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10章 延引された結婚式
幕間 初めての女子会
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◇
「じゃああたし達は今夜はリビングで過ごすから、エル、双子達をよろしくね。
レオン、サクラ、今日はパパと一緒に良い子でおねむしてね。
良い子にしてたら明日は2人の大好きなお菓子を作ってあげる♡」
「「あいっ!いいこにしてゆの!!」」
元気にお返事をする双子を撫でながらほっぺにちゅっとしてあげたら、双子達は喜びながらあたしにもちゅっとおやすみのキスをしてくれた。
ふふっ、我が家の天使達はホントに可愛いなぁ。
「・・・お前もだんだん双子の扱い方がうまくなってきたな・・・」
「ふふっ、そりゃほぼ毎日一緒にいるもの♪明日はエルの好きなプリンにもおまけをつけてあげる♡」
「ふっ、菓子で俺を釣るのはお前くらいだ、サーヤ」
エルはそう言って角度的に双子から見えないよう、ほっぺではなく口にキスをしてきた。
嬉しいけど、双子達の目の前でこういうのはなるべく避けたい・・・ホントに見えてないんだよね?
「旦那様の胃袋はがっちりつかんでる自信あるもの!じゃ、あたしはそろそろ行くね」
「あぁ。お前もモニカも一応妊婦なのだ。あまり無理はするな」
「うん、もちろんだよ!じゃあ皆、おやすみなさい」
「「おあちゅみなちゃ~い」」
「あぁ」
今夜は珍しく、エルとは別々に眠ります。
もちろん喧嘩とかじゃなくて、前からずっとしたいと思っていた事が実現する日なのだ!
それは何かと言うと・・・―――――
「サーヤ、こちらは準備出来ましたけれど、エリュシオン様は本当に許してくださいましたの?」
「うん!あたしとモニカに無理はするなってさ。ここにはティリアさんもいるから、何かあってもすぐに対処できるしそんなに心配してないと思うよ!」
「それなら良いのですが・・・」
「サーヤ、皆の分のキーファ茶とお菓子の準備ができたわよ。そろそろ“女子会”というのを初めてもよろしくて?」
「ありがとう、クラリスさん!!では皆、それぞれグラスを持って――――・・・第一回目の女子会を開催します!カンパーイ!!」
「「「「かんぱーい」」」」
そう。今日はメラルダの家のリビングで、記念すべき第一回目の女子会です!
参加メンバーはあたし、モニカ、クラリスさん、ティリアさん、そしてリンダの5人。
「サーヤ・・・あたし、この女子会に参加して良かったの?モニカ様もいるのに・・・」
「もちろんだよ!むしろリンダは初めてできた女友達なんだから絶対参加だよ!!」
「そうですわよ、リンダさん。私は今“王妃”ではなく、“サーヤの親友”として参加してますの。お互い時には立場を弁えなければならない時があるでしょうが、こういう場では“友人”として普通に接していただきたいですわ」
「・・・わかりました。じゃあサーヤと同じように接しま・・・接するね、モニカ」
「はいですわ♪」
「私もアレクと同い年で年上ですが、普通に接してください、リンダさん。敬語は癖なので気にしないで下さいね」
「このメンツで年齢を気にするだけ無粋よ。・・・でしょ?リンダ」
「そうだね。この中ではクラリスが一番老け・・・」
「だまらっしゃいっ!!ホントにあんたって子は、昔から私に一切容赦ないですわね!」
以前エルフの里にモニカと一緒に行った時、クラリスさんと3人で話した事が凄く楽しくて、またお茶したりできないかなと思っていた。
それをエルに相談したら、『どこかに外出されるよりは、家に集まる方が安心できるし安全だ。遅くなったら泊れば良いしな』と言ってくれたので、森の家より広いこのメラルダの家のリビングで、こうして女子会(お泊り付)をする事になったのだ。
モニカは本来多忙なんだけど、現在妊娠中という事で休みを取りやすかったらしい。
ユーリもレヴィンさんも快く送り出してくれたみたい。
セレスくんは少しぐずってたみたいだけどね。
