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あれから
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令嬢が去ってからの王子は、再び表情が、消えパーティー終了まで私の存在を否定しながら貴族との挨拶を交わす。
その光景を見せ付けられた貴族は王子の意思を感じとり私は大勢の中、孤独を味わった。
今回のパーティーは、『王妃の快気祝い』であり『聖女の御披露目』そして『王子の婚約者発表』だったはず。
私も主役の一人だが現実を目の当たりにした瞬間、存在が消えた。
そしてパーティーが終わった翌日から、私の立場は『能力を失った聖女』『元孤児』『子爵令嬢』と囁かれ、行きついた先は『王子と公爵令嬢の仲を引き裂いた悪女』だった。
どのような噂が流れたとしても私の立場は変わらず、次期王妃に相応しい教育と聖女の能力が戻るような生活を強いられた。
どのようにすれば聖女の能力が戻るのかは不明だが、教会で奉仕するよう指示を受ける。
その間、王子と公爵令嬢が楽しいひと時を過ごしているのを見聞きしたが私は何も感じない。
私がどんな行動しても未来は変わらないと諦めていた。
突然の『貴族』『聖女』『王子の婚約者』という立場に振り回されていたが、冷静に周囲を観察していれば誰も私を受け入れていないのがひしひしと伝わる。
王妃を救った国王は今の状況を目の当たりにしているはずなのに、貴族達を窘めることは無く『聖女』が傍にいることに満足している様子。
だが、他の貴族達は『元孤児』が王子の婚約者、『次期王妃』になることを認めていない。
国王の前で不満を口にすることは出来ないが、私の前では不平不満を口にする。
私達の関係が良くも悪くも改善されることなく数年が経過し、国王の体調が芳しくないことが周囲に広まっていく。
国王自身も隠していたのだろうが、次第に隠しきれなくなると貴族達は今まで忘れていた『聖女』を思い出す。
「聖女様、どうか国王陛下をお救いください」
「本当は、能力が回復されているのではありませんか? 」
「王妃を救った時のように、国王もお救いください」
聖女と公表されてから私の事など認めず興味もなかった貴族達だが『国王の容態が悪い』と知ると途端に、私に声を掛ける。
私が『聖女』と公表されたあの日、『王妃の回復に能力を使い切ってしまった』と伝えたはずなのに『助けてください』と簡単に口にする。
私だって助けられるものなら助けている。
このまま『王子の婚約者になりたい』とか『次期王妃になりたい』なんて欲はない。
ただ、目の前で苦しんでいる人がいるのをどうにかしたいと思うのは普通だろう。
だが、私に王妃を救った時のような能力は残っていない。
神殿に通い祈りを捧げ掃除を入念にするも、あの日夢に出た人物が現れることは無かった。
「聖女よ、私は王妃を救ってもらっただけで充分だ」
国王の前で何度も必死に祈る私だが、あの時のような暖かな光を感じることは無く国王は優しく微笑む。
無情にも時は過ぎ、国王は誰が見ても衰弱していく。
誰もが私の能力が戻る奇跡を期待していたのだが、奇跡が起きる事はなった。
「国王陛下が病に倒れ崩御されました」
医師でさえ国王が衰弱していくのを止める事は出来なかったのに、全ての責任は『聖女』である私にあるとされた。
その日から以前よりも増して貴族からのあたりは強くなり、国王の葬儀を終えると待ち構えていたように貴族達が慌ただしく会議を連日のようにしている。
私はいつものように王妃教育に向かうのだが、教師が訪れる事は無かった。
「教師に何かあったのではないか確認してほしい」
私の世話を担当してくれていた使用人に願うと、代わりに執事が登場する。
「王妃教育は一時中断することになりました。報告が遅れたことを謝罪いたします」
