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冒険者ギルドへ帰還です!(3)
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少し経ってから、隣に座るアルクナイトが物憂げに私を見下ろした。
話を振っておきながら私は緊張した。500歳近いアルクナイトにはかつて何十人、何百人もの恋人が居た可能性が有る。それを告げられたらショックかもしれない。たとえ岩見鈴音が作った設定だとしても。
「……そうか、小娘はえっちなコトに興味が有ったのか……」
予想外の返答に馬車の座席からずり落ちそうになった。まず確認するのはそこかよ。
「えっちなコトとはアレだな? 男女が睦み合うあのコトで間違いないよな?」
うきゃあぁぁ。念を押されて聞かれると恥ずかしさMAXだよ。
「そうだけど……、そこを掘り下げる?」
「大切なコトだからな。後々誤解が生じないように」
私から見て斜め前の席に着くエリアスも続いた。
「ロックウィーナはそういったことが苦手だと思っていた」
「怖いけれど関心は有ります。……そんな私を軽蔑しますか?」
「いや、苦手だと思ったからそちら方面の話題を遠慮していたんだ」
そう言われてみると……。故郷では男衆が猥談に興じて、女達は眉を顰めるってのが酒席での通常風景だったけど、ギルドのみんなで飲んだ時は差し障りの無い雑談だった。私に気を遣ってくれていたのか。ありがたいな。
エリアスが軽く咳払いをした。
「ええと興味が有るということは、話だけではなく、実技にもいずれ挑戦してみたい……で合っているか?」
「!…………」
アレですよね。エリアスさんは遠回しにお尋ねですが、直訳すると「ロックウィーナはセックスを経験してみたいのか?」という意味ですよね?
あうぅぅ。セクハラ魔王ではなく、紳士な勇者に念を押されるのは更に恥ずかしいぃ。数値がMAX超えて羞恥心メーターがぶっ壊れたよ。
「は、はい。いずれは……」
「そうか……」
顔から火が出そう。馬車内の温度が急上昇している錯覚も起きていた。
少し照れながら、しかし真剣な表情でエリアスが切り出した。
「キミの準備さえ整えば、私はいつだってお相手を務めよう」
「ほえ!?」
「キミが勇気を出して踏み出す最初の一歩の相手は、ぜひこの私であって欲しい」
ちょ、ちょ────っと待って!!
私は男性陣の女性遍歴を知りたかったんだけど。何故私の初体験の相手に立候補を!? 何だか流れがおかしいような。
慌てる私へアルクナイトが上から目線で物申した。
「小娘、アドバイスをくれてやる。初めては慣れた相手にした方が絶対にいいぞ。初心者同士の契りは上手くいかないものなんだ。幸せな思い出にはならん」
気のせいじゃない。確実に私の望みとは違う方向へ話が逸れていた──!!!!
「よし、指南役は俺に任せろ。男として482年間生きてきたからな、それなりの技術を持っていると自負している。ドンと胸を貸してやるから心配せずに飛び込んでこい」
「いいや、規格外の相手には気後れするものだ。まだ恐れの残る彼女には、そこそこの経験値を持つ私くらいが丁度いいだろう」
「おまえは駄目だエリー。体力勝負で乱暴にしそうだ。小娘が壊れる」
「ばっ……! そのくらいの加減は心得ている!!」
私はえっちに興味が有る、その一点のみに男達は喰らい付いていた。飢えた猛獣の如き勢いで。一対一で話していたら、絶対にまた押し倒されていたに3万ゴル賭けてもいい。
だが冷静にピンクの空気を掃う者が居た。
「キミ達ときたら……! ロックウィーナの話をちゃんと聞いていたのか?」
天職は猛獣使いのキースさんが参戦した。今まで黙って会話を聞いていた彼は地の喋り方で、既にかなりイライラしているご様子だった。
「彼女は好きになった相手とじゃなきゃ絶対に嫌だと言っただろう? 技術や経験がどうとか、問題はそこじゃないんだよ」
「う……、それは……」
「怒るな白。ちょっとそこら辺を聞き逃しただけだ」
「役に立たない耳だね。切り落としたら?」
めっさ怖いこと言った。魔族の頂点に立つ魔王様が、キースの静かなる怒りにビビりながら応戦した。
「ふ、ふん白、技術が無い負け惜しみか? 刺激の無い退屈な寺院で奉仕活動をしていた、元僧侶のおまえはチェリーっぽいからな」
おいコラ何てことを。それは思っても口にしては駄目でしょう。処女であることにコンプレックスを抱く私は叫びたくなる。察したのなら頼むから放っておいてくれと。
しかしキースは悲しそうに微笑んで述べた。
「……僧侶と言っても寺院に居たのは一年半くらいだよ。それに、誰かと肉体関係を持ったことなら有るよ?」
え、有るの? 奥手そうなキースも経験済み!? 仲間内で私と同じ未経験者は一人も居ないのかな。残る希望は最年少のリーベルトか。
ぶーたれそうになった私は、次のキースの言葉に息を吞んだ。
「経験人数は男女合わせて八人程度かな。十人には届かなかったと思う。みんな僕の気持ちを無視して強行したクソッタレだったけど」
「あ……!」
アルクナイトがしまったという顔をした。エリアスも。そしてきっと私も。
話を振っておきながら私は緊張した。500歳近いアルクナイトにはかつて何十人、何百人もの恋人が居た可能性が有る。それを告げられたらショックかもしれない。たとえ岩見鈴音が作った設定だとしても。
「……そうか、小娘はえっちなコトに興味が有ったのか……」
予想外の返答に馬車の座席からずり落ちそうになった。まず確認するのはそこかよ。
「えっちなコトとはアレだな? 男女が睦み合うあのコトで間違いないよな?」
うきゃあぁぁ。念を押されて聞かれると恥ずかしさMAXだよ。
「そうだけど……、そこを掘り下げる?」
「大切なコトだからな。後々誤解が生じないように」
私から見て斜め前の席に着くエリアスも続いた。
「ロックウィーナはそういったことが苦手だと思っていた」
「怖いけれど関心は有ります。……そんな私を軽蔑しますか?」
「いや、苦手だと思ったからそちら方面の話題を遠慮していたんだ」
そう言われてみると……。故郷では男衆が猥談に興じて、女達は眉を顰めるってのが酒席での通常風景だったけど、ギルドのみんなで飲んだ時は差し障りの無い雑談だった。私に気を遣ってくれていたのか。ありがたいな。
エリアスが軽く咳払いをした。
「ええと興味が有るということは、話だけではなく、実技にもいずれ挑戦してみたい……で合っているか?」
「!…………」
アレですよね。エリアスさんは遠回しにお尋ねですが、直訳すると「ロックウィーナはセックスを経験してみたいのか?」という意味ですよね?
あうぅぅ。セクハラ魔王ではなく、紳士な勇者に念を押されるのは更に恥ずかしいぃ。数値がMAX超えて羞恥心メーターがぶっ壊れたよ。
「は、はい。いずれは……」
「そうか……」
顔から火が出そう。馬車内の温度が急上昇している錯覚も起きていた。
少し照れながら、しかし真剣な表情でエリアスが切り出した。
「キミの準備さえ整えば、私はいつだってお相手を務めよう」
「ほえ!?」
「キミが勇気を出して踏み出す最初の一歩の相手は、ぜひこの私であって欲しい」
ちょ、ちょ────っと待って!!
私は男性陣の女性遍歴を知りたかったんだけど。何故私の初体験の相手に立候補を!? 何だか流れがおかしいような。
慌てる私へアルクナイトが上から目線で物申した。
「小娘、アドバイスをくれてやる。初めては慣れた相手にした方が絶対にいいぞ。初心者同士の契りは上手くいかないものなんだ。幸せな思い出にはならん」
気のせいじゃない。確実に私の望みとは違う方向へ話が逸れていた──!!!!
「よし、指南役は俺に任せろ。男として482年間生きてきたからな、それなりの技術を持っていると自負している。ドンと胸を貸してやるから心配せずに飛び込んでこい」
「いいや、規格外の相手には気後れするものだ。まだ恐れの残る彼女には、そこそこの経験値を持つ私くらいが丁度いいだろう」
「おまえは駄目だエリー。体力勝負で乱暴にしそうだ。小娘が壊れる」
「ばっ……! そのくらいの加減は心得ている!!」
私はえっちに興味が有る、その一点のみに男達は喰らい付いていた。飢えた猛獣の如き勢いで。一対一で話していたら、絶対にまた押し倒されていたに3万ゴル賭けてもいい。
だが冷静にピンクの空気を掃う者が居た。
「キミ達ときたら……! ロックウィーナの話をちゃんと聞いていたのか?」
天職は猛獣使いのキースさんが参戦した。今まで黙って会話を聞いていた彼は地の喋り方で、既にかなりイライラしているご様子だった。
「彼女は好きになった相手とじゃなきゃ絶対に嫌だと言っただろう? 技術や経験がどうとか、問題はそこじゃないんだよ」
「う……、それは……」
「怒るな白。ちょっとそこら辺を聞き逃しただけだ」
「役に立たない耳だね。切り落としたら?」
めっさ怖いこと言った。魔族の頂点に立つ魔王様が、キースの静かなる怒りにビビりながら応戦した。
「ふ、ふん白、技術が無い負け惜しみか? 刺激の無い退屈な寺院で奉仕活動をしていた、元僧侶のおまえはチェリーっぽいからな」
おいコラ何てことを。それは思っても口にしては駄目でしょう。処女であることにコンプレックスを抱く私は叫びたくなる。察したのなら頼むから放っておいてくれと。
しかしキースは悲しそうに微笑んで述べた。
「……僧侶と言っても寺院に居たのは一年半くらいだよ。それに、誰かと肉体関係を持ったことなら有るよ?」
え、有るの? 奥手そうなキースも経験済み!? 仲間内で私と同じ未経験者は一人も居ないのかな。残る希望は最年少のリーベルトか。
ぶーたれそうになった私は、次のキースの言葉に息を吞んだ。
「経験人数は男女合わせて八人程度かな。十人には届かなかったと思う。みんな僕の気持ちを無視して強行したクソッタレだったけど」
「あ……!」
アルクナイトがしまったという顔をした。エリアスも。そしてきっと私も。
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