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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第226話 ドードレックの街で聞き込み
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このドードレックの街だけで私に起こる、何とも言えないモヤモヤした変な感覚。
この正体を調べるため、まずは街の中を歩いてみる。
おそらく、この街の中でも、このモヤモヤの強弱があると思うので、強くなる場所を探せば良いんじゃないかなって思ったんだけど……
「そこのお姉さん! 今日は良い魚が入ってますよ!」
「ちょっとお兄さん! このペンダント……奥様によく似合いますよ! 安くするので、どうだい!」
「ねぇ、ボク。君にピッタリの服があるんだけど、どうかしら?」
心を静かに落ち着かせて歩いていると、街の人たちが次から次へと話し掛けてくる。
……そうだった。
前に来た時もそうだったけど、この街の人たちは商魂たくましいというか、呼び込みが凄い街だったのよね。
「うーん。集中しずらいかも。別の方法を考えた方が良いのかしら」
「我が街の者を黙らせるという手もあるが」
「ダメよ。とりあえず、別の方法を考えましょう」
どうしようかと、三人で話し合った結果、この喋りかけて来る街の人の特性を活かして、手分けして聞き込みをしてみる事に。
とはいえ、今通って来た大通りでやるとお仕事の邪魔になりそうなので、それぞれ別の通りへ分かれた。
私が行った先には、商人って感じの人は少なくて、少し離れた所に買い物帰りって感じの女性が居たので、話を聞いてみる。
「じゃあ先ずは……すみませーん!」
「はい? 何でしょうか?」
「あの、この街にまつわる伝説とか昔話って、何か御存知ありませんか?」
「え? うーん……毎年、羊祭っていうのがあるくらいかな?」
羊祭? 羊毛を取らせてくれる羊に感謝するお祭りとかかな?
流石に、このモヤモヤには関係無さそうな気がするけど……一応、確認しておこうかな。
「えっと、そのお祭りの起源とかってわかります?」
「私が子供の頃からやってたお祭りだから、わからないわね。そういう事なら、この街に長老って呼ばれている人が居るから、その人が詳しいんじゃないかしら?」
「長老……ですか?」
「えぇ。実際は、この街の偉い人でも何でもないんだけど、いろんな事に詳しいお爺さんが居るのよ。ちょっと耳が遠いから、会話は大変らしいんだけどね」
「なるほど。ありがございます」
そっか。今更だけど、街の人に聞くより、詳しい人に聞いた方が早いよね。
一応、何人か他の人にも話を聞いてみたけど、昔の事は知らない……というか、ここが大昔からある街みたいなので、古い事は長老さんに聞いた方が良いと言われてしまった。
ちなみに、領主さんの方が街の資料などを持っているのでは? と思ったんだけど、今の領主さんは前領主さんが亡くなって代替わりしたものの、歴史に一切興味が無い人なので、聞くだけ無駄なのだとか。
領主なのに街に興味が無いのはどうなんだろうと思いつつ、教えてもらった長老さんっていう人の家へ行ってみると、家の前にイナリが居た。
「イナリ。どうしてここに?」
「うむ。おそらくアニエスと同じだとは思うが、街の者が揃ってここへ行けと言うのでな。ならばアニエスもここへ来るだろうと待っていたのだ。それに……いや、まぁ話を聞けばわかるであろう」
うーん。またイナリの歯切れが悪い。
まぁ長老さんに話を聞けば何かわかるのかな?
そう思って、家の扉をノックすると……
「はーい! ……あ、お姉ちゃん! イナリも!」
長老さんではなくてコリンが扉を開けて出てきた。
どうやら、コリンが既に長老さんから話を聞いていたみたいだ。
この正体を調べるため、まずは街の中を歩いてみる。
おそらく、この街の中でも、このモヤモヤの強弱があると思うので、強くなる場所を探せば良いんじゃないかなって思ったんだけど……
「そこのお姉さん! 今日は良い魚が入ってますよ!」
「ちょっとお兄さん! このペンダント……奥様によく似合いますよ! 安くするので、どうだい!」
「ねぇ、ボク。君にピッタリの服があるんだけど、どうかしら?」
心を静かに落ち着かせて歩いていると、街の人たちが次から次へと話し掛けてくる。
……そうだった。
前に来た時もそうだったけど、この街の人たちは商魂たくましいというか、呼び込みが凄い街だったのよね。
「うーん。集中しずらいかも。別の方法を考えた方が良いのかしら」
「我が街の者を黙らせるという手もあるが」
「ダメよ。とりあえず、別の方法を考えましょう」
どうしようかと、三人で話し合った結果、この喋りかけて来る街の人の特性を活かして、手分けして聞き込みをしてみる事に。
とはいえ、今通って来た大通りでやるとお仕事の邪魔になりそうなので、それぞれ別の通りへ分かれた。
私が行った先には、商人って感じの人は少なくて、少し離れた所に買い物帰りって感じの女性が居たので、話を聞いてみる。
「じゃあ先ずは……すみませーん!」
「はい? 何でしょうか?」
「あの、この街にまつわる伝説とか昔話って、何か御存知ありませんか?」
「え? うーん……毎年、羊祭っていうのがあるくらいかな?」
羊祭? 羊毛を取らせてくれる羊に感謝するお祭りとかかな?
流石に、このモヤモヤには関係無さそうな気がするけど……一応、確認しておこうかな。
「えっと、そのお祭りの起源とかってわかります?」
「私が子供の頃からやってたお祭りだから、わからないわね。そういう事なら、この街に長老って呼ばれている人が居るから、その人が詳しいんじゃないかしら?」
「長老……ですか?」
「えぇ。実際は、この街の偉い人でも何でもないんだけど、いろんな事に詳しいお爺さんが居るのよ。ちょっと耳が遠いから、会話は大変らしいんだけどね」
「なるほど。ありがございます」
そっか。今更だけど、街の人に聞くより、詳しい人に聞いた方が早いよね。
一応、何人か他の人にも話を聞いてみたけど、昔の事は知らない……というか、ここが大昔からある街みたいなので、古い事は長老さんに聞いた方が良いと言われてしまった。
ちなみに、領主さんの方が街の資料などを持っているのでは? と思ったんだけど、今の領主さんは前領主さんが亡くなって代替わりしたものの、歴史に一切興味が無い人なので、聞くだけ無駄なのだとか。
領主なのに街に興味が無いのはどうなんだろうと思いつつ、教えてもらった長老さんっていう人の家へ行ってみると、家の前にイナリが居た。
「イナリ。どうしてここに?」
「うむ。おそらくアニエスと同じだとは思うが、街の者が揃ってここへ行けと言うのでな。ならばアニエスもここへ来るだろうと待っていたのだ。それに……いや、まぁ話を聞けばわかるであろう」
うーん。またイナリの歯切れが悪い。
まぁ長老さんに話を聞けば何かわかるのかな?
そう思って、家の扉をノックすると……
「はーい! ……あ、お姉ちゃん! イナリも!」
長老さんではなくてコリンが扉を開けて出てきた。
どうやら、コリンが既に長老さんから話を聞いていたみたいだ。
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