「ふふっ、子供達抜きでこうして女子だけで集まれる日が来るなんて思わなかったなぁ」
「ホントですわ。出会ったきっかけを考えると、私なんてサーヤとこうして仲良くしてる事が不思議で仕方ありませんもの」
「ふふっ、私も初恋が実っただけでなく、クラリスと一緒にアレクの奥さんになるとは思いませんでした」
「ホントにね~。クラリスってばめんどくさい性格でさ、エリュシオン様の事で悩んでたかと思ったら、見込みなしってなった直後にちょ~っと優しくしてくれたアレク様にすぐに惚れちゃうんだもん。結構チョロ・・・惚れっぽいよね」
「なっ?!あの時、優しく話を聞いてくれてたのにそんなこと思ってましたの?!酷いですわ、リンダ!」
「優しくしてたって思う事は思うよ♪悩んで顔を赤くしたり青くしたりするクラリスは、見てて面白かったし出会った当初よりも好感持てたしね☆だからあたしがちょこ~っと後押ししてあげたんじゃない」
「へ?・・・後押し、ですの?」
リンダとクラリスさんは、メラルダまでの道中ずっと一緒に行動してた事もあり、だいぶ本音をさらけ出せる仲を羨ましいなと思いながら会話を聞いてたら、内容が意外な展開になってきたのであたしも周りも思わず聞き入ってしまった。
「そうそう。サーヤの妊娠がわかった日の夜、マハト村の宿屋の食堂で皆で呑んだでしょ?」
「え、えぇ・・・」
「その日、アレク様と同室になって初めてを捧げられたのは誰のおかげ?」
「??!!・・・なっ、だっ・・・だって、あの時リンダは・・・」
「ふふ~、あんなちょっとのお酒くらい、子供でも酔わないよ~♪」
「ぐっ・・・で、でも、アルマ様が・・・」
「アルマはあたしの提案に協力してくれただけだもん」
「!!!」
・・・え?
あの時って酔ったリンダを介抱するのにアルマさんがリンダを部屋に連れて行ったって聞いたけど・・・
でもそれが、アレク兄様とクラリスさんを同室にさせるためにわざと仕組んだ事だったの??
「でも、あの時そんな会話なんて・・・酔ったリンダに水を口移しで飲ませてただけでしたのに・・・というか、あの日リンダはアルマ様と同じ部屋で過ごしたのでしょう?その前から、その・・・身体の付き合いはあるのにきちんとお付き合いしてないって話してましたけど、さすがに今は進展ありましたの?結婚とかされませんの?」
「別にあたしとアルマの事なんてどうでもいいじゃな・・・」
「「「良くない!!気になる(りますわ)」」」
「・・・え、そうなの?」
意外な事にあたし以外にも、モニカやティリアさんまでもがリンダとアルマさんの仲を気にしていたようだ。
「だって、お2人は結婚もされていないのに、どの夫婦よりも熟年夫婦に見えると言うか・・・信頼関係が垣間見えると言うか・・・」
「わかります!お互いの考えを言わなくてもわかるみたいに通じ合ってる事が結構ありますよね!!私もアレクとそんな夫婦になりたくてついつい2人を見てしまいます・・・」
「ぷっ、熟年夫婦って・・・それを言うなら隊長とアレク様の方がよっぽど熟年夫婦だと思うけど」
「それはお仕事の中で上司と部下の関係ですもの!リンダとアルマ様はそれとは別ですわ!あの日だってアルマ様と一緒に過ごされたのでしょう?」
「うん、アルマと一緒に寝たよ」
「「「!!!!」」」
さらっとアルマさんとの仲を認める上に、恥ずかしげもなく一緒に眠った事を告げるリンダ。
モニカやティリアさんは”寝た=えっちした”と思っているようで、顔を赤くしているのをリンダも気付いたようだ。
「あ、”寝た”と言っても、サーヤやアレク様達みたいに一晩中とかヤリませんよ?軽く1~2回はスルけど・・・」
「ちょっとリンダ!あたし達が一晩中って・・・」
「リンダ!いくら何でもそれは・・・」
「だって、ホントの事でしょ?一晩中じゃなくて、夜明けまでって言った方が良かった?」
「「・・・」」
否定も肯定もできないで言葉を失うあたしとクラリスさん、そしてティリアさん。
なぜリンダの話をしてるのに、矛先がこっちになってしまうのか・・・
「えっと、リンダとアルマ様は、身体のお付き合いがあるのは間違いないですわよね?
