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ボスハウト邸、リビング。
ヨッヘムの提案をゼクスにたずねたところ、詳しい話が聞きたいから……と、ゼクスはボスハウト邸に訪れていた。
そして、その話を受けるかどうか検討するための条件の一つとして、ヨッヘムとの面会の希望を出した。
その話を聞きたリアーヌたちは(せっかく涼みに行ったのに……)と、心の中でヨッヘムに合唱していた。
すぐさま家にやってきたヨッヘムは
多少顔が赤く、いつもよりほんの少しだけ上機嫌に見えた。
ーー本人はゼクスを前に緊張していたようだったが。
「――その……お願いできますでしょうか?」
子爵夫妻も同席した話し合いの席、ほんの少しだけ赤い顔にうっすら汗をかきながら、ヨッヘムは伺うようにゼクスを見つめた。
「……このお話自体は悪くはないご提案だとは思ってるんですけれどねぇー?」
含みを持たせつつ、ニコリと笑いながら答えたゼクス。
その答えに一番に反応を返したのはリアーヌだった。
「本当ですか⁉︎」
「……うん。 このお話はね?」
「……は?」
(すっごい含むじゃん……)
「うん。 リアーヌの練習にーーって言うのも納得できる話だし、ボスハウト家のお抱えの店だしね? ーーですが、今回限りです」
キッパリとしたゼクスの言葉は、ヨッヘムと自分との間に明確な線を引くものだった。
「ーーま、それが良いだろうな。 アイツが良いなら俺も、や、前はやってくれたじゃねーかよ、ってのは無しってことだ。 かまわねぇな?」
ゼクスの言葉を肯定するように頷いたサージュが、ヨッヘムに詳しい注意事項を話していく。
「もちろんですわ! 嬢にも言ったんだが、ダメ元の話だ。 子爵様たちに迷惑かけてまで儲けようなんて思ってねぇんだ」
「ーーだそうだ」
サージュはそう言いながらゼクスに答えを促す。
「リアーヌが経験を積むというお話はこちらとしても大歓迎です。 婚約の段階でそこまでの口出しはしにくいですし……ですが子爵様のご指摘通り、この話はあくまでも特例であると言うことだけ、理解しておいていただきたいと……ーーボスハウト家から見ればお抱えの店でも、こちらから見れば商売敵ですので……」
「いやいや! 天下のラッフィナート商会とやり合うつもりなんか、これっぽっちも!」
慌てるヨッヘムにゼクスはにこやかな笑顔を向けて答える。
「ーーですが、この辺りにラッフィナートが店を構えることは不可能に近い……そう考えれば立派な商売敵と言えるんですよ」
「それはそのー……棲み分けというかーーうちは小さな個人店です。 勝負になんてとてもとても……」
ボスハウト邸、リビング。
ヨッヘムの提案をゼクスにたずねたところ、詳しい話が聞きたいから……と、ゼクスはボスハウト邸に訪れていた。
そして、その話を受けるかどうか検討するための条件の一つとして、ヨッヘムとの面会の希望を出した。
その話を聞きたリアーヌたちは(せっかく涼みに行ったのに……)と、心の中でヨッヘムに合唱していた。
すぐさま家にやってきたヨッヘムは
多少顔が赤く、いつもよりほんの少しだけ上機嫌に見えた。
ーー本人はゼクスを前に緊張していたようだったが。
「――その……お願いできますでしょうか?」
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「……うん。 このお話はね?」
「……は?」
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「うん。 リアーヌの練習にーーって言うのも納得できる話だし、ボスハウト家のお抱えの店だしね? ーーですが、今回限りです」
キッパリとしたゼクスの言葉は、ヨッヘムと自分との間に明確な線を引くものだった。
「ーーま、それが良いだろうな。 アイツが良いなら俺も、や、前はやってくれたじゃねーかよ、ってのは無しってことだ。 かまわねぇな?」
ゼクスの言葉を肯定するように頷いたサージュが、ヨッヘムに詳しい注意事項を話していく。
「もちろんですわ! 嬢にも言ったんだが、ダメ元の話だ。 子爵様たちに迷惑かけてまで儲けようなんて思ってねぇんだ」
「ーーだそうだ」
サージュはそう言いながらゼクスに答えを促す。
「リアーヌが経験を積むというお話はこちらとしても大歓迎です。 婚約の段階でそこまでの口出しはしにくいですし……ですが子爵様のご指摘通り、この話はあくまでも特例であると言うことだけ、理解しておいていただきたいと……ーーボスハウト家から見ればお抱えの店でも、こちらから見れば商売敵ですので……」
「いやいや! 天下のラッフィナート商会とやり合うつもりなんか、これっぽっちも!」
慌てるヨッヘムにゼクスはにこやかな笑顔を向けて答える。
「ーーですが、この辺りにラッフィナートが店を構えることは不可能に近い……そう考えれば立派な商売敵と言えるんですよ」
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