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幕間2:
その頃天界で・・・。
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天界にある一室に、このアーストリアを守護する女神達と天使達が集まっていた。
「進行はいつもどうり、私レミが行ないます。それでは、今回もいつもと同じ様に予見に関する提示連絡と進行具合についてと、新たに創造神である父神様から指示を提示いたします。また新たに転生者の受け入れの要請を受けていますのでそのご報告もいたします」
進行役のレミと名乗る守護天使の少女が女神達に声をかけた。すると女神達とその女神の世話係の天使達が首を縦に振り答えた。
「それではまず、前回まで問題になっていた、予見の対処とさらに発現しました予見に関しまして報告いたします。まずは前々回まで問題になっていましたフィーナ様の管轄しております、アーストリア中央付近の特にフィルドニア大陸で、前回も話した通り最も被害が多大とされていたシルフォード公国とレオニール皇国との全面戦争は回避されました。その事で多くの生命は奪われる事は無くなりました。しかし新たに大厄災が降りかかる結果に・・・・んにょ!? あれ・・・」
突然、進行していた天使レミが報告の途中で、マジックタブレットの資料画面を見て驚き混乱して妙な声をあげた。どうしたのだろうと、ここにいる女神達と守護天使達は自分のマジックタブレットを出して画面を確認してみた。
「あのフィーナ様、これってどう見ても・・・。またうちの管轄の事じゃないですか」
「なにが、・・・これって確かにうちって言うより、まんまうちの管轄じゃないの。しかも何この大厄災の掲示一覧は、まあ一応回避されてるけど・・・もしこのまま起こってたら全面戦争よりひどかったんじゃない。危っないわねー。誰よ、こんなひどい事しようとした奴らは」
その画像を見て女神フィーナと天使ミアが自分達の管轄の事だと慌てたが、良い事に全てがまた回避されていた。しかし何故ここ最近こんな大災害級の事が発生するのだろうと2人で考えていた。
先程の掲示と報告では、以前ユウマが関わり回避した最悪の未来への予見かなくなり、その後にまた違う最悪の予見が発生するはずだったみたいだが、またその予見が違う未来に変換した事が記載されていた。
「あれ、えっと、えっ、どう言う事ですか?大厄災の初期段階が発生するはずの未来がなくなっていますね。・・・何故ですか、前回の予見もそうですが? フィーナ様の領域の大災害が次々と良い方向に改変されていますね。フィーナ様とミアちゃん、何か心当たりはありますか?」
進行役の天使レミが不思議そうに女神フィーナと天使ミアに尋ねてみた。
「えっと、あの、ですね。確かにここ最近の未来の傾向が良くなっているのは、たぶん1人の青年の目覚しい活躍によるものです」
「そうね、彼のおかげで色々助かってるの。このまま行けば殆どの不幸な事がなくなりそうよ」
「どういう事よ、毎回フィーナの管轄がいい方向に改変されだすなんて、こんな事一度も無かったじゃない。誰よその青年は、何時から貴方のところにいるのよ」
その様に言葉をかけてきたのは、アーストリアの一つの大陸を管轄している女神シルクが女神フィーナに詰め寄ってきた。
「ちょっと、シルクそんなに詰め寄らなくても、チャント説明するわよ」
フィーナの顔の前まで詰め寄って来ていた女神シルクを押しのけていると。
「ねぇー、ねぇ、フィーナちゃん。その子をいっときの間ぁ、ウチのところに貸してくれへん。ちょっと困っとるんよ」
フィーナの説明を聞く前に、もう1人のアーストリアの大陸を管轄する女神マリエルが青年の貸し出しをお願いしてきた。
「いやいや、マリエル様そんなに簡単に貸し借りできるわけ無いでしょう。それにそちらには強力な力を持つ勇者や聖女が複数いるでしょう」
天使のミアが、思いっきり女神マリエルに突っ込みを入れた。
「えぇぇ、何でなんミアちゃん。いいやんその彼をウチに貸してくれても。ウチのとこ言う事きかんおバカがいっぱいおるねん。その子達いてこまして欲しいねん」
「うわっ、またぁマリエルさま、駄目ですよ。あれでも一応勇者と聖女ですから、そんな事したらまた魔族や魔人族達が好き勝手しますよ」