実際にお付き合いされてますの?それともすでにご夫婦ですの?」
なんとかモニカが軌道修正をしてくれて、リンダの話に戻る事ができたけどリンダから返ってきた答えはこちらの予想していない回答だった。
「残念ながら、あたしとアルマはモニカ様が望むような恋人同士でも夫婦でも何でもないですよ」
「え?でも・・・」
「肉体関係があれば、その関係には必ず名前を付けないといけないんでしょうか?」
「いえ、それは・・・」
リンダの口調が砕けた状態から仕事の時の敬語口調に戻っている。
触れられたくないことなんだろうか・・・
「リンダ、何も知らないモニカに八つ当たりなんてらしくないですわよ。いい加減白状なさいな。・・・あなた、アルマ様を好きだとようやく自覚されたんじゃなくて?」
「!!!」
クラリスさんの言葉に反応して、リンダの顔がポッと赤くなった。
え?アルマさんを好きだとようやく自覚??どういう事???
「・・・世間知らずのお嬢だったクラリスのくせに生意気・・・」
「ふふっ、今ではだいぶ世間を知った上に素敵な旦那様と子供がおりますもの。環境が変われば人はいくらでも成長しますわ」
「・・・」
「以前のリンダなら鼻で笑って言い返しますのに、さしずめサーヤの結婚式や子供達と触れ合って心境の変化でもあったのではなくて?」
「・・・ホントにクラリスってあたしに遠慮や気遣いってないよね」
「ふふっ、それはさっき私が言った台詞ですわよ♪」
周りが若干ハラハラしながら見守っていたら、観念したようにリンダがため息をついて語り始めた。
リンダの本音を聞くのは初めてかもしれない。
「・・・確かにサーヤやクラリス達の子供を見てると、自分に子供ができたらどんな子なんだろうって思う時もあるよ・・・」
「じゃあ、アルマさんにもそれを話せば・・・」
「でも、アルマは”家族”なんて望んでない。むしろ恨んでる」
「え・・・」
「それに、あたしとアルマは・・・そもそも好き合って身体の関係をもったわけじゃないから・・・」
「え・・・?」
リンダのその一言で、周りの空気が一瞬にして凍り付いたような重い雰囲気となってしまった・・・―――
「じゃああたし達は今夜はリビングで過ごすから、エル、双子達をよろしくね。
レオン、サクラ、今日はパパと一緒に良い子でおねむしてね。
良い子にしてたら明日は2人の大好きなお菓子を作ってあげる♡」
「「あいっ!いいこにしてゆの!!」」
元気にお返事をする双子を撫でながらほっぺにちゅっとしてあげたら、双子達は喜びながらあたしにもちゅっとおやすみのキスをしてくれた。
ふふっ、我が家の天使達はホントに可愛いなぁ。
「・・・お前もだんだん双子の扱い方がうまくなってきたな・・・」
「ふふっ、そりゃほぼ毎日一緒にいるもの♪明日はエルの好きなプリンにもおまけをつけてあげる♡」
「ふっ、菓子で俺を釣るのはお前くらいだ、サーヤ」
エルはそう言って角度的に双子から見えないよう、ほっぺではなく口にキスをしてきた。
嬉しいけど、双子達の目の前でこういうのはなるべく避けたい・・・ホントに見えてないんだよね?
「旦那様の胃袋はがっちりつかんでる自信あるもの!じゃ、あたしはそろそろ行くね」
「あぁ。お前もモニカも一応妊婦なのだ。あまり無理はするな」
「うん、もちろんだよ!じゃあ皆、おやすみなさい」
「「おあちゅみなちゃ~い」」
「あぁ」
今夜は珍しく、エルとは別々に眠ります。
もちろん喧嘩とかじゃなくて、前からずっとしたいと思っていた事が実現する日なのだ!
それは何かと言うと・・・―――――
「サーヤ、こちらは準備出来ましたけれど、エリュシオン様は本当に許してくださいましたの?」
「うん!あたしとモニカに無理はするなってさ。ここにはティリアさんもいるから、何かあってもすぐに対処できるしそんなに心配してないと思うよ!」
「それなら良いのですが・・・」
「サーヤ、皆の分のキーファ茶とお菓子の準備ができたわよ。そろそろ“女子会”というのを初めてもよろしくて?」
「ありがとう、クラリスさん!!では皆、それぞれグラスを持って――――・・・第一回目の女子会を開催します!カンパーイ!!」
「「「「かんぱーい」」」」
そう。今日はメラルダの家のリビングで、記念すべき第一回目の女子会です!
