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聖女に…
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コンコンコン
「司祭様が到着されました」
新たな登場人物の存在に、国王陛下が頷くと扉が開かれる。現れたのは数名の侍者と司祭。私が今日王宮に呼ばれたのは、狩猟大会で発揮した力が光属性のものか、それとも類い稀な聖女の力なのかを判断するため。聖女なのかを判断できるのは司祭のみ。
「お待たせいたしました」
本来であれば聖女認定儀式は教会で行われる。なので、今回の私は異例中の異例なこと。それだけ、皆が私を聖女ではないかと期待していることになる。
これで私が聖女でなければ居たたまれないが、私は聖女だと知っている。
司祭の後ろに侍者二人が箱を持参して控えていた。三人は国王陛下に一礼し、司祭が合図すると二人の侍者は準備を始めた。手袋をして台座を作り、大きな水晶を取り出した。
落としてはいけないという二人の緊張は私にも伝わる。
黙々と準備する二人を眺めていると、司祭の視線が私にあることに気が付いた。司祭と目線が合うと優しく微笑まれ頷かれる。
「準備が整いました」
侍者は準備を整え終わると水晶から離れた。
「エレナ嬢、こちらは司祭のピエール。本日エレナ嬢の聖女認定を執り行う」
クリストフ王子から司祭の紹介を受けた。
「初めまして、私は司祭のピエール・ワンダーソンだ」
「…ワンダーソン?」
ワンダーソンって名字はこの国には沢山あるものなの?
「あぁ、ロナルドは私の弟。私は君の叔父にあたる」
叔父さん?確かに言われると二人は似ているような…弟が男爵を引き継ぎ、兄は司祭の道に進むとは珍しい。何か訳ありだったりするのか?
「初めまして、この度ワンダーソン男爵の養女になりましたエレナ・ワンダーソンです。よろしくお願いします」
「よろしく、聖女認定は魔力検査と変わらないから緊張することはない。では、こちらに」
司祭に導かれると催眠にかかったように、用意された水晶の前まで歩いていた。
「ここに手を翳して、魔力を流してください」
司祭の指示通りに手を翳し、魔力を流す。
水晶が何色に光るかで属性が分かるのは学園で行った検査と一緒。ここで違うのは、この水晶は聖女の力に触れると水晶の中だけに留まることなく、中心からオーロラのように光が溢れだし辺りを光で包み込む。
「おぉー」
私の魔力はゲームの通り、聖女と呼ばれるものだった。
「エレナ嬢、貴方は我が国たった一人の聖女と認定されました」
司祭により私が聖女だと認定されてしまった。
「えっと…ありがとうございます…」
「聖女の能力は私共も全てを把握しているわけではありません。ですので今後何かあれば私の方に連絡をしていただきたい」
司祭も興奮を押さえるも、満面の笑みは隠しきれていなかった。
聖女と司祭はどうしても関係が親密になってしまう…
今、この国にいる聖女が私だけとなればこのような反応も仕方がない。
「はい」
「ん?司祭よ、令嬢は教会で保護する必要があるんじゃないのか?」
国王陛下は司祭に尋ねた。
「本来であれば私達と教会で寝食を共にしてほしいのが理想ですが、貴族になったばかりと聞いております。学園にも通い始めた令嬢を、更に別の生活環境に置くのは負担に感じるのではないでしょうか?」
司祭は興奮しながらも、冷静に私の生活環境を考えてくれていた。
「ん~確かにそうだな、だがそれでは聖女の安全が保証されないだろう?」
私は国王陛下と司祭の会話に口を挟むことなく、成り行きを見続けるしか出来ない。私が聖女になってしまったばかりに、偉い大人達を困らせてしまっている。
「聖女には常に護衛騎士を配置するべきです」
「そうだな、第二騎士団を着かせよう」
二人は互いに納得できる解決策を見つけ、私を確認し頷いた。
「学園では私とサリモン・フィルデガード、マシューズ・カントルークにも協力してもらいます」
うわっ…王子から攻略対象の名前が出てしまった。
当然といえば当然なのかもしれない。彼らは王子の側近であり、信頼のおける者。
「そうだな、それに教師にも事前に話しておくべきだな」
あぁ…嫌な予感がする。
「そうですね、ジャック・グリード先生が適任かと」
…王子が挙げた人物は、教師だが普通の教師ではなく攻略対象でもある教師だった。
これで攻略対象全員が揃ってしまう事になる。
