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5、貴族の娘になるために
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「おまえは両親を亡くしたあと、修道院で暮らしていたことにする。その方が貞淑さが守られ、教養も多少はあると見なされるからな。世間に疎いのも、隔絶された世界で神に身を捧げていたとすれば、悪い印象は与えないはずだ」
ダウニング伯爵はそう言い、多少の教養を身につけさせるためにセシリアに家庭教師をつけさせた。
「今日からあなたには、貴族の令嬢が身につけておかなければならないことを覚えてもらいます」
紹介されたのは眼鏡をかけた、いかにも生真面目そうな女性――ドリュー夫人であった。彼女はすでに夫に先立たれ、息子も成人しているという。イライザ夫人と同年齢くらいに見えた。
彼女は訳ありのセシリアを蔑みはしなかったが、物覚えの悪さについては容赦なかった。
「手をそこに置いてはいけないと言ったでしょう。はしたないからやめなさい」
「返事は簡潔に。もごもごしているのは幼児のようでみっともないですよ」
最初は冷たい声で指摘するだけであったが、セシリアが何度も同じ過ちを繰り返したり、慌てた様子を見せたりすると、眉間に皺をよせ、語気を強めた。それがますます彼女を委縮させ、失敗を重ねる要因となり、悪循環に陥っても、夫人の態度は変わらなかった。
朝から晩まで、礼儀作法や貴族名鑑に載っている名前と歴史を覚えさせられ、また舞踏会で踊る時のダンスや普通に歩く時の姿勢まで叩き込まれ、セシリアは頭がどうにかなりそうだった。
最初はまだ自分の置かれた状況がどこか呑み込めず、慣れない環境も相まってすぐに疲れて眠りに落ちていたのだが、次第に毎日の生活に慣れてくると、本当にこのまま公爵家へ嫁ぐのかと不安に襲われ、疲れているのに眠れなくなってしまった。寝不足となった身体で授業を受けるのは辛く、集中力も欠いて、今までできていたことも失敗してしまう有様だった。
「セシリアさん。一体何度私に同じことを言わせるのですか」
叱責するよりも、呆れたようなため息交じりの夫人の言葉が、セシリアの心に突き刺さる。限界まで張りつめていた糸がプツンと切れてしまった。
「貴族がそう簡単に涙を流すものではありません」
つーっと涙を流すセシリアを見ても、夫人は同情したりしなかった。
「向こうへ嫁いだ際、恥をかくのはあなた自身です」
厳しい指導は全てセシリアのため。それはわかっている。だがそもそも――
「わたしは公爵家へ嫁ぎたいなど、微塵も思っておりませんっ」
震える声でセシリアはドリュー夫人に言い返した。……別に夫人に言ったところでどうしようもなく、そもそもこれは伯爵が命じたことなので彼女はそれに従っているだけなのだが……セシリアは無性に悔しく、行き場のない鬱憤を誰かにぶつけたかった。
「貴族の娘であろうと平民の娘であろうと、結婚は親の意思に従うものです。今のあなたの保護者は誰です? ダウニング伯爵でしょう? ならばあなたは彼の意思に従うしかありません。子どものように意地を張るなど、幼少時代にすでに済ませておくべきですよ」
「っ……」
顔色一つ変えず淡々と持論を述べられ、セシリアはさらに目を潤ませた。でも視線は下げず、ドリュー夫人を恨みがましい目で睨み続けた。
二人は視線だけでばちばちと火花を散らして、戦い続けようとしたが――
「まぁ、これは何の騒ぎ?」
珍しいことに、伯爵の妻、イライザが様子を見に現れたことで、セシリアは己の敗北を悟った。彼女は卑しい血の流れる自分をよく思っていない。ドリュー夫人以上に叱りつけるだろう。
「その様子だと、レッスンはあまり上手くいっていないようね、ドリュー」
セシリアはきっとドリュー夫人が自分の出来の悪さについて報告するのだろうと思ったが、意外にも彼女は「少々お疲れのようです」とだけ言った。
酷評されずに済んで安堵するべきなのだろうが、いっそこんな娘ではやはり無理だと言ってくれた方がよかったかもしれない。そうすれば、もうこんな悔しく惨めな思いから解放されるのに……。
そんないじけた考えをするセシリアを見抜いたように、イライザはこちらを見つめ、静かな口調で告げた。
「セシリア。あなたに一番足りていないものは、貴族としての誇りです」
「……平民として生まれたわたしに、そのような矜持は持てません」
「ではこれから持ちなさい。あなたが育てていきなさい」
(そんなの無理よ……)
返事をしないセシリアに、夫人は優雅な足取りで進み出て、椅子へと腰かけた。
「セシリア。あなたの今の状況については、わたくしも不憫に思っています」
「……奥様は、わたしのことが憎らしくはないのですか」
初めて伯爵家へ連れて来られた日のことを、イライザが自分を見た表情と言動を、セシリアは忘れることができなかった。貴族として生まれ育ったイライザは、半端なセシリアの存在を決してよく思っていないことが嫌でも伝わってきたから。
「憎らしいとは思っておりません。ただあなたのこれまでの人生を踏まえると、わたくしたちの世界で生きていくのはさぞ苦労するだろうと思い、そんなことをつゆほども考えていない旦那様に腹が立ちましたの」
どうやら夫人は、セシリアよりも夫である伯爵に対して苛立ちを募らせていたらしい。
「……ではもっと反対してくれればよかったではありませんか」
「しましたよ。でもあの人は一度こうと決めれば、考えを変えない人ですから。妻は夫に従うものだと、あなたも教わったでしょう?」
それにね、とそれまでツンと澄ました表情をしていたイライザが初めて微笑した。
「あの人の言う通り、公爵家との縁を結んでおくのも悪くないと思いましたから」
「……そんなに、公爵様と親戚関係になることが大切なのですか?」
「ええ。王家の血筋を引いている方でもありますからね。尊い血ですよ」
イライザの価値観は、セシリアにはよく理解できなかった。彼女は伯爵よりも、より貴族らしいと言えるのかもしれない。
「セシリア。こうなったからには、覚悟を決めなさい。あなたにも悪い話ではないのですから」
「そうでしょうか……」
「そうですよ」
夫人は力強く肯定した。ついでに黙って話を聞いていたドリュー夫人もうんうんと頷いていた。
「考えてもみなさい。田舎で一生を終えるよりも素晴らしい人生をあなたは歩むことができるのですから」
そうだろうか。田舎で人生を送ることだって悪くないはずだ。そもそも伯爵が娘の身代わりに……と考えなければ、あのままセシリアは田舎で過ごし続けた。貴族の相手ではなく、自分と同じ平民の男性と結婚して――
(ハンス……)
いつか嫁にもらってやると言ってくれた幼馴染の顔を思い出し、セシリアは胸が痛んだ。彼は自分が突然いなくなったことを聞いて、どう思っただろう。
「セシリア。確かに愛は大切ですよ。でもね、それ以上にやはり大切なのは不自由ない生活を送ることができるかどうか、です」
「……お金が大事、ということですか」
「まぁ、そんな露骨な表現はおやめなさい。わたくしが言っているのはね、毎日衣食住の心配をせず、最低限以上の生活を楽しむ余裕が常にあること。つまりね、心の安寧が得られるか否かが何より大事だと言いたのです」
イライザは諭すような口調でじっとセシリアを見つめる。
「あなたの母親は使用人という立場でありながら、貴族の男性の愛を得ることができたわ。これは確かに夢のある話よね。でも、それからはどうなった? メイドは貴族の妻になれた? 違うでしょう。彼女は平民のまま、同じく平民に成り下がった男と田舎で過ごすしかなかったのよ。あなたのお父様は今まで大した苦労なく育ってきた。そんな男と一緒に暮らしていくとなれば、普通の平民男性と過ごすよりも何倍もの苦労があったことでしょう」
それでも母は幸せだった。
そう言い返さなければならなかったが、セシリアは二人が若くして亡くなったことを思い出し、言い淀んだ。流行病に罹ったのが死因であるが、慣れない生活や苦労で身体が弱っていたのではないかと、今なら思えたのだ。
「セシリア、誤解しないでちょうだいね。わたくしは別にあなたのご両親を非難したいわけではないのよ。ただ、あなたは母親とは違う人生を、真逆の幸運を掴めたのだから、そう悲観する必要はないということを伝えたかったの」
誇らしく思いなさい、とイライザは話を締めくくった。
伯爵夫人自ら激励してくれたのだからセシリアは言われた通り喜ぶべきなのだろう。
でも両親の過去を否定されたようで、悲しかった。またそう簡単に自分の未来を受け入れることはできなかった。
「セシリア! 勉強の成果は――おお、イライザもいたのか」
沈黙が落ちたところで、ちょうど伯爵が部屋へと入ってきた。
「あなた、どうしましたの」
「うむ。今度の週末、いよいよ顔合わせすることが決まったぞ」
伯爵はセシリアの方を見て言った。
「おまえの結婚相手となるハーフォード公爵、クライヴ様にな」
ダウニング伯爵はそう言い、多少の教養を身につけさせるためにセシリアに家庭教師をつけさせた。
「今日からあなたには、貴族の令嬢が身につけておかなければならないことを覚えてもらいます」
紹介されたのは眼鏡をかけた、いかにも生真面目そうな女性――ドリュー夫人であった。彼女はすでに夫に先立たれ、息子も成人しているという。イライザ夫人と同年齢くらいに見えた。
彼女は訳ありのセシリアを蔑みはしなかったが、物覚えの悪さについては容赦なかった。
「手をそこに置いてはいけないと言ったでしょう。はしたないからやめなさい」
「返事は簡潔に。もごもごしているのは幼児のようでみっともないですよ」
最初は冷たい声で指摘するだけであったが、セシリアが何度も同じ過ちを繰り返したり、慌てた様子を見せたりすると、眉間に皺をよせ、語気を強めた。それがますます彼女を委縮させ、失敗を重ねる要因となり、悪循環に陥っても、夫人の態度は変わらなかった。
朝から晩まで、礼儀作法や貴族名鑑に載っている名前と歴史を覚えさせられ、また舞踏会で踊る時のダンスや普通に歩く時の姿勢まで叩き込まれ、セシリアは頭がどうにかなりそうだった。
最初はまだ自分の置かれた状況がどこか呑み込めず、慣れない環境も相まってすぐに疲れて眠りに落ちていたのだが、次第に毎日の生活に慣れてくると、本当にこのまま公爵家へ嫁ぐのかと不安に襲われ、疲れているのに眠れなくなってしまった。寝不足となった身体で授業を受けるのは辛く、集中力も欠いて、今までできていたことも失敗してしまう有様だった。
「セシリアさん。一体何度私に同じことを言わせるのですか」
叱責するよりも、呆れたようなため息交じりの夫人の言葉が、セシリアの心に突き刺さる。限界まで張りつめていた糸がプツンと切れてしまった。
「貴族がそう簡単に涙を流すものではありません」
つーっと涙を流すセシリアを見ても、夫人は同情したりしなかった。
「向こうへ嫁いだ際、恥をかくのはあなた自身です」
厳しい指導は全てセシリアのため。それはわかっている。だがそもそも――
「わたしは公爵家へ嫁ぎたいなど、微塵も思っておりませんっ」
震える声でセシリアはドリュー夫人に言い返した。……別に夫人に言ったところでどうしようもなく、そもそもこれは伯爵が命じたことなので彼女はそれに従っているだけなのだが……セシリアは無性に悔しく、行き場のない鬱憤を誰かにぶつけたかった。
「貴族の娘であろうと平民の娘であろうと、結婚は親の意思に従うものです。今のあなたの保護者は誰です? ダウニング伯爵でしょう? ならばあなたは彼の意思に従うしかありません。子どものように意地を張るなど、幼少時代にすでに済ませておくべきですよ」
「っ……」
顔色一つ変えず淡々と持論を述べられ、セシリアはさらに目を潤ませた。でも視線は下げず、ドリュー夫人を恨みがましい目で睨み続けた。
二人は視線だけでばちばちと火花を散らして、戦い続けようとしたが――
「まぁ、これは何の騒ぎ?」
珍しいことに、伯爵の妻、イライザが様子を見に現れたことで、セシリアは己の敗北を悟った。彼女は卑しい血の流れる自分をよく思っていない。ドリュー夫人以上に叱りつけるだろう。
「その様子だと、レッスンはあまり上手くいっていないようね、ドリュー」
セシリアはきっとドリュー夫人が自分の出来の悪さについて報告するのだろうと思ったが、意外にも彼女は「少々お疲れのようです」とだけ言った。
酷評されずに済んで安堵するべきなのだろうが、いっそこんな娘ではやはり無理だと言ってくれた方がよかったかもしれない。そうすれば、もうこんな悔しく惨めな思いから解放されるのに……。
そんないじけた考えをするセシリアを見抜いたように、イライザはこちらを見つめ、静かな口調で告げた。
「セシリア。あなたに一番足りていないものは、貴族としての誇りです」
「……平民として生まれたわたしに、そのような矜持は持てません」
「ではこれから持ちなさい。あなたが育てていきなさい」
(そんなの無理よ……)
返事をしないセシリアに、夫人は優雅な足取りで進み出て、椅子へと腰かけた。
「セシリア。あなたの今の状況については、わたくしも不憫に思っています」
「……奥様は、わたしのことが憎らしくはないのですか」
初めて伯爵家へ連れて来られた日のことを、イライザが自分を見た表情と言動を、セシリアは忘れることができなかった。貴族として生まれ育ったイライザは、半端なセシリアの存在を決してよく思っていないことが嫌でも伝わってきたから。
「憎らしいとは思っておりません。ただあなたのこれまでの人生を踏まえると、わたくしたちの世界で生きていくのはさぞ苦労するだろうと思い、そんなことをつゆほども考えていない旦那様に腹が立ちましたの」
どうやら夫人は、セシリアよりも夫である伯爵に対して苛立ちを募らせていたらしい。
「……ではもっと反対してくれればよかったではありませんか」
「しましたよ。でもあの人は一度こうと決めれば、考えを変えない人ですから。妻は夫に従うものだと、あなたも教わったでしょう?」
それにね、とそれまでツンと澄ました表情をしていたイライザが初めて微笑した。
「あの人の言う通り、公爵家との縁を結んでおくのも悪くないと思いましたから」
「……そんなに、公爵様と親戚関係になることが大切なのですか?」
「ええ。王家の血筋を引いている方でもありますからね。尊い血ですよ」
イライザの価値観は、セシリアにはよく理解できなかった。彼女は伯爵よりも、より貴族らしいと言えるのかもしれない。
「セシリア。こうなったからには、覚悟を決めなさい。あなたにも悪い話ではないのですから」
「そうでしょうか……」
「そうですよ」
夫人は力強く肯定した。ついでに黙って話を聞いていたドリュー夫人もうんうんと頷いていた。
「考えてもみなさい。田舎で一生を終えるよりも素晴らしい人生をあなたは歩むことができるのですから」
そうだろうか。田舎で人生を送ることだって悪くないはずだ。そもそも伯爵が娘の身代わりに……と考えなければ、あのままセシリアは田舎で過ごし続けた。貴族の相手ではなく、自分と同じ平民の男性と結婚して――
(ハンス……)
いつか嫁にもらってやると言ってくれた幼馴染の顔を思い出し、セシリアは胸が痛んだ。彼は自分が突然いなくなったことを聞いて、どう思っただろう。
「セシリア。確かに愛は大切ですよ。でもね、それ以上にやはり大切なのは不自由ない生活を送ることができるかどうか、です」
「……お金が大事、ということですか」
「まぁ、そんな露骨な表現はおやめなさい。わたくしが言っているのはね、毎日衣食住の心配をせず、最低限以上の生活を楽しむ余裕が常にあること。つまりね、心の安寧が得られるか否かが何より大事だと言いたのです」
イライザは諭すような口調でじっとセシリアを見つめる。
「あなたの母親は使用人という立場でありながら、貴族の男性の愛を得ることができたわ。これは確かに夢のある話よね。でも、それからはどうなった? メイドは貴族の妻になれた? 違うでしょう。彼女は平民のまま、同じく平民に成り下がった男と田舎で過ごすしかなかったのよ。あなたのお父様は今まで大した苦労なく育ってきた。そんな男と一緒に暮らしていくとなれば、普通の平民男性と過ごすよりも何倍もの苦労があったことでしょう」
それでも母は幸せだった。
そう言い返さなければならなかったが、セシリアは二人が若くして亡くなったことを思い出し、言い淀んだ。流行病に罹ったのが死因であるが、慣れない生活や苦労で身体が弱っていたのではないかと、今なら思えたのだ。
「セシリア、誤解しないでちょうだいね。わたくしは別にあなたのご両親を非難したいわけではないのよ。ただ、あなたは母親とは違う人生を、真逆の幸運を掴めたのだから、そう悲観する必要はないということを伝えたかったの」
誇らしく思いなさい、とイライザは話を締めくくった。
伯爵夫人自ら激励してくれたのだからセシリアは言われた通り喜ぶべきなのだろう。
でも両親の過去を否定されたようで、悲しかった。またそう簡単に自分の未来を受け入れることはできなかった。
「セシリア! 勉強の成果は――おお、イライザもいたのか」
沈黙が落ちたところで、ちょうど伯爵が部屋へと入ってきた。
「あなた、どうしましたの」
「うむ。今度の週末、いよいよ顔合わせすることが決まったぞ」
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