33 / 72
届いたドレス
しおりを挟む
パーティーまで日数があるのにドレスが届いた。
あちらの国では汚れてはいけないという事で、当日まで私の元にドレスが届く事はないのに……
「聖女様、ドレスに不具合がないか最終確認を致します」
「はい」
使用人によってパーティー用のドレスを着用し、確認することになった。
「聖女様、靴も一緒に確認をよろしいでしょうか? 」
「はい」
使用人は以前届いた靴も準備され、全身がパーティー仕様になった。
『聖女』というイメージを損なわないように白を貴重としつつ、刺繍や宝石によってパーティーに相応しいドレスになっている。
「聖女様、何か気になる個所はありますか? 」
「気になる……ですか? 」
そんな質問今までされたことがない。
鏡の自分を見てドレスを確認する。
刺繍の柄も素敵で、所々宝石が縫い付けられているので輝いて綺麗だ。
布自体もドレスなのに、痒くなることのない生地で着心地が良すぎる。
普段使用する靴とは異なるパーティー用の靴も履き心地が良い。
腕のいい職人でもサイズも合わせるのは難しいはずなのに、私の足にピッタリだ。
「ダンスをなさいますので、腕が上がり難くないかの確認やターンをした時の裾の広がり具合など気になる点があればお申し付けください。すぐに手直しいたします」
そんな事を言われたのも初めて。
確か過去に腕が上がりにくく王子とのダンスで不具合を感じたことや、針子さんが新人だったのかドレスに針が付いたままの時もあった。
私はデザイナーの言われた通り、腕の可動域や裾の広がりなどを確認していく。
「問題ないかと」
「畏まりました。ではこのドレスは当日まで王宮で保管して頂き、次はこちらのドレスに着替えて頂いてもよろしいでしょうか? 」
パーティーに参加するのは一日だけ。
なので、ドレスは一着で充分なのにもう一着用意されている。
「それは? 」
「こちらは、大聖堂で聖女様に着用して頂く衣装となっております」
「大聖堂用の衣装ということでしょうか? 」
「はい」
大聖堂とパーティーでドレスを着替えることに驚く。
過去私が参加したことのあるパーティーでは不注意でワインやケーキなどで汚れても、着替えることはなく参加者を見送るまでその姿で過ごした経験がある。
国が変われば仕来りも変わることに驚く。
「こちらも気になる個所がないか確認して頂いてもよろしいでしょうか? 」
「はい」
大聖堂用のドレスは白と淡い水色の二色で宝石は一切ない。
それにドレスだけでなくローブまで準備されている。
「大聖堂から王宮に移動する際はローブを着用して頂きますので、ドレスの上から羽織って頂き移動に不具合がないかの確認もお願いいたします」
渡されたローブは身を隠すには清楚で可愛すぎるのではないかと思うも、可愛さに抱いた疑問は忘れた。
「こちらも問題ありません」
「畏まりました」
ドレスや靴はなるべくなら着用したくないと思っていたが、あんなに綺麗で可愛いだけでなくサラサラしたドレスに履き心地の良い靴なら当日着用するのが楽しみになった。
あちらの国では汚れてはいけないという事で、当日まで私の元にドレスが届く事はないのに……
「聖女様、ドレスに不具合がないか最終確認を致します」
「はい」
使用人によってパーティー用のドレスを着用し、確認することになった。
「聖女様、靴も一緒に確認をよろしいでしょうか? 」
「はい」
使用人は以前届いた靴も準備され、全身がパーティー仕様になった。
『聖女』というイメージを損なわないように白を貴重としつつ、刺繍や宝石によってパーティーに相応しいドレスになっている。
「聖女様、何か気になる個所はありますか? 」
「気になる……ですか? 」
そんな質問今までされたことがない。
鏡の自分を見てドレスを確認する。
刺繍の柄も素敵で、所々宝石が縫い付けられているので輝いて綺麗だ。
布自体もドレスなのに、痒くなることのない生地で着心地が良すぎる。
普段使用する靴とは異なるパーティー用の靴も履き心地が良い。
腕のいい職人でもサイズも合わせるのは難しいはずなのに、私の足にピッタリだ。
「ダンスをなさいますので、腕が上がり難くないかの確認やターンをした時の裾の広がり具合など気になる点があればお申し付けください。すぐに手直しいたします」
そんな事を言われたのも初めて。
確か過去に腕が上がりにくく王子とのダンスで不具合を感じたことや、針子さんが新人だったのかドレスに針が付いたままの時もあった。
私はデザイナーの言われた通り、腕の可動域や裾の広がりなどを確認していく。
「問題ないかと」
「畏まりました。ではこのドレスは当日まで王宮で保管して頂き、次はこちらのドレスに着替えて頂いてもよろしいでしょうか? 」
パーティーに参加するのは一日だけ。
なので、ドレスは一着で充分なのにもう一着用意されている。
「それは? 」