「でもぉ今回はぁ、そのウチのとこの魔人族が迷惑かけたんよ、エミちゃん。それにあのおバカ達がチャントお仕事しないから一部の魔人族が好き勝手しとるのよ」
天使エミが女神マリエルに突っ込みを入れた後に、とんでもない真実を漏らしていた。
すると2人の女神と他の守護天使達が「えっ」と、女神マリエルと守護天使エミの方に一斉に視線を向けた。
「えっと、マリエル様とエミちゃん。先程なんかとんでも無い事を、言いませんでした。魔人族がどうのとか?」
進行役の天使レミが、みんなが聞きたかった事を代表して聞いた。
「えっ、あっこれ言っちゃぁ、あかんやったやつやわ。ごめんねぇエミちゃん。つい喋ってしもた。堪忍なぁ」
その言葉を女神マリエルが言っている時に、天使エミはアワアワという顔をして、慌ててこの場を逃げ出そうとしていたが、その肩を捕まえられたのでそっとそちらに振り返った。
「エぇミぃちゃぁん、それはどう言う事なのかなぁ。おねえちゃん怒んないから正直に言おうね」
そこには、冷たい笑顔をこちらに向けてくるもう1人の天使がいた。
「あっ、あのねっ、ルアおねえちゃん、別に隠すつもりは無かったの。それに大事にはならなかったから別に言う必要が無いかなぁって・・・・・・。ごめんなさいお仕置きだけはしないでおねがい」
天使エミは、女神シルクの専属であり彼女達天使の長女である天使ルアに捕まり必死に言い訳をして謝罪した。
しかし、天使ルアはエミに近づき、その場で正座させてお小言を言い始めた。
「貴方はあれほど、マリエル様のサポートをしなくちゃいけないと言っていたのに、それを一緒にごまかすなんて、情けなさ過ぎるよ。ミアちゃんを見なさいチャントサポートもしているし、しっかりしてるでしょ。・・・・・」その後一時の間ルアは、エミを叱り続けていた。
このとき、天使エミは心の中で鳴きながら呻いていた。
『うそつき、怒んないって言ってたのに。すごく怒ってるジャンか。ぐすん』
余りにも姉であるエミが可哀想に思え、途中でミアが止めに入ってもなかなかルアのお小言がおさまりそうに無いので、とりあえずフィーナは今までの災害が無くなった青年の説明を女神のシルクとマリエルにする事にした。
「進行はいつもどうり、私レミが行ないます。それでは、今回もいつもと同じ様に予見に関する提示連絡と進行具合についてと、新たに創造神である父神様から指示を提示いたします。また新たに転生者の受け入れの要請を受けていますのでそのご報告もいたします」
進行役のレミと名乗る守護天使の少女が女神達に声をかけた。すると女神達とその女神の世話係の天使達が首を縦に振り答えた。
「それではまず、前回まで問題になっていた、予見の対処とさらに発現しました予見に関しまして報告いたします。まずは前々回まで問題になっていましたフィーナ様の管轄しております、アーストリア中央付近の特にフィルドニア大陸で、前回も話した通り最も被害が多大とされていたシルフォード公国とレオニール皇国との全面戦争は回避されました。その事で多くの生命は奪われる事は無くなりました。しかし新たに大厄災が降りかかる結果に・・・・んにょ!? あれ・・・」
突然、進行していた天使レミが報告の途中で、マジックタブレットの資料画面を見て驚き混乱して妙な声をあげた。どうしたのだろうと、ここにいる女神達と守護天使達は自分のマジックタブレットを出して画面を確認してみた。
「あのフィーナ様、これってどう見ても・・・。またうちの管轄の事じゃないですか」
「なにが、・・・これって確かにうちって言うより、まんまうちの管轄じゃないの。しかも何この大厄災の掲示一覧は、まあ一応回避されてるけど・・・もしこのまま起こってたら全面戦争よりひどかったんじゃない。危っないわねー。誰よ、こんなひどい事しようとした奴らは」
その画像を見て女神フィーナと天使ミアが自分達の管轄の事だと慌てたが、良い事に全てがまた回避されていた。しかし何故ここ最近こんな大災害級の事が発生するのだろうと2人で考えていた。
先程の掲示と報告では、以前ユウマが関わり回避した最悪の未来への予見かなくなり、その後にまた違う最悪の予見が発生するはずだったみたいだが、またその予見が違う未来に変換した事が記載されていた。