乙女ゲームにならないように気を付けて動いていても、運命に抗うことは簡単ではなかった。
「司祭様が到着されました」
新たな登場人物の存在に、国王陛下が頷くと扉が開かれる。現れたのは数名の侍者と司祭。私が今日王宮に呼ばれたのは、狩猟大会で発揮した力が光属性のものか、それとも類い稀な聖女の力なのかを判断するため。聖女なのかを判断できるのは司祭のみ。
「お待たせいたしました」
本来であれば聖女認定儀式は教会で行われる。なので、今回の私は異例中の異例なこと。それだけ、皆が私を聖女ではないかと期待していることになる。
これで私が聖女でなければ居たたまれないが、私は聖女だと知っている。
司祭の後ろに侍者二人が箱を持参して控えていた。三人は国王陛下に一礼し、司祭が合図すると二人の侍者は準備を始めた。手袋をして台座を作り、大きな水晶を取り出した。
落としてはいけないという二人の緊張は私にも伝わる。
黙々と準備する二人を眺めていると、司祭の視線が私にあることに気が付いた。司祭と目線が合うと優しく微笑まれ頷かれる。
「準備が整いました」
侍者は準備を整え終わると水晶から離れた。
「エレナ嬢、こちらは司祭のピエール。本日エレナ嬢の聖女認定を執り行う」
クリストフ王子から司祭の紹介を受けた。
「初めまして、私は司祭のピエール・ワンダーソンだ」
「…ワンダーソン?」
ワンダーソンって名字はこの国には沢山あるものなの?
「あぁ、ロナルドは私の弟。私は君の叔父にあたる」
叔父さん?確かに言われると二人は似ているような…弟が男爵を引き継ぎ、兄は司祭の道に進むとは珍しい。何か訳ありだったりするのか?
「初めまして、この度ワンダーソン男爵の養女になりましたエレナ・ワンダーソンです。よろしくお願いします」
「よろしく、聖女認定は魔力検査と変わらないから緊張することはない。では、こちらに」
司祭に導かれると催眠にかかったように、用意された水晶の前まで歩いていた。
「ここに手を翳して、魔力を流してください」
司祭の指示通りに手を翳し、魔力を流す。
水晶が何色に光るかで属性が分かるのは学園で行った検査と一緒。ここで違うのは、この水晶は聖女の力に触れると水晶の中だけに留まることなく、中心からオーロラのように光が溢れだし辺りを光で包み込む。
「おぉー」
私の魔力はゲームの通り、聖女と呼ばれるものだった。
「エレナ嬢、貴方は我が国たった一人の聖女と認定されました」
司祭により私が聖女だと認定されてしまった。
「えっと…ありがとうございます…」
「聖女の能力は私共も全てを把握しているわけではありません。ですので今後何かあれば私の方に連絡をしていただきたい」
司祭も興奮を押さえるも、満面の笑みは隠しきれていなかった。
聖女と司祭はどうしても関係が親密になってしまう…
今、この国にいる聖女が私だけとなればこのような反応も仕方がない。
「はい」
「ん?司祭よ、令嬢は教会で保護する必要があるんじゃないのか?」
国王陛下は司祭に尋ねた。
「本来であれば私達と教会で寝食を共にしてほしいのが理想ですが、貴族になったばかりと聞いております。学園にも通い始めた令嬢を、更に別の生活環境に置くのは負担に感じるのではないでしょうか?」
司祭は興奮しながらも、冷静に私の生活環境を考えてくれていた。
「ん~確かにそうだな、だがそれでは聖女の安全が保証されないだろう?」
私は国王陛下と司祭の会話に口を挟むことなく、成り行きを見続けるしか出来ない。私が聖女になってしまったばかりに、偉い大人達を困らせてしまっている。
「聖女には常に護衛騎士を配置するべきです」
「そうだな、第二騎士団を着かせよう」
二人は互いに納得できる解決策を見つけ、私を確認し頷いた。
「学園では私とサリモン・フィルデガード、マシューズ・カントルークにも協力してもらいます」
うわっ…王子から攻略対象の名前が出てしまった。
当然といえば当然なのかもしれない。彼らは王子の側近であり、信頼のおける者。
「そうだな、それに教師にも事前に話しておくべきだな」
あぁ…嫌な予感がする。
「そうですね、ジャック・グリード先生が適任かと」
…王子が挙げた人物は、教師だが普通の教師ではなく攻略対象でもある教師だった。
これで攻略対象全員が揃ってしまう事になる。
乙女ゲームにならないように気を付けて動いていても、運命に抗うことは簡単ではなかった。
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