「こちらは、大聖堂で聖女様に着用して頂く衣装となっております」
「大聖堂用の衣装ということでしょうか? 」
「はい」
大聖堂とパーティーでドレスを着替えることに驚く。
過去私が参加したことのあるパーティーでは不注意でワインやケーキなどで汚れても、着替えることはなく参加者を見送るまでその姿で過ごした経験がある。
国が変われば仕来りも変わることに驚く。
「こちらも気になる個所がないか確認して頂いてもよろしいでしょうか? 」
「はい」
大聖堂用のドレスは白と淡い水色の二色で宝石は一切ない。
それにドレスだけでなくローブまで準備されている。
「大聖堂から王宮に移動する際はローブを着用して頂きますので、ドレスの上から羽織って頂き移動に不具合がないかの確認もお願いいたします」
渡されたローブは身を隠すには清楚で可愛すぎるのではないかと思うも、可愛さに抱いた疑問は忘れた。
「こちらも問題ありません」
「畏まりました」
ドレスや靴はなるべくなら着用したくないと思っていたが、あんなに綺麗で可愛いだけでなくサラサラしたドレスに履き心地の良い靴なら当日着用するのが楽しみになった。
390
あなたにおすすめの小説
妹なんだから助けて? お断りします
たくわん
恋愛
美しく聡明な令嬢エリーゼ。だが、母の死後に迎えられた継母マルグリットによって、彼女の人生は一変する。実母が残した財産は継母に奪われ、華やかなドレスは義姉たちに着られ、エリーゼ自身は使用人同然の扱いを受ける。そんなある日――。
辺境伯へ嫁ぎます。
アズやっこ
恋愛
私の父、国王陛下から、辺境伯へ嫁げと言われました。
隣国の王子の次は辺境伯ですか… 分かりました。
私は第二王女。所詮国の為の駒でしかないのです。 例え父であっても国王陛下には逆らえません。
辺境伯様… 若くして家督を継がれ、辺境の地を護っています。
本来ならば第一王女のお姉様が嫁ぐはずでした。
辺境伯様も10歳も年下の私を妻として娶らなければいけないなんて可哀想です。
辺境伯様、大丈夫です。私はご迷惑はおかけしません。
それでも、もし、私でも良いのなら…こんな小娘でも良いのなら…貴方を愛しても良いですか?貴方も私を愛してくれますか?
そんな望みを抱いてしまいます。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 設定はゆるいです。
(言葉使いなど、優しい目で読んで頂けると幸いです)
❈ 誤字脱字等教えて頂けると幸いです。
(出来れば望ましいと思う字、文章を教えて頂けると嬉しいです)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
《完結》金貨5000枚で売られた王太子妃
ぜらちん黒糖
恋愛
「愛している。必ず迎えに行くから待っていてくれ」
甘い言葉を信じて、隣国へ「人質」となった王太子妃イザベラ。
旅立ちの前の晩、二人は愛し合い、イザベラのお腹には新しい命が宿った。すぐに夫に知らせた イザベラだったが、夫から届いた返信は、信じられない内容だった。
「それは本当に私の子供なのか?」
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
悪女と呼ばれた王妃
アズやっこ
恋愛
私はこの国の王妃だった。悪女と呼ばれ処刑される。
処刑台へ向かうと先に処刑された私の幼馴染み、私の護衛騎士、私の従者達、胴体と頭が離れた状態で捨て置かれている。
まるで屑物のように足で蹴られぞんざいな扱いをされている。
私一人処刑すれば済む話なのに。
それでも仕方がないわね。私は心がない悪女、今までの行いの結果よね。
目の前には私の夫、この国の国王陛下が座っている。
私はただ、
貴方を愛して、貴方を護りたかっただけだったの。
貴方のこの国を、貴方の地位を、貴方の政務を…、
ただ護りたかっただけ…。
だから私は泣かない。悪女らしく最後は笑ってこの世を去るわ。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ ゆるい設定です。
❈ 処刑エンドなのでバットエンドです。
諦めていた自由を手に入れた令嬢
しゃーりん
恋愛
公爵令嬢シャーロットは婚約者であるニコルソン王太子殿下に好きな令嬢がいることを知っている。
これまで二度、婚約解消を申し入れても国王夫妻に許してもらえなかったが、王子と隣国の皇女の婚約話を知り、三度目に婚約解消が許された。
実家からも逃げたいシャーロットは平民になりたいと願い、学園を卒業と同時に一人暮らしをするはずが、実家に知られて連れ戻されないよう、結婚することになってしまう。
自由を手に入れて、幸せな結婚まで手にするシャーロットのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる