11 / 14
第十章
願い
しおりを挟む
蓮志と湊は行きつけの飲食店に来ていた。
「湊、急に呼び出して悪かった」
「ああ、いいよ、仕事の前に一杯飲みたかったし」
「じゃぁよかった」
「ハイボールでいいよね?」
「うん」
湊は、近くにいる店員を呼んだ。
「すみません、ハイボール2つでお願いします」
「かしこまりした」
店員は、一礼して去っていった。
「そう言えば、あれからどうなったの?」
「え、ああ、まあ…」
「何?その煮え切らない感じ、これはなんかあったわね~」
湊は、少し茶化すように話す。
「そんなことな…いや、あったかも」
「何よそれ、ちょっと教えなさい?」
「ああ~…もういいって」
蓮志は、湊に向けた視線を自分の手元にずらしてそう答えた。
「あらやだ、恥ずかしがっちゃって~でも、何か話があるんじゃなかったの?」
「まあ、そうなんだけど…なんか今までは自分が人のことを好きになるなんて考えなかったから、どうしたらいいかわからないんだよ」
「うん」
「こんな感情初めてだったから」
「そうだね~。でも、そこまで悩むってことは、ちゃんとその子と向き合おうとしてるってことなんじゃない?」
「たしかに、自分の中で目が離せない存在にはなってると思う」
「その子に蓮志の今の自分の気持ち伝えてみな?何かあったら私がそばにいるじゃない」
「そうだよな、ありがとう、湊」
「じゃぁ借り一つってことで、ここ蓮志の奢りね~笑」
「まあ話聞いてもらったし、奢るよ」
湊はそう言って子どもみたいに笑う湊を見て、お互い笑い合った。
星空は、あれからバイトに明け暮れ、しばらく&barに足が遠のいていた。
凪や海里からの連絡は来ていたが、見ないふりをした。
それほど星空にとっては最後に会ったあの夜が恋しく、忘れたいものだったからだ。
あの夜のことは、蓮志さんからすれば、遊びだったのかもしれない。
でも、忘れられなかった。
あの夜の、優しく触れる手も体温が蘇る。
「蓮志…さん…っ」
忘れようとすればするほど思い出してしまう…。
無意識に自分の手が体をなぞる。
胸から段々下に伸びていく手に自分を止められなかった。
「ん…蓮志っ…さん」
「足りない…」
手を動かすのが止められない。
自分の形が大きくなるのを感じた。
脈が早くなる…。
蓮志さんに触ってほしい…。
「んっ…んんっ……はぁはぁ、出そう…ああっ…」
なんでこんなことしてんだろ…。
急いでティッシュを掴み、シャワーを浴びることにした。
『明後日、家来ない?』
部屋のベッドに置かれたスマホにはLINEが届いていた。
それは蓮志からだった。
「おーい、蓮志?」
蓮志と洋平が&barの開店準備をしているところだった。
「……」
「手、止まってんぞ?」
いつもとはどこか違う蓮志に、洋平は不思議に思っていた。
「すみません」
怪訝な顔で覗き込んでくる洋平に、少し戸惑う蓮志。
「スマホ見てたけど、誰かとLINEしてた?」
「え…?」
「なんか蓮志がぼーっとするなんて珍しいなと思って」
「なんもないですよ」
「なんかあったって顔に書いてるけど?俺と蓮志の長年の仲じゃん~教えてくれたっていいでしょ~?」
「本当になんもないって、じゃぁ外掃除行ってくるんで」
「つれないな~」
蓮志が外に出た後、蓮志がスマホを忘れて外に出たことに気付く。
「あれ?あいつスマホ忘れてんじゃん」
その時、蓮志のスマホの通知が届いた。
『会いたいです』
(星空くんだ。蓮志と星空くんと上手く行ってるんだな、よかった。もしかして、さっきのってそういうこと?なに、蓮志もかわいいところあるじゃん。)
しばらく、開店準備をしていると蓮志が戻ってきた。
「おかえり~ご苦労さん」
「うん、てか洋平さん俺のスマホ知らない?」
「ああ、忘れてたよ。これでしょ」
「もしかして、通知見ました?」
「え~見てないよ~」
「本当ですか?」
「でも、星空くんとうまくいってるみたいでよかった」
「うん、まあ…てか、スマホ見てるじゃないですか」
「たまたま目に入って…いや、見るつもりはなかったんだよ、悪かった。でも、2人のこと応援してるから」
「いや、でも俺が忘れたのが悪いんで。それはありがとうございます」
「じゃぁ準備の続きするか」
「そうですね」
蓮志は、星空からの返信を見た後、メッセージを返した。
『じゃぁ明後日バーの前で』
「湊、急に呼び出して悪かった」
「ああ、いいよ、仕事の前に一杯飲みたかったし」
「じゃぁよかった」
「ハイボールでいいよね?」
「うん」
湊は、近くにいる店員を呼んだ。
「すみません、ハイボール2つでお願いします」
「かしこまりした」
店員は、一礼して去っていった。
