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【第2部】終章 結婚式

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「マーレット、この先もずっと私の伴侶として、私を支えて欲しい」

「もちろんです、クレイン殿下」

私は、クレイン殿下の申し出を受け入れる。

「クレイン殿下、この先もずっと私の伴侶として、私を守って下さい」

「もちろんだ、マーレット」

クレイン殿下は、私の願いを受け入れてくれた。

私たちは、国王陛下と王妃様の前で、互いを支え、守ることを誓い合った。

「若い2人に、末永い幸せを」

国王陛下が祝福の言葉を下さり、私たちの結婚式は終わりとなる。

私たちは、参列してくれた方々の見送った後、おじい様たちが待つ控え室に向かった。

「マーレット、とてもきれいだよ」

目を赤くしたおじい様は、涙を浮かべて私に言う。

「マーレット、おめでとう」

「本当にきれいよ、マーレット」

お義父さんお義母さんも、涙を浮かべている。

おじい様は、何回も何回も、私の事を頼むとクレイン殿下に言っていた。

「お父さん、そんなに言わなくても、マーレットはとても幸せにして貰っているわよ」

お義母さんが、おじい様に言う。

「分かっておる、分かっておるが、……」

お義母さんは、クレイン殿下に「ごめんなさいね」と笑う。

クレイン殿下も、お義母さんに微笑み返す。

「リブート殿、安心して下さい。私は、マーレットを悲しませるようなことはしません。これからも、マーレットの手料理を食べたいので」

クレイン殿下は、おじい様に私の料理を食べたことをさりげなく伝える。

おじい様は、嬉しそうに笑って、「そうか、そうか。それでは、もう殿下に自慢できんの」と言った。

クレイン殿下も、「私も、もう悔しい思いをしないで済みます」と言って笑う。

私は、本当に幸せだった。

おじい様たちは、私たちが結婚式で疲れているだろうから、そろそろ帰ろうと言って馬車へと向かった。

私たちは、おじい様たちの乗った馬車が、見えなくなるまで見送りをした。

おじい様たちの乗った馬車が見えなくなってから、私たちは離宮に向かって歩き始める。

庭園の側を通り掛かった時、白い花の香りがした。

離宮に戻り服を着替えた私は、侍女が準備してくれた紅茶を一口飲んだ。

「クレイン殿下、私に偽装結婚を申し込んでくれて、ありがとうございます。お陰で、私は今、とても幸せです」

私は、クレイン殿下を見つめながら気持ちを伝えた。

「私も同じだ、マーレット」

クレイン殿下は、微笑みながら私を見つめる。

「マーレット、踊らないか」

クレイン殿下は立ち上がって、私に手を差し出す。

「はい、クレイン殿下」

私は、差し出されたクレイン殿下の手を取り微笑んだ。


おわり
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