捨てられΩはどう生きる?

枝浬菰

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学生編

膝から崩れ落ちる日暮要

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家に帰った、人の気配はなし
久しぶりに布団に包まった。

「はぁー布団、久しぶり」
ぎゅっと引き寄せた。


ここから逃げたい、僕の思いはそこだけだ。
でもどこに逃げたらいい?
もう怖い思いも痛い思いもしたくない。
誰かの悲しい表情も見たくない。

日暮さんを巻き込むなんてできないし、璃亜武、瑠衣にもこのことは話したくない。
------
風俗店 事務所
「え、琉架くん帰ったの?」
「うん、なんか時計見て急いで帰ったよ」


ガクリと膝から崩れ落ちた。

「ねぇ落ち込んでるとこ悪いけどなぎさ大丈夫だった?」
「代弁すると泣きまくり発情期セックスだったらしい」

「あーだよね、渚のことだからそんな気がする、シフト終わりに見てくるよ」
「うん……。」

監視カメラが発情期セックス部屋にもついているので比嘉さんはそれを見ていたらしい。


「要、、、まぁ元気だせ」ポンと背中を叩かれリンちゃんは仕事に向かった。



「比嘉さん仕事交代します」
「おう、俺は一度スタッフの様子を見てくる」
「お願いします」

琉架くん、、、。
俺、腑抜けすぎるわ、もっと琉架くんと寄り添ってあげないといけないのに。


「ねぇねぇ要さん」
「ん?」

ずっと控え室でゲームをしていた未来みくが話しかけてきた。

「琉架くんって本当にβ?」
「? βだよ、匂いもそうだろ?」

「なんか表情とか不安定さがΩに似てたから」
「まぁ状況がΩに似てるからな」

「? もしかして性虐○とか?」
「それに近い、いろんな男に回されて親には毎日暴力振るわれてる」
「……それ僕たちと同じ扱い…」
「そういうことだから救ってあげたいっていうか俺は守ってあげたいし、琉架くんが許してくれるなら恋愛対象だよ」

「要さん優しいからできると思う」


「未来お前、優しいな、うりうり」
抱きつきまくったら未来は猫のようにひょいっと俺の拘束から抜け出し自分の部屋に帰っていく。

ちなみに事務所こんな感じ↓



俺の家は事務所からと3階から入れるようにしている。
そういえばりんちゃんなんで俺の家のパスワード知ってたんだ??

この建物に入るにはまずスタッフ番号を入力する。
事務所はパスワードなしで入れるが3階に行く階段にはパスワードが必要になる。それはスタッフ番号
Ω専用の寮、つまりこの店で働いてる子達の部屋にはスタッフ番号に2つ数字をつけて部屋に入ることができる。
まぁ俺は責任者だし彼らの部屋には適用されている階の鍵があるのでそれで出入りはできるが基本禁止。
非常事態の時にしか使われない。

発情期セックスはそういう部屋を事務所の横に設置していてそこで抜き合いしている。
Ωたちもそのほうが助かると言っていたのでそうしているが、琉架くんがもし俺の愛を受け入れてくれるのであればそれもどうするか考えないと。

他にα雇うのも怖いし、他いい考え……。
はぁー疲れた。
琉架くんと一緒にずっといたい。

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