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第58話 決闘する二人
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「ちょっと二人とも、何をしてるのっ!?」
見れば、ケヴィン王子が一方的に攻撃し、それをローランドさんが防いでいるといった感じだ。
見た感じはケヴィン王子を止めれば良いのかな?
でも、経緯がわからないし、二人に声が届いてないし……よし! 喧嘩両成敗ね。
必殺の水魔法で二人を止めよう。
そう思って杖を構えた所で、
「王子の邪魔をされては困りますね」
私の前に大きなゴリラ……じゃなくて、騎士見習いの人たちがやって来て、壁を作る。
「ちょっと、何をしてるの!? 貴方たち、ケヴィン王子を止めなさいよっ!」
「それは出来ぬ。先に手を出したのは、向こうだ。本来ならば、我々が王子に加勢しても良い程だが、それを王子が良しとしなかったのだ」
「ローランドさんが先にケヴィン王子へ攻撃した? 本当に?」
この騎士さんたちはケヴィン王子側なので、話を鵜呑みには出来ない。出来ないけど……私にはそれが本当かどうかを判断する材料がないから、無視も出来ない。
結果、魔法の発動を止め、成り行きを見守っていると、
「あーっ! 貴女っ! 早くケヴィン王子を止めなさいよっ!」
生徒会副会長のメリッサさんが私の所へやって来た。
「えっと、ローランドさんから先にケヴィン王子へ攻撃したんだって言われたんだけど……」
「そんな訳ないじゃない! 誰よ!? そんな嘘を吐いたのは!」
「嘘ではない。向こうが先に手を出したのだ」
メリッサさんの所へ騎士さんたちが行って……互いに真逆の事を言う。
よし、決めた!
結局、どれが事実か分からないんだから、最初に考えた通り、喧嘩両成敗っ!
「≪クリエイト・ウォーター≫」
「くっ……しまった!」
「相変わらず、意味不明な魔力量よね……って、どうしてローランドまで水で押し出すのよっ! 風邪でも引いたらどうするつもりなのっ!?」
ケヴィン王子とローランドさんの間に、大量の水を発生させ、二人を押し流して、距離を取らせる。
「二人ともっ! 一体、何をしているのよっ!?」
「おはよう、ルーシー。朝から水泳の授業をさせられるとは思わなかったよ」
「ローランドさん。それ、魔法ですか? 水泳……っていうか、何をしているんですか?」
私の水魔法で押し流されたローランドさんが、何かの魔法を使ったらしく、水の流れに乗って滑っている。
見えない板でサーフィンをしている感じかな?
その一方で、完全に押し流され、魔法訓練場のステージの上から落ちたケヴィン王子が、倒れながら私を見て、
「む……ルーシー。無事だったのか」
「へ? 無事……って何がですか?」
「何……って、昨日その男に連れ去られたのだろう?」
「……はい?」
意味不明な事を言ってくる。
私がローランドさんに連れ去られた……って、何の話なの?
「あの、ケヴィン王子は何の話をされているのですか?」
「いや、部下たちから、そういう報告があったのだ。実際、その話を聞いてから、その男の部屋へ行ったが、一切反応が無くてな」
「そう言われても、俺は貴方が部屋に来た事すら気付いてないんでね。昨日は疲れていたから、すぐ寝てしまってね。で、今朝になって、いきなり意味不明な因縁を付けられ、決闘を申し込まれたんだよ」
なるほど……って、二人が戦っていたのは、まさか私が原因なの!?
見れば、ケヴィン王子が一方的に攻撃し、それをローランドさんが防いでいるといった感じだ。
見た感じはケヴィン王子を止めれば良いのかな?
でも、経緯がわからないし、二人に声が届いてないし……よし! 喧嘩両成敗ね。
必殺の水魔法で二人を止めよう。
そう思って杖を構えた所で、
「王子の邪魔をされては困りますね」
私の前に大きなゴリラ……じゃなくて、騎士見習いの人たちがやって来て、壁を作る。
「ちょっと、何をしてるの!? 貴方たち、ケヴィン王子を止めなさいよっ!」
「それは出来ぬ。先に手を出したのは、向こうだ。本来ならば、我々が王子に加勢しても良い程だが、それを王子が良しとしなかったのだ」
「ローランドさんが先にケヴィン王子へ攻撃した? 本当に?」
この騎士さんたちはケヴィン王子側なので、話を鵜呑みには出来ない。出来ないけど……私にはそれが本当かどうかを判断する材料がないから、無視も出来ない。
結果、魔法の発動を止め、成り行きを見守っていると、
「あーっ! 貴女っ! 早くケヴィン王子を止めなさいよっ!」
生徒会副会長のメリッサさんが私の所へやって来た。
「えっと、ローランドさんから先にケヴィン王子へ攻撃したんだって言われたんだけど……」
「そんな訳ないじゃない! 誰よ!? そんな嘘を吐いたのは!」
「嘘ではない。向こうが先に手を出したのだ」
メリッサさんの所へ騎士さんたちが行って……互いに真逆の事を言う。
よし、決めた!
結局、どれが事実か分からないんだから、最初に考えた通り、喧嘩両成敗っ!
「≪クリエイト・ウォーター≫」
「くっ……しまった!」
「相変わらず、意味不明な魔力量よね……って、どうしてローランドまで水で押し出すのよっ! 風邪でも引いたらどうするつもりなのっ!?」
ケヴィン王子とローランドさんの間に、大量の水を発生させ、二人を押し流して、距離を取らせる。
「二人ともっ! 一体、何をしているのよっ!?」
「おはよう、ルーシー。朝から水泳の授業をさせられるとは思わなかったよ」
「ローランドさん。それ、魔法ですか? 水泳……っていうか、何をしているんですか?」
私の水魔法で押し流されたローランドさんが、何かの魔法を使ったらしく、水の流れに乗って滑っている。
見えない板でサーフィンをしている感じかな?
その一方で、完全に押し流され、魔法訓練場のステージの上から落ちたケヴィン王子が、倒れながら私を見て、
「む……ルーシー。無事だったのか」
「へ? 無事……って何がですか?」
「何……って、昨日その男に連れ去られたのだろう?」
「……はい?」
意味不明な事を言ってくる。
私がローランドさんに連れ去られた……って、何の話なの?
「あの、ケヴィン王子は何の話をされているのですか?」
「いや、部下たちから、そういう報告があったのだ。実際、その話を聞いてから、その男の部屋へ行ったが、一切反応が無くてな」
「そう言われても、俺は貴方が部屋に来た事すら気付いてないんでね。昨日は疲れていたから、すぐ寝てしまってね。で、今朝になって、いきなり意味不明な因縁を付けられ、決闘を申し込まれたんだよ」
なるほど……って、二人が戦っていたのは、まさか私が原因なの!?
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