参加メンバーはあたし、モニカ、クラリスさん、ティリアさん、そしてリンダの5人。
「サーヤ・・・あたし、この女子会に参加して良かったの?モニカ様もいるのに・・・」
「もちろんだよ!むしろリンダは初めてできた女友達なんだから絶対参加だよ!!」
「そうですわよ、リンダさん。私は今“王妃”ではなく、“サーヤの親友”として参加してますの。お互い時には立場を弁えなければならない時があるでしょうが、こういう場では“友人”として普通に接していただきたいですわ」
「・・・わかりました。じゃあサーヤと同じように接しま・・・接するね、モニカ」
「はいですわ♪」
「私もアレクと同い年で年上ですが、普通に接してください、リンダさん。敬語は癖なので気にしないで下さいね」
「このメンツで年齢を気にするだけ無粋よ。・・・でしょ?リンダ」
「そうだね。この中ではクラリスが一番老け・・・」
「だまらっしゃいっ!!ホントにあんたって子は、昔から私に一切容赦ないですわね!」
以前エルフの里にモニカと一緒に行った時、クラリスさんと3人で話した事が凄く楽しくて、またお茶したりできないかなと思っていた。
それをエルに相談したら、『どこかに外出されるよりは、家に集まる方が安心できるし安全だ。遅くなったら泊れば良いしな』と言ってくれたので、森の家より広いこのメラルダの家のリビングで、こうして女子会(お泊り付)をする事になったのだ。
モニカは本来多忙なんだけど、現在妊娠中という事で休みを取りやすかったらしい。
ユーリもレヴィンさんも快く送り出してくれたみたい。
セレスくんは少しぐずってたみたいだけどね。
「ふふっ、子供達抜きでこうして女子だけで集まれる日が来るなんて思わなかったなぁ」
「ホントですわ。出会ったきっかけを考えると、私なんてサーヤとこうして仲良くしてる事が不思議で仕方ありませんもの」
「ふふっ、私も初恋が実っただけでなく、クラリスと一緒にアレクの奥さんになるとは思いませんでした」
「ホントにね~。クラリスってばめんどくさい性格でさ、エリュシオン様の事で悩んでたかと思ったら、見込みなしってなった直後にちょ~っと優しくしてくれたアレク様にすぐに惚れちゃうんだもん。結構チョロ・・・惚れっぽいよね」
「なっ?!あの時、優しく話を聞いてくれてたのにそんなこと思ってましたの?!酷いですわ、リンダ!」
「優しくしてたって思う事は思うよ♪悩んで顔を赤くしたり青くしたりするクラリスは、見てて面白かったし出会った当初よりも好感持てたしね☆だからあたしがちょこ~っと後押ししてあげたんじゃない」
「へ?・・・後押し、ですの?」
リンダとクラリスさんは、メラルダまでの道中ずっと一緒に行動してた事もあり、だいぶ本音をさらけ出せる仲を羨ましいなと思いながら会話を聞いてたら、内容が意外な展開になってきたのであたしも周りも思わず聞き入ってしまった。
「そうそう。サーヤの妊娠がわかった日の夜、マハト村の宿屋の食堂で皆で呑んだでしょ?」
「え、えぇ・・・」
「その日、アレク様と同室になって初めてを捧げられたのは誰のおかげ?」
「??!!・・・なっ、だっ・・・だって、あの時リンダは・・・」
「ふふ~、あんなちょっとのお酒くらい、子供でも酔わないよ~♪」
「ぐっ・・・で、でも、アルマ様が・・・」
「アルマはあたしの提案に協力してくれただけだもん」
「!!!」
・・・え?
あの時って酔ったリンダを介抱するのにアルマさんがリンダを部屋に連れて行ったって聞いたけど・・・
でもそれが、アレク兄様とクラリスさんを同室にさせるためにわざと仕組んだ事だったの??