「そう言えば、あれからどうなったの?」
「え、ああ、まあ…」
「何?その煮え切らない感じ、これはなんかあったわね~」
湊は、少し茶化すように話す。
「そんなことな…いや、あったかも」
「何よそれ、ちょっと教えなさい?」
「ああ~…もういいって」
蓮志は、湊に向けた視線を自分の手元にずらしてそう答えた。
「あらやだ、恥ずかしがっちゃって~でも、何か話があるんじゃなかったの?」
「まあ、そうなんだけど…なんか今までは自分が人のことを好きになるなんて考えなかったから、どうしたらいいかわからないんだよ」
「うん」
「こんな感情初めてだったから」
「そうだね~。でも、そこまで悩むってことは、ちゃんとその子と向き合おうとしてるってことなんじゃない?」
「たしかに、自分の中で目が離せない存在にはなってると思う」
「その子に蓮志の今の自分の気持ち伝えてみな?何かあったら私がそばにいるじゃない」
「そうだよな、ありがとう、湊」
「じゃぁ借り一つってことで、ここ蓮志の奢りね~笑」
「まあ話聞いてもらったし、奢るよ」
湊はそう言って子どもみたいに笑う湊を見て、お互い笑い合った。
星空は、あれからバイトに明け暮れ、しばらく&barに足が遠のいていた。
凪や海里からの連絡は来ていたが、見ないふりをした。
それほど星空にとっては最後に会ったあの夜が恋しく、忘れたいものだったからだ。
あの夜のことは、蓮志さんからすれば、遊びだったのかもしれない。
でも、忘れられなかった。
あの夜の、優しく触れる手も体温が蘇る。
「蓮志…さん…っ」
忘れようとすればするほど思い出してしまう…。
無意識に自分の手が体をなぞる。
胸から段々下に伸びていく手に自分を止められなかった。
「ん…蓮志っ…さん」
「足りない…」
手を動かすのが止められない。
自分の形が大きくなるのを感じた。
脈が早くなる…。
蓮志さんに触ってほしい…。
「んっ…んんっ……はぁはぁ、出そう…ああっ…」
なんでこんなことしてんだろ…。
急いでティッシュを掴み、シャワーを浴びることにした。
『明後日、家来ない?』
部屋のベッドに置かれたスマホにはLINEが届いていた。
それは蓮志からだった。
「おーい、蓮志?」
蓮志と洋平が&barの開店準備をしているところだった。
「……」
「手、止まってんぞ?」
いつもとはどこか違う蓮志に、洋平は不思議に思っていた。
「すみません」
怪訝な顔で覗き込んでくる洋平に、少し戸惑う蓮志。
「スマホ見てたけど、誰かとLINEしてた?」
「え…?」
「なんか蓮志がぼーっとするなんて珍しいなと思って」
「なんもないですよ」
「なんかあったって顔に書いてるけど?俺と蓮志の長年の仲じゃん~教えてくれたっていいでしょ~?」
「本当になんもないって、じゃぁ外掃除行ってくるんで」
「つれないな~」
蓮志が外に出た後、蓮志がスマホを忘れて外に出たことに気付く。
「あれ?あいつスマホ忘れてんじゃん」
その時、蓮志のスマホの通知が届いた。
『会いたいです』
(星空くんだ。蓮志と星空くんと上手く行ってるんだな、よかった。もしかして、さっきのってそういうこと?なに、蓮志もかわいいところあるじゃん。)
しばらく、開店準備をしていると蓮志が戻ってきた。
「おかえり~ご苦労さん」
「うん、てか洋平さん俺のスマホ知らない?」
「ああ、忘れてたよ。これでしょ」
「もしかして、通知見ました?」
「え~見てないよ~」
「本当ですか?」
「でも、星空くんとうまくいってるみたいでよかった」
「うん、まあ…てか、スマホ見てるじゃないですか」
「たまたま目に入って…いや、見るつもりはなかったんだよ、悪かった。でも、2人のこと応援してるから」
「いや、でも俺が忘れたのが悪いんで。それはありがとうございます」
「じゃぁ準備の続きするか」
「そうですね」
蓮志は、星空からの返信を見た後、メッセージを返した。
『じゃぁ明後日バーの前で』
0
あなたにおすすめの小説
遅刻の理由
hamapito
BL
「お前、初デートで遅刻とかサイテーだからな」
大学進学を機に地元を離れることにした陽一《よういち》。陽一が地元を離れるその日、幼馴染の樹《いつき》は抱えてきた想いを陽一に告げる。樹の告白をきっかけに二人の関係性はようやく変わるが、そんな二人の元に迫るのはわかれの時間だった——。交わされた再会の約束はそのまま「初デート」の約束になる。
二人の約束の「初デート」を描いた短編です。
※『夏』『遅刻の理由』というお題で書かせていただいたものです(*´꒳`*)
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
悋気応変!
