴブリンを討伐する。
それ以後、ユアンが狩るのは獣から人里に下りてくる魔物へと代わり、周囲の農村やたまに来る行商人などから感謝された。
やがてユアンの事がウーノス村を含む周辺地域を治める領主の耳にも届くと、ユアンに対して領主からの命令が下る。
開拓中の土地に棲みついたオーガの集団、これを速やかに討伐するべし。成功のあかつきにはウーノス村への今後30年の徴税免除、そしてユアン個人には莫大な報酬を約束する、と──。
ユアンはこの命令に対し、治癒魔法が使える者、そして自身が治療や補給に下がる時の為の援護部隊だけを連れ、オーガとの戦闘には単身であたった。
そして、その時の戦闘を目の前で見たものは口々に、
「彼が剣を振るう度、オーガがその場に崩れ落ちる」
「オーガの攻撃を、まるでそれが分かっているかのように軽やかにかわしていた」
「オーガの群れの中、まるで演舞を披露しているみたいだった」
多分に誇張はあっただろうが、それでもユアンは単身でオーガの集団を駆逐、見事使命を果たす。ユアン15歳の話である。
報酬と、それに伴い領主の直轄地である中央に屋敷をあてがわれたユアンは、その後も領主の命に従い討伐隊を率いることもあれば、隣国からの招聘という形で他国の難儀にもその剣を振るった。
いつしかユアンは「ソードダンサー」「辺境の勇者」などと呼ばれ、人々の賞賛と憧憬を浴びるようになる。
しかし、全てが順調だと思われていた頃、それは終焉を迎える。
いつしかユアンには、自分は選ばれた者だとの驕りが生まれ、それは態度にも顕著に表れ始める。
商店の人達が感謝の気持ちとばかりにタダで振舞っていた商品を自分から勝手に持ち去り、街で黄色い声援を贈る女性を、恋人や配偶者の有無などお構いなしに屋敷に連れ込んだりと、まるでチンピラの如き所業に及んでいったが、それでも魔物から自分達を守ってくれている事実と、領主に対してだけは従順であったため大きな問題にはならなかった。
だが、その関係が完全に崩壊するのは、北方大陸にある古代迷宮の攻略任務を受けた時である。
当時19歳のユアンは、自分の恋人達でもある仲間だけで構成されたパーティで迷宮に挑み、見事最深部の踏破に成功する。
古代迷宮最深部の秘宝については国家の資産とするのが原則、現金報酬と引き換えに献上しなければならなかったのだが、ユアンはその不文律を破り、仲間と共に出奔する。
当然追っ手は来るものの、その全てをことごとく退け、やがてその首に賞金が懸けられるが、それでもユアンを倒せる者はいなかった。
逆に、ユアンは王宮に侵入すると、寝室で寝ている国王を脅して賞金を取り下げさせ、そのまま北方大陸を離れて中央大陸へと活動の場を移す。
その後、各地で厄介な魔物を倒しては住民に感謝され、そして別の場所ではそれに倍する乱行をしでかし疎まれ、迷宮に潜れば全てを根こそぎ掻っ攫う。
そして22歳になった現在、国の管理の及ばないここイズナバールを標的と定め、大陸を渡ってきたという訳である。
「なんというか……若いねえ」
話を聞き終わったルディは呆れと共にソファに身を投げ出す。
「それにしてもよくそれだけ調べましたね、しかも先見、でしたか? 女神の加護まで」
リオンの声に密偵は、
「カイラス殿下は人材を集める事に余念がなくてな、とうぜんあの男の事も調べつくしたさ。まあ、能力については数十年前の中央大陸に同様の能力を持った騎士がいたので苦労はしなかったが」
「………………………………」
「ジン? ──ジン!!」
3人が会話をする中ジンだけが前のめりに座ったまま、眉間にシワを集めながら感情の爆発に耐えるように肩を震わし唇を噛む。
グン──!!
「────!?」
リオンによって強引に引き倒されたジンは、そのまま膝枕に頭を乗せられると手で目隠しをされ、慰撫するように頭をポンポンとたたかれる。
「……リオン、何を?」
「それはこちらの台詞です、一体どうしたのですか?」
「──ジンにはそのユアンって男が許せないだろうねえ、自分が出来なかった事を成した男の先にあったものが堕落だなんて、腸が煮えくり返る話だよ」
「ジン……」
力を持っていながら守る事が出来なかった敗者と、犠牲は出たものの、手に入れた力によって全てを守りぬいた勝者、だというのにその勝者は欲に溺れて全てを台無しにしたという。
幼い頃に夢想した優しく美しい世界、そこに土足で踏み込まれて汚物を塗りたくられたような、そんな最悪の気分を今ジンは味わっていた。
…………………………。
…………………………。
時間にして3分ほどだろうか、ジンの頭を優しく撫で続けるリオンに向かって、
「……ありがとうリオン、助かった」
「どういたしまして、それでは起きてください」
「えー、このままでいいじゃん?」
「……まったく、後で若様にネタにされますよ?」
おどけるジンにリオンは言い返すと、そのままジンの頭を優しく撫でる。
「……仲の良い事だな」
「羨ましいですか? 残念ですがコレはあげませんよ」
「………………………………」
バチバチッ────!!
リオンと密偵の視線が交錯する瞬間、電撃が走った……ような気がした。
(やったねシン! ついにモテ期到来だよ!!)
(コレ扱いな上、どっちを選んでも人生の表街道を歩けそうに無いんだが?)
(やだなあ、思春期真っ盛りのDTでもあるまいし、多少の妥協は必要だよ?)
(社会の裏側に生きる人間と文字通りの人外を、多少とは呼ばねえよ)
そんな同性同士の無言のやり取りが少しだけ続き、やがてジンが口を開く。
「で、帝国側としては扱いづらいうえ真っ向から相手にするのも厄介な相手を、俺の手で始末して欲しいのか?」
「そんなドラゴンの尾を踏むような事を口走るつもりは無いとも。聞かれた事に答えたまでだよ、ただそうだな、出来る事ならあの子は守って欲しい。帝国に力を貸すのがイヤだというのであれば別途報酬も用意しよう」
「……いらんよ、ガキのお守りで金を取ろうとは思わん」
密偵は、現状において最強の手札を味方に引き入れることができ、内心小躍りしながらも決して表には出さず、
「感謝する」
ただその一言のみを発する。
話が終わった密偵は席を立ち、出口に向かって歩き出す。
──が、ドアの前で一旦止まると振り向いて、一枚の鳥の羽根を投げて寄越す。
「私は3つ隣の宿屋に部屋を取ってある、何かあればコチラに来てくれても構わんし、窓の外にこの羽根を差しておけば私から出向こう。貴様の来訪ならいつでも”どんな用事”でも歓迎するとも」
「……いやいや、ヘンに挑発するのはやめて、俺が後で折檻される──痛い痛いリオンさん、ギブギブ!!」
太腿の感触と、頭蓋を締め付ける痛みの狭間に苦しみながらジンは訴える。
「ふむ……そういえば言い忘れていた。あの男、ユアンが国王を脅して大陸を離れた後の事なのだが、その国の王妃と王女が揃って懐妊したらしい」
「──────!!」
「だが、なぜかその事は伏せられ、秘密裏に堕胎したそうだ」
「…………貴重な情報ありがとよ」
────バタン。
地獄の底から響いて来るかのようなジンの言葉を背に受け、密偵は部屋を後にする
…………………………。
…………………………。
「…………クソが!」
毒づくジンに、
「で、ジン、どうするつもり? 殺るの?」
明日どこに出かけるのか、そのくらいの口調で話しかけるルディ──実際その程度の認識だが──に向かって、ジンはニヤリと口元だけを歪ませ、
「ハッ、まさか!? そんな簡単に終わらせる訳ねえだろ」
「だよね~♪」
「ジン……目立つのはイヤなのでは?」
嗜めている様で、しかし止めるつもりの無いリオンの言葉にも、
「もちろん、目立つようなマネはしないぜ?」
「ハイハイ、程々にしてくださいね……」
「「フッフッフッフ……」」
膝枕の体勢のままのジンとルディが、あーでもないこーでもないと作戦を練るのを聞きながら、次々と出される耳の腐りそうな提案にリオンはため息をつくと、せめてもの意思表示とばかりに、ジンのほっぺたをつねって遊んでいた──。
北方、ノルトラント大陸の南西部にあるウーノス村出身。
ユアンが12歳の冬、父と狩りに出た際にゴブリンの集団と遭遇、父を殺され自分も死の危機に瀕した時、己の才能に目覚める。
女神の加護にして両目に宿りし異能、先見。
周囲の、自身に向かってくる攻撃の軌道が見えるようになったユアンはそこで、実に20体以上のゴブリンを討伐する。
それ以後、ユアンが狩るのは獣から人里に下りてくる魔物へと代わり、周囲の農村やたまに来る行商人などから感謝された。
やがてユアンの事がウーノス村を含む周辺地域を治める領主の耳にも届くと、ユアンに対して領主からの命令が下る。
開拓中の土地に棲みついたオーガの集団、これを速やかに討伐するべし。成功のあかつきにはウーノス村への今後30年の徴税免除、そしてユアン個人には莫大な報酬を約束する、と──。
ユアンはこの命令に対し、治癒魔法が使える者、そして自身が治療や補給に下がる時の為の援護部隊だけを連れ、オーガとの戦闘には単身であたった。
そして、その時の戦闘を目の前で見たものは口々に、
「彼が剣を振るう度、オーガがその場に崩れ落ちる」
「オーガの攻撃を、まるでそれが分かっているかのように軽やかにかわしていた」
「オーガの群れの中、まるで演舞を披露しているみたいだった」
多分に誇張はあっただろうが、それでもユアンは単身でオーガの集団を駆逐、見事使命を果たす。ユアン15歳の話である。
報酬と、それに伴い領主の直轄地である中央に屋敷をあてがわれたユアンは、その後も領主の命に従い討伐隊を率いることもあれば、隣国からの招聘という形で他国の難儀にもその剣を振るった。
いつしかユアンは「ソードダンサー」「辺境の勇者」などと呼ばれ、人々の賞賛と憧憬を浴びるようになる。
しかし、全てが順調だと思われていた頃、それは終焉を迎える。
いつしかユアンには、自分は選ばれた者だとの驕りが生まれ、それは態度にも顕著に表れ始める。
商店の人達が感謝の気持ちとばかりにタダで振舞っていた商品を自分から勝手に持ち去り、街で黄色い声援を贈る女性を、恋人や配偶者の有無などお構いなしに屋敷に連れ込んだりと、まるでチンピラの如き所業に及んでいったが、それでも魔物から自分達を守ってくれている事実と、領主に対してだけは従順であったため大きな問題にはならなかった。
だが、その関係が完全に崩壊するのは、北方大陸にある古代迷宮の攻略任務を受けた時である。
当時19歳のユアンは、自分の恋人達でもある仲間だけで構成されたパーティで迷宮に挑み、見事最深部の踏破に成功する。
古代迷宮最深部の秘宝については国家の資産とするのが原則、現金報酬と引き換えに献上しなければならなかったのだが、ユアンはその不文律を破り、仲間と共に出奔する。
当然追っ手は来るものの、その全てをことごとく退け、やがてその首に賞金が懸けられるが、それでもユアンを倒せる者はいなかった。
逆に、ユアンは王宮に侵入すると、寝室で寝ている国王を脅して賞金を取り下げさせ、そのまま北方大陸を離れて中央大陸へと活動の場を移す。
その後、各地で厄介な魔物を倒しては住民に感謝され、そして別の場所ではそれに倍する乱行をしでかし疎まれ、迷宮に潜れば全てを根こそぎ掻っ攫う。
そして22歳になった現在、国の管理の及ばないここイズナバールを標的と定め、大陸を渡ってきたという訳である。
「なんというか……若いねえ」
話を聞き終わったルディは呆れと共にソファに身を投げ出す。
「それにしてもよくそれだけ調べましたね、しかも先見、でしたか? 女神の加護まで」
リオンの声に密偵は、
「カイラス殿下は人材を集める事に余念がなくてな、とうぜんあの男の事も調べつくしたさ。まあ、能力については数十年前の中央大陸に同様の能力を持った騎士がいたので苦労はしなかったが」
「………………………………」
「ジン? ──ジン!!」
3人が会話をする中ジンだけが前のめりに座ったまま、眉間にシワを集めながら感情の爆発に耐えるように肩を震わし唇を噛む。
グン──!!
「────!?」
リオンによって強引に引き倒されたジンは、そのまま膝枕に頭を乗せられると手で目隠しをされ、慰撫するように頭をポンポンとたたかれる。
「……リオン、何を?」
「それはこちらの台詞です、一体どうしたのですか?」
「──ジンにはそのユアンって男が許せないだろうねえ、自分が出来なかった事を成した男の先にあったものが堕落だなんて、腸が煮えくり返る話だよ」
「ジン……」
力を持っていながら守る事が出来なかった敗者と、犠牲は出たものの、手に入れた力によって全てを守りぬいた勝者、だというのにその勝者は欲に溺れて全てを台無しにしたという。
幼い頃に夢想した優しく美しい世界、そこに土足で踏み込まれて汚物を塗りたくられたような、そんな最悪の気分を今ジンは味わっていた。
…………………………。
…………………………。
時間にして3分ほどだろうか、ジンの頭を優しく撫で続けるリオンに向かって、
「……ありがとうリオン、助かった」
「どういたしまして、それでは起きてください」
「えー、このままでいいじゃん?」
「……まったく、後で若様にネタにされますよ?」
おどけるジンにリオンは言い返すと、そのままジンの頭を優しく撫でる。
「……仲の良い事だな」
「羨ましいですか? 残念ですがコレはあげませんよ」
「………………………………」
バチバチッ────!!
リオンと密偵の視線が交錯する瞬間、電撃が走った……ような気がした。
(やったねシン! ついにモテ期到来だよ!!)
(コレ扱いな上、どっちを選んでも人生の表街道を歩けそうに無いんだが?)
(やだなあ、思春期真っ盛りのDTでもあるまいし、多少の妥協は必要だよ?)
(社会の裏側に生きる人間と文字通りの人外を、多少とは呼ばねえよ)
そんな同性同士の無言のやり取りが少しだけ続き、やがてジンが口を開く。
「で、帝国側としては扱いづらいうえ真っ向から相手にするのも厄介な相手を、俺の手で始末して欲しいのか?」
「そんなドラゴンの尾を踏むような事を口走るつもりは無いとも。聞かれた事に答えたまでだよ、ただそうだな、出来る事ならあの子は守って欲しい。帝国に力を貸すのがイヤだというのであれば別途報酬も用意しよう」
「……いらんよ、ガキのお守りで金を取ろうとは思わん」
密偵は、現状において最強の手札を味方に引き入れることができ、内心小躍りしながらも決して表には出さず、
「感謝する」
ただその一言のみを発する。
話が終わった密偵は席を立ち、出口に向かって歩き出す。
──が、ドアの前で一旦止まると振り向いて、一枚の鳥の羽根を投げて寄越す。
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「……いやいや、ヘンに挑発するのはやめて、俺が後で折檻される──痛い痛いリオンさん、ギブギブ!!」
太腿の感触と、頭蓋を締め付ける痛みの狭間に苦しみながらジンは訴える。
「ふむ……そういえば言い忘れていた。あの男、ユアンが国王を脅して大陸を離れた後の事なのだが、その国の王妃と王女が揃って懐妊したらしい」
「──────!!」
「だが、なぜかその事は伏せられ、秘密裏に堕胎したそうだ」
「…………貴重な情報ありがとよ」
────バタン。
地獄の底から響いて来るかのようなジンの言葉を背に受け、密偵は部屋を後にする
…………………………。
…………………………。
「…………クソが!」
毒づくジンに、
「で、ジン、どうするつもり? 殺るの?」
明日どこに出かけるのか、そのくらいの口調で話しかけるルディ──実際その程度の認識だが──に向かって、ジンはニヤリと口元だけを歪ませ、
「ハッ、まさか!? そんな簡単に終わらせる訳ねえだろ」
「だよね~♪」
「ジン……目立つのはイヤなのでは?」
嗜めている様で、しかし止めるつもりの無いリオンの言葉にも、
「もちろん、目立つようなマネはしないぜ?」
「ハイハイ、程々にしてくださいね……」
「「フッフッフッフ……」」
膝枕の体勢のままのジンとルディが、あーでもないこーでもないと作戦を練るのを聞きながら、次々と出される耳の腐りそうな提案にリオンはため息をつくと、せめてもの意思表示とばかりに、ジンのほっぺたをつねって遊んでいた──。
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