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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第289話 ファイアー・ドレイクの封印
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「見えたっ!」
イナリに案内してもらい、無事に旧聖都へ戻ってきた。
ただ、ここへ戻って来るだけで夕方になってしまったので、既にトリスタン王子たちが何かしてしまっているかもしれない。
急いで旧聖都の門へ向かうと、出入口を管理している人の所へ。
「貴女は……薬師さんっ! 戻ってきてくださったんですね!」
「えぇ。ですが、それよりも……今日ここに、黒ずくめの人たちが来ませんでしたか!?」
「黒ずくめの人……ですか? 少なくとも、この門には来ていませんね」
「なるほど。他の門にも聞いてみた方が良いですかね?」
「そうですが……ただ、普通に入って来る人は我々で管理しておりますが、あいにく旧聖都はこの惨状ですので、門以外からでも幾らでも入れます。薬師さんが探されている方がどのような方かはわかりませんが、忍び込もうと思えば幾らでも入れてしまうので……」
黒ずくめ人という、明らかに怪しい呼び方をしているからか、門番の方が困惑しているけど……確かに、街を囲う壁が壊れて修復出来ていないので、幾らでも入り込む事が出来そうだ。
「すみません。ありがとうございました。中に入っても良いですか?」
「もちろんです! どうぞお入りください」
旧聖都に入って門から離れると、以前にファイアー・ドレイクを封印した場所へ行こうと思ったんだけど、ロレッタさんから待ったが掛かる。
「アニエスさん。宝物庫はそっちではありませんが……」
「えっと、ファイアー・ドレイクが封印されていた場所を見に行こうと思って」
「なるほど。ですが、前にトリスタン王子たちが来たのは宝物庫でした。そちらも見ておいた方が良い気がします」
ロレッタさんの言う事も尤もで……とはいえ、どちらも確証がないので、同じ街の中