七賀ごふん
BL
激務のイベント会社に勤める弦美(つるみ)は、他人の“焼きもち”を感じ取ると反射的に号泣してしまう。
厄介な体質に苦しんできたものの、感情を表に出さないクールな幼なじみ、友悠(ともひさ)の存在にいつも救われていたが…。
──────────
クール&独占欲強め×前向き&不幸体質。
◇BLove様 主催コンテスト 猫野まりこ先生賞受賞作。
◇プロローグ漫画も公開中です。
表紙:七賀ごふん
経理部の美人チーフは、イケメン新人営業に口説かれています――「凛さん、俺だけに甘くないですか?」年下の猛攻にツンデレ先輩が陥落寸前!
中岡 始
BL
社内一の“整いすぎた男”、阿波座凛(あわざりん)は経理部のチーフ。
無表情・無駄のない所作・隙のない資料――
完璧主義で知られる凛に、誰もが一歩距離を置いている。
けれど、新卒営業の谷町光だけは違った。
イケメン・人懐こい・書類はギリギリ不備、でも笑顔は無敵。
毎日のように経費精算の修正を理由に現れる彼は、
凛にだけ距離感がおかしい――そしてやたら甘い。
「また会えて嬉しいです。…書類ミスった甲斐ありました」
戸惑う凛をよそに、光の“攻略”は着実に進行中。
けれど凛は、自分だけに見せる光の視線に、
どこか“計算”を感じ始めていて……?
狙って懐くイケメン新人営業×こじらせツンデレ美人経理チーフ
業務上のやりとりから始まる、じわじわ甘くてときどき切ない“再計算不能”なオフィスラブ!
龍の無垢、狼の執心~跡取り美少年は侠客の愛を知らない〜
中岡 始
BL
「辰巳会の次期跡取りは、俺の息子――辰巳悠真や」
大阪を拠点とする巨大極道組織・辰巳会。その跡取りとして名を告げられたのは、一見するとただの天然ボンボンにしか見えない、超絶美貌の若き御曹司だった。
しかも、現役大学生である。
「え、あの子で大丈夫なんか……?」
幹部たちの不安をよそに、悠真は「ふわふわ天然」な言動を繰り返しながらも、確実に辰巳会を掌握していく。
――誰もが気づかないうちに。
専属護衛として選ばれたのは、寡黙な武闘派No.1・久我陣。
「命に代えても、お守りします」
そう誓った陣だったが、悠真の"ただの跡取り"とは思えない鋭さに次第に気づき始める。
そして辰巳会の跡目争いが激化する中、敵対組織・六波羅会が悠真の命を狙い、抗争の火種が燻り始める――
「僕、舐められるの得意やねん」
敵の思惑をすべて見透かし、逆に追い詰める悠真の冷徹な手腕。
その圧倒的な"跡取り"としての覚醒を、誰よりも近くで見届けた陣は、次第に自分の心が揺れ動くのを感じていた。
それは忠誠か、それとも――
そして、悠真自身もまた「陣の存在が自分にとって何なのか」を考え始める。
「僕、陣さんおらんと困る。それって、好きってことちゃう?」
最強の天然跡取り × 一途な忠誠心を貫く武闘派護衛。
極道の世界で交差する、戦いと策謀、そして"特別"な感情。
これは、跡取りが"覚醒"し、そして"恋を知る"物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる