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魔王と初めて邂逅してから3週間が経とうとしていた。
この期間で男は自分の体が変わっていくのをひしひしと感じていた。

契約の文様を刻まれた日から2度、男は魔王の元へ通った。いずれの日も、後孔をどろどろに蕩かされて奥まで肉棒を押し込まれ、許しを乞うても許されず何度も絶頂を味合わされ啼かされた。
何より辛いのはそれだけ蕩かせておきながら、6日間は何も触れられないことだ。自分で慰めることなどするわけが無いと思えていたのはほんの1日程度で、すぐに後孔は責めを思い出して疼きだした。
惨めさを耐えて決心し指をそこに伸ばした時に、自分がどこまで捕らわれているかを知った。というのは尻穴に何も挿入できなくなっていた。
厳密には薄い魔力の膜のようなものが張られ、中に挿れたものはどこか違う空間に繋がってしまう。恐る恐る伸ばした指の感触が消えて膜の先が見えなくなった時は肝が冷えた。
排泄などに問題はないが、中に触れることはどうしてもできなかった。お尻を自ら締めても切なさが増すばかりで週の後半には魔王に会うことばかり考える始末だった。

それを分かっていながら魔王は男が乱れる様を好んで要求してきた。先週などは芸を仕込むと言って、尻穴を自ら広げて強請らされた。「我慢できない」「お願い」「挿れてください」と強いながら魔王の肉棒に後孔を擦りつけて何度も揺すった。それをしながら甘イキするとようやくアナルに挿入されて、尻を振って肉棒を締めるとご褒美のように奥まで突いてもらえた。

「っ……♡♡」

ダメだ。思い出すとまた体が疼いてしまう。今週こそは、今日こそは魔王の元へ行かずに耐えると決めたのに。
通えば通うだけ躾けられて調教される。ならばここで断ち切るのが正解だと己に言い聞かせる。そろそろ門が閉じる頃だ。このまま自室でやり過ごせば今日は行かないことになる。
朝日が窓から差し込むのを見て、そこから長い1週間が始まった。




異変に気づいたのは、街中で偶然出会った知人と話していた時だった。
アナルの中に浅く何かが挿入されたような感触に声を漏らしそうになる。戸惑って辺りを確認しても景色は普段と変わらない。疑問符を浮かべる知人に誤魔化そうとした時、また穴の中を何かが撫でた。
それは魔王が最初に疼いた肉穴をあやすのと同じ仕草だった。触れてはすぐ離れ、快感が欲しくて膨らんだしこりや最奥を避けて弱い刺激を与えてくる。

「っ……♡ん……♡♡」
「大丈夫か?」
「あ、ごめ……んっ……♡♡」

体調が悪いことにして知人に別れを告げた。心配げに去っていく背を見送ったところで疼いていた最奥をズンッ♡と突かれる。明るい昼の広間の只中で尻を震わせて足をピンと伸ばし、イっているのがバレないよう堪えた。

「っ♡♡♡♡」

自分の家に向かおうと歩いている間も、ふとしたタイミングでスリスリと浅いところを撫でられ、その場に蹲りそうになった。
人目につかないところで弄られては止められる。動向を全て見られているようだった。いや、実際この痴態も全て覗かれているように感じた。
内股でアナルをひくつかせながら家の中に逃げ込むと、その場でうつ伏せになって尻を上げ、下半身の服を脱いで尻を露出させた。
与えられ続けた弱い刺激にきゅう♡きゅう♡と収縮しているのが分かるのに、指先を穴に埋めようとしても触れることができない。
出し挿れしてもぷっくりとした縁を微かに擦れるだけで、中に指は当たらない。

「はぁ……♡♡あ、ん……♡♡」

もどかしさにアナルを指で開きながら尻を高く突き上げる。さっきまで断続的に後孔を責めていたのは魔王の指先だった。たとえ魔王の元に行かないことを選んでも逃れることはできない。掌の上で転がされ、指先1つで屈服させられる。
アナルに性感を与えられるのを期待して強請ることだけが許されているのだった。

「ごめ、なさっ……♡♡♡おしりつらいれしゅっ♡♡ゆるしてくらしゃっ……♡♡♡っ♡ぁあっ♡♡♡♡」

空に向かって切なく尻を振っていると、答えるように浅く肉穴に指が挿れられた。
待ち望んだ快感にアナルはぶるぶる震えてそれを食んだ。
肉棒を挿れて教えられた時のように意識してぎゅっ♡ぎゅっ♡と締めるとびりびりと快楽が背筋を走って脳まで蕩けさせてくる。

「んくぅぅぅっ♡♡♡♡んっ、ぐぅぅ♡♡♡♡」

指先は更に奥へ挿入されていった。ぐりぐりとシコリを潰されると欲しかった快感が尻穴から前立腺をじん♡じん♡と虐めてくる。
アナルが勝手に指を締めるのを止められず甘イキの波がきている間に、別の指で最奥をトン♡トン♡された。

「っ~~♡♡♡♡♡っ♡♡♡♡♡んんっ♡♡♡♡」

イっているのに奥の弱いところをナデナデされて、お尻が上を向いてガクガク揺れながらまた絶頂する。
涙を流しながら尻を振っても中に挿入った指は抜けることもない。「ごめんなさい」「許して」と乞いながら何度も絶頂させられ、その後は飽きたようにまた焦らされた。「イかせてください」「ちんぽ挿れてください」と強請っても優しく指の腹で肉襞を撫でられるだけだった。
そして疼く身体を弄るだけ弄られて、その日は終わってしまった。
1週間後まで魔王の許しは得られない。そう察してなんとか眠りにつくしかなかった。

その考えは正解だったが、正確には理解できていなかった。
その次の日も魔王の指先は肉穴に挿入されてきたのだ。
仕事の合間の休憩中や、買い物を終えた直後を見計らったようにアナルを開かれて肉襞を擦られる。その度に人気の無いところへ逃げ込んでは尻を浮かせて強請るものの、今度は決して絶頂させてもらえなかった。
ただアナルが疼いてどうしようもなく、思わず自分の指を伸ばしても相変わらず中に触れることができない。
そして翌日も同じようにアナルの浅いところに指を挿れられた時、魔王の「仕置き」という言葉を思い出した。

「ぁっ……♡♡むりぃ♡♡♡そんな、ぁっ♡♡♡」

肉穴がいっぱいになるくらいに肉棒を埋めて擦りながら奥まで突いてほしいのに、ただスリスリと入口を撫でられるだけの切なさにグスグスと泣きながらお尻を揺する。ひくついたアナルをきゅう♡と締めると肉襞同士が触れ合って甘い刺激が走るが、物足りなさが募る。

「んっ♡♡♡んん……♡♡♡」

早くイかせてほしい。
あと4日もかけて魔王の元に行かないとどうなるか教え込まれる。もう通わないことなど考えられそうにない。自分が躾けられていることを自覚して背筋にえも言えぬ感覚がまた走った。
どれだけ肉穴で指を食んでも奥まで満たされることはない。
あやすようにぐにぐにと襞を揉まれて啼きながらアナルをぎゅうぎゅうと締めつけた。

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