「……そうなのですね。分かりました」
その時、違和感を感じたが国王の死去後だったので何かとあるのだろうと深くは考えなかった。
突然その日の予定がなくなると何をしていいのか分からなくなり庭を散歩をしていると王妃を偶然お見かけした。
あの人は申し訳なさそうに微笑むだけで言葉を交わすことなく立ち去っていく。
そしてその後部屋に戻る私を王子が呼び止める。
王宮ですれ違うことはあっても、業務連絡以外で声を掛けれらることはないので緊張感が走る。
そして彼の話の内容は……
「ケイトリーン……婚約解消は私達にとって前向きな決断と言える」
色々と回りくどく話されたが、端的に言うとそんな事だった。
王子は貴族からの意見を踏まえ『私達の婚約を無かった事にしよう』という結論に至ったと語る。
彼は『各方面』と言葉を濁すも私には、それが彼の本音だとすぐにわかった。
あのパーティーを切っ掛けに、様々なところから私は彼らの噂を耳にしている。
ある時は使用人、またある時は出入りしている貴族、そして私主催でお茶会を開催しなさいという王命に従い行ったお茶会でも令嬢達は噂を口にする。
「王子にはノウエー公爵令嬢がお似合いです」
「次期王妃にはノウエー公爵令嬢ほど適任の方はおりませんわ」
誰もがノウエー公爵令嬢を煽て上げる。
私の唯一と言っていい見方は国王陛下だけ。
だが、国王が令嬢達のお茶会に参加することは無い。
私が救ったとされる王妃もお茶会には参加しない。
その事が貴族達にも噂を助長させる要因となっている。
私を引き取った子爵は下位貴族という事で、義姉は今回招待客リストに入っていない。
喩え招待されていても、このような四面楚歌で私の味方となるとは思えない。
「まぁ、皆さん。期待を裏切ってしまい申し訳ないわ。ですが、王子の婚約者にはとても素晴らしい『聖女』様ですので、今後の活躍を拝見いたしましょう」
噂で盛り上がる令嬢達を諫める公爵令嬢の姿に、これでは誰が主催者なのか分からない。
それに、令嬢の言葉は聖女の能力を消失した私に何が出来るのか皆で『監視しましょう』というように取れた。
普段なら問題なくとも多数の令嬢に囲まれ監視され、カップを持つ手が震えてしまいソーサーに紅茶をこぼしてしまった。
「まぁ……」
令嬢達は『私の不手際を見逃さない』と言わんばかりに、私の粗相を楽しんでいる。
一つ失敗すると、次も失敗してしまうのではないかと心配すると何もできなくなってしまった。
その後のお茶会は終始ノウエー公爵令嬢が主導権を握り、私は一人テーブルの下で拳を握っていた。
私が王宮に来てからの思い出などそんなものしかない。
楽しいことなど何一つなかったと言っていいだろう。
なので、王子からの『婚約解消』は私にとっても喜ばしい提案だった。
それでも王子の思い通りの展開になるのが悔しくて言い返してやりたかった。
「……そうですね。私も国王陛下の命令ですので、次期王妃という立場は荷が重く感じつつも『辞退』を口に出来ずにおりました」
国王の命令がどれ程重く反故する事がどのような意味になるのか、王族の彼ならば理解していると思ったからだ。
案の定、彼の顔を歪ませる事に成功し少しだけ気分が良い。
勘違いしないでほしいが、前国王であり、亡き父親の最後とも言える遺言を反故にしようとしている彼に対して私がこんな発言をしたのは、この婚約に縋り付いている訳ではなく只の嫌み……嫌がらせだ。
「婚約解消を承諾致します」
漸く解放されすれ違う人達からいつものように悪意ある言葉を浴びせられるも、この場所から解放される喜びの方が勝っていた。
「えっ、なに? 」
意気揚々と王宮の門を潜ると足元が光り輝く。
「おぉ、聖女様」
「聖女様が来てくださったぁ」
「これで、我が国も救われる」
一瞬にして景色が変わり、何が起きたのか理解できないでいる。
唖然とする私に、周囲の人は「聖女」と恐ろしい言葉を向ける。