「あれ、えっと、えっ、どう言う事ですか?大厄災の初期段階が発生するはずの未来がなくなっていますね。・・・何故ですか、前回の予見もそうですが? フィーナ様の領域の大災害が次々と良い方向に改変されていますね。フィーナ様とミアちゃん、何か心当たりはありますか?」
進行役の天使レミが不思議そうに女神フィーナと天使ミアに尋ねてみた。
「えっと、あの、ですね。確かにここ最近の未来の傾向が良くなっているのは、たぶん1人の青年の目覚しい活躍によるものです」
「そうね、彼のおかげで色々助かってるの。このまま行けば殆どの不幸な事がなくなりそうよ」
「どういう事よ、毎回フィーナの管轄がいい方向に改変されだすなんて、こんな事一度も無かったじゃない。誰よその青年は、何時から貴方のところにいるのよ」
その様に言葉をかけてきたのは、アーストリアの一つの大陸を管轄している女神シルクが女神フィーナに詰め寄ってきた。
「ちょっと、シルクそんなに詰め寄らなくても、チャント説明するわよ」
フィーナの顔の前まで詰め寄って来ていた女神シルクを押しのけていると。
「ねぇー、ねぇ、フィーナちゃん。その子をいっときの間ぁ、ウチのところに貸してくれへん。ちょっと困っとるんよ」
フィーナの説明を聞く前に、もう1人のアーストリアの大陸を管轄する女神マリエルが青年の貸し出しをお願いしてきた。
「いやいや、マリエル様そんなに簡単に貸し借りできるわけ無いでしょう。それにそちらには強力な力を持つ勇者や聖女が複数いるでしょう」
天使のミアが、思いっきり女神マリエルに突っ込みを入れた。
「えぇぇ、何でなんミアちゃん。いいやんその彼をウチに貸してくれても。ウチのとこ言う事きかんおバカがいっぱいおるねん。その子達いてこまして欲しいねん」
「うわっ、またぁマリエルさま、駄目ですよ。あれでも一応勇者と聖女ですから、そんな事したらまた魔族や魔人族達が好き勝手しますよ」
「でもぉ今回はぁ、そのウチのとこの魔人族が迷惑かけたんよ、エミちゃん。それにあのおバカ達がチャントお仕事しないから一部の魔人族が好き勝手しとるのよ」
天使エミが女神マリエルに突っ込みを入れた後に、とんでもない真実を漏らしていた。
すると2人の女神と他の守護天使達が「えっ」と、女神マリエルと守護天使エミの方に一斉に視線を向けた。
「えっと、マリエル様とエミちゃん。先程なんかとんでも無い事を、言いませんでした。魔人族がどうのとか?」
進行役の天使レミが、みんなが聞きたかった事を代表して聞いた。
「えっ、あっこれ言っちゃぁ、あかんやったやつやわ。ごめんねぇエミちゃん。つい喋ってしもた。堪忍なぁ」
その言葉を女神マリエルが言っている時に、天使エミはアワアワという顔をして、慌ててこの場を逃げ出そうとしていたが、その肩を捕まえられたのでそっとそちらに振り返った。
「エぇミぃちゃぁん、それはどう言う事なのかなぁ。おねえちゃん怒んないから正直に言おうね」
そこには、冷たい笑顔をこちらに向けてくるもう1人の天使がいた。
「あっ、あのねっ、ルアおねえちゃん、別に隠すつもりは無かったの。それに大事にはならなかったから別に言う必要が無いかなぁって・・・・・・。ごめんなさいお仕置きだけはしないでおねがい」
天使エミは、女神シルクの専属であり彼女達天使の長女である天使ルアに捕まり必死に言い訳をして謝罪した。
しかし、天使ルアはエミに近づき、その場で正座させてお小言を言い始めた。
「貴方はあれほど、マリエル様のサポートをしなくちゃいけないと言っていたのに、それを一緒にごまかすなんて、情けなさ過ぎるよ。ミアちゃんを見なさいチャントサポートもしているし、しっかりしてるでしょ。・・・・・」その後一時の間ルアは、エミを叱り続けていた。
このとき、天使エミは心の中で鳴きながら呻いていた。
『うそつき、怒んないって言ってたのに。すごく怒ってるジャンか。ぐすん』
余りにも姉であるエミが可哀想に思え、途中でミアが止めに入ってもなかなかルアのお小言がおさまりそうに無いので、とりあえずフィーナは今までの災害が無くなった青年の説明を女神のシルクとマリエルにする事にした。
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