「でも、あの時そんな会話なんて・・・酔ったリンダに水を口移しで飲ませてただけでしたのに・・・というか、あの日リンダはアルマ様と同じ部屋で過ごしたのでしょう?その前から、その・・・身体の付き合いはあるのにきちんとお付き合いしてないって話してましたけど、さすがに今は進展ありましたの?結婚とかされませんの?」
「別にあたしとアルマの事なんてどうでもいいじゃな・・・」
「「「良くない!!気になる(りますわ)」」」
「・・・え、そうなの?」
意外な事にあたし以外にも、モニカやティリアさんまでもがリンダとアルマさんの仲を気にしていたようだ。
「だって、お2人は結婚もされていないのに、どの夫婦よりも熟年夫婦に見えると言うか・・・信頼関係が垣間見えると言うか・・・」
「わかります!お互いの考えを言わなくてもわかるみたいに通じ合ってる事が結構ありますよね!!私もアレクとそんな夫婦になりたくてついつい2人を見てしまいます・・・」
「ぷっ、熟年夫婦って・・・それを言うなら隊長とアレク様の方がよっぽど熟年夫婦だと思うけど」
「それはお仕事の中で上司と部下の関係ですもの!リンダとアルマ様はそれとは別ですわ!あの日だってアルマ様と一緒に過ごされたのでしょう?」
「うん、アルマと一緒に寝たよ」
「「「!!!!」」」
さらっとアルマさんとの仲を認める上に、恥ずかしげもなく一緒に眠った事を告げるリンダ。
モニカやティリアさんは”寝た=えっちした”と思っているようで、顔を赤くしているのをリンダも気付いたようだ。
「あ、”寝た”と言っても、サーヤやアレク様達みたいに一晩中とかヤリませんよ?軽く1~2回はスルけど・・・」
「ちょっとリンダ!あたし達が一晩中って・・・」
「リンダ!いくら何でもそれは・・・」
「だって、ホントの事でしょ?一晩中じゃなくて、夜明けまでって言った方が良かった?」
「「・・・」」
否定も肯定もできないで言葉を失うあたしとクラリスさん、そしてティリアさん。
なぜリンダの話をしてるのに、矛先がこっちになってしまうのか・・・
「えっと、リンダとアルマ様は、身体のお付き合いがあるのは間違いないですわよね?
実際にお付き合いされてますの?それともすでにご夫婦ですの?」
なんとかモニカが軌道修正をしてくれて、リンダの話に戻る事ができたけどリンダから返ってきた答えはこちらの予想していない回答だった。
「残念ながら、あたしとアルマはモニカ様が望むような恋人同士でも夫婦でも何でもないですよ」
「え?でも・・・」
「肉体関係があれば、その関係には必ず名前を付けないといけないんでしょうか?」
「いえ、それは・・・」
リンダの口調が砕けた状態から仕事の時の敬語口調に戻っている。
触れられたくないことなんだろうか・・・
「リンダ、何も知らないモニカに八つ当たりなんてらしくないですわよ。いい加減白状なさいな。・・・あなた、アルマ様を好きだとようやく自覚されたんじゃなくて?」
「!!!」
クラリスさんの言葉に反応して、リンダの顔がポッと赤くなった。
え?アルマさんを好きだとようやく自覚??どういう事???
「・・・世間知らずのお嬢だったクラリスのくせに生意気・・・」
「ふふっ、今ではだいぶ世間を知った上に素敵な旦那様と子供がおりますもの。環境が変われば人はいくらでも成長しますわ」
「・・・」
「以前のリンダなら鼻で笑って言い返しますのに、さしずめサーヤの結婚式や子供達と触れ合って心境の変化でもあったのではなくて?」
「・・・ホントにクラリスってあたしに遠慮や気遣いってないよね」
「ふふっ、それはさっき私が言った台詞ですわよ♪」
周りが若干ハラハラしながら見守っていたら、観念したようにリンダがため息をついて語り始めた。
リンダの本音を聞くのは初めてかもしれない。
「・・・確かにサーヤやクラリス達の子供を見てると、自分に子供ができたらどんな子なんだろうって思う時もあるよ・・・」
「じゃあ、アルマさんにもそれを話せば・・・」
「でも、アルマは”家族”なんて望んでない。むしろ恨んでる」
「え・・・」
「それに、あたしとアルマは・・・そもそも好き合って身体の関係をもったわけじゃないから・・・」
「え・・・?」
リンダのその一言で、周りの空気が一瞬にして凍り付いたような重い雰囲気となってしまった・・・―――
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