捕らわれた小夏

枝浬菰

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最終章

裏作業

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俺も黒い外套を着て
目隠しをされ
ピエロに抱きかかえられ今空を飛んでいる気がする。


「翔太、ここら辺だろ」
「ああ」

屋敷ぽい、錦のとことはちょっと違うけど
「さぁーて久々に暴れますか」
花咲さんは剣を取り出し。
ピエロは銃を構えていて、俺を脇腹に担いでいる。

あっという間に地下に降りた。
行く手を阻めば切り捨てられていく赤嶺の部下。
悲鳴を上げる瞬間首が落ちた。

うっ……さっきまでの目隠しを返してほしい。
人の死に行き様を俺は見たくはない。




そして目の前には鳥かごがそこには錦が囚われていた。
「俺は赤嶺を探す、ピエロはこの人を助けろ」
「あいよ」

また薄い膜が張られたと思ったら大きな音がし鳥かごは壊れた。


!?

目の前にいる錦。
だが俺たちのことが分からず戸惑っていた。

俺がフードをとると錦は驚いた表情をしていた。

「小夏!?」
「錦」
と抱き着いた。

「いいね、って伝わるよ」
とピエロは呑気に言っていた。

「も……もう会えないのかと思った、よかった」
ぎゅっと首を離さないでいると

「小夏」と言われ正面を向くと
お互い分かり合えたのかキスをした。

「んっ」

ああ、錦だ。
錦にやっと会えた、触れられた。

嬉しい。

「愛の抱擁中悪いけど、逃げるよ」
「誰だ?」

「えっと」
「名前言っちゃダメだからね」
「あ、はい」

背中に錦を担いで俺は脇腹に担がれる、この人すごすぎると感心していたら
花咲さんが合流した。

「ターゲットは?」
「殺した」

「OK」

赤嶺の屋敷が見える、茂みまで後退した。

「もしかして……」
と錦が口を開くが
「この件は内密に……誰も見なかったし、誰も聞かなかった、いいですね」

「あ、はい」

また目隠しされ、一瞬で錦の屋敷まできた。
「ここでいいですか?」
「ああ、すまない、ありがとう」

「曲者!!」と大きな声があがった。

「助けたのにこれかよ」
「では、我々はこれで」

「あの、ありがとうございました、絶対に忘れません」
「今度迎えに行くからね、小夏ちゃん」

「あ、はい」
そうだ代償……払わないと。

錦の部下が慌てて来て屋敷の中に運んでくれた。
「小夏……おかえり」
「うぅう……錦それ俺のセリフ」

柳と渡部、清水も合流して一旦休みを取る。




数週間後
俺のところに1通の手紙が届きそこに記してあった電話に連絡をすると録音メッセージがなり場所を指定された。

柳と錦に事情を話し、俺はその場に向かった。


海の近くの倉庫で番号が書いてあったのでそこに入る。
「やぁ」
と声がかけられた。

「ああ、もしかしてピエロさんですか?」
「そうだよ」
今日もメイクがすごい。

「俺見て驚かないのすごいね」
「まぁ……はい、驚いてますけどなにか教えてくれるんですか?」

「ん? んじゃ行こうか!!」
「……やっぱ教えてくれない……、ここからはどこに行くんですか?」

「そりゃ性交の旅にだよ!!」
「はい?」
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