私は二度と聖女にはなりたくない。
ここで聖女であることを認めるわけにはいかない、と口を開く。
「私は……聖女……様……ではなく……聖女様の……世話がかりをしておりました」
その光景を見せ付けられた貴族は王子の意思を感じとり私は大勢の中、孤独を味わった。
今回のパーティーは、『王妃の快気祝い』であり『聖女の御披露目』そして『王子の婚約者発表』だったはず。
私も主役の一人だが現実を目の当たりにした瞬間、存在が消えた。
そしてパーティーが終わった翌日から、私の立場は『能力を失った聖女』『元孤児』『子爵令嬢』と囁かれ、行きついた先は『王子と公爵令嬢の仲を引き裂いた悪女』だった。
どのような噂が流れたとしても私の立場は変わらず、次期王妃に相応しい教育と聖女の能力が戻るような生活を強いられた。
どのようにすれば聖女の能力が戻るのかは不明だが、教会で奉仕するよう指示を受ける。
その間、王子と公爵令嬢が楽しいひと時を過ごしているのを見聞きしたが私は何も感じない。
私がどんな行動しても未来は変わらないと諦めていた。
突然の『貴族』『聖女』『王子の婚約者』という立場に振り回されていたが、冷静に周囲を観察していれば誰も私を受け入れていないのがひしひしと伝わる。
王妃を救った国王は今の状況を目の当たりにしているはずなのに、貴族達を窘めることは無く『聖女』が傍にいることに満足している様子。
だが、他の貴族達は『元孤児』が王子の婚約者、『次期王妃』になることを認めていない。
国王の前で不満を口にすることは出来ないが、私の前では不平不満を口にする。
私達の関係が良くも悪くも改善されることなく数年が経過し、国王の体調が芳しくないことが周囲に広まっていく。
国王自身も隠していたのだろうが、次第に隠しきれなくなると貴族達は今まで忘れていた『聖女』を思い出す。
「聖女様、どうか国王陛下をお救いください」
「本当は、能力が回復されているのではありませんか? 」
「王妃を救った時のように、国王もお救いください」
聖女と公表されてから私の事など認めず興味もなかった貴族達だが『国王の容態が悪い』と知ると途端に、私に声を掛ける。
私が『聖女』と公表されたあの日、『王妃の回復に能力を使い切ってしまった』と伝えたはずなのに『助けてください』と簡単に口にする。
私だって助けられるものなら助けている。
このまま『王子の婚約者になりたい』とか『次期王妃になりたい』なんて欲はない。
ただ、目の前で苦しんでいる人がいるのをどうにかしたいと思うのは普通だろう。
だが、私に王妃を救った時のような能力は残っていない。
神殿に通い祈りを捧げ掃除を入念にするも、あの日夢に出た人物が現れることは無かった。
「聖女よ、私は王妃を救ってもらっただけで充分だ」
国王の前で何度も必死に祈る私だが、あの時のような暖かな光を感じることは無く国王は優しく微笑む。
無情にも時は過ぎ、国王は誰が見ても衰弱していく。
誰もが私の能力が戻る奇跡を期待していたのだが、奇跡が起きる事はなった。
「国王陛下が病に倒れ崩御されました」
医師でさえ国王が衰弱していくのを止める事は出来なかったのに、全ての責任は『聖女』である私にあるとされた。
その日から以前よりも増して貴族からのあたりは強くなり、国王の葬儀を終えると待ち構えていたように貴族達が慌ただしく会議を連日のようにしている。
私はいつものように王妃教育に向かうのだが、教師が訪れる事は無かった。
「教師に何かあったのではないか確認してほしい」
私の世話を担当してくれていた使用人に願うと、代わりに執事が登場する。
「王妃教育は一時中断することになりました。報告が遅れたことを謝罪いたします」
「……そうなのですね。分かりました」
その時、違和感を感じたが国王の死去後だったので何かとあるのだろうと深くは考えなかった。
突然その日の予定がなくなると何をしていいのか分からなくなり庭を散歩をしていると王妃を偶然お見かけした。
あの人は申し訳なさそうに微笑むだけで言葉を交わすことなく立ち去っていく。
そしてその後部屋に戻る私を王子が呼び止める。
王宮ですれ違うことはあっても、業務連絡以外で声を掛けれらることはないので緊張感が走る。
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「ケイトリーン……婚約解消は私達にとって前向きな決断と言える」
色々と回りくどく話されたが、端的に言うとそんな事だった。
王子は貴族からの意見を踏まえ『私達の婚約を無かった事にしよう』という結論に至ったと語る。
彼は『各方面』と言葉を濁すも私には、それが彼の本音だとすぐにわかった。
あのパーティーを切っ掛けに、様々なところから私は彼らの噂を耳にしている。
ある時は使用人、またある時は出入りしている貴族、そして私主催でお茶会を開催しなさいという王命に従い行ったお茶会でも令嬢達は噂を口にする。
「王子にはノウエー公爵令嬢がお似合いです」
「次期王妃にはノウエー公爵令嬢ほど適任の方はおりませんわ」
誰もがノウエー公爵令嬢を煽て上げる。
私の唯一と言っていい見方は国王陛下だけ。
だが、国王が令嬢達のお茶会に参加することは無い。
私が救ったとされる王妃もお茶会には参加しない。
その事が貴族達にも噂を助長させる要因となっている。
私を引き取った子爵は下位貴族という事で、義姉は今回招待客リストに入っていない。
喩え招待されていても、このような四面楚歌で私の味方となるとは思えない。
「まぁ、皆さん。期待を裏切ってしまい申し訳ないわ。ですが、王子の婚約者にはとても素晴らしい『聖女』様ですので、今後の活躍を拝見いたしましょう」
噂で盛り上がる令嬢達を諫める公爵令嬢の姿に、これでは誰が主催者なのか分からない。
それに、令嬢の言葉は聖女の能力を消失した私に何が出来るのか皆で『監視しましょう』というように取れた。
普段なら問題なくとも多数の令嬢に囲まれ監視され、カップを持つ手が震えてしまいソーサーに紅茶をこぼしてしまった。
「まぁ……」
令嬢達は『私の不手際を見逃さない』と言わんばかりに、私の粗相を楽しんでいる。
一つ失敗すると、次も失敗してしまうのではないかと心配すると何もできなくなってしまった。
その後のお茶会は終始ノウエー公爵令嬢が主導権を握り、私は一人テーブルの下で拳を握っていた。
私が王宮に来てからの思い出などそんなものしかない。
楽しいことなど何一つなかったと言っていいだろう。
なので、王子からの『婚約解消』は私にとっても喜ばしい提案だった。
それでも王子の思い通りの展開になるのが悔しくて言い返してやりたかった。
「……そうですね。私も国王陛下の命令ですので、次期王妃という立場は荷が重く感じつつも『辞退』を口に出来ずにおりました」
国王の命令がどれ程重く反故する事がどのような意味になるのか、王族の彼ならば理解していると思ったからだ。
案の定、彼の顔を歪ませる事に成功し少しだけ気分が良い。
勘違いしないでほしいが、前国王であり、亡き父親の最後とも言える遺言を反故にしようとしている彼に対して私がこんな発言をしたのは、この婚約に縋り付いている訳ではなく只の嫌み……嫌がらせだ。
「婚約解消を承諾致します」
漸く解放されすれ違う人達からいつものように悪意ある言葉を浴びせられるも、この場所から解放される喜びの方が勝っていた。
「えっ、なに? 」
意気揚々と王宮の門を潜ると足元が光り輝く。
「おぉ、聖女様」
「聖女様が来てくださったぁ」
「これで、我が国も救われる」
一瞬にして景色が変わり、何が起きたのか理解できないでいる。
唖然とする私に、周囲の人は「聖女」と恐ろしい言葉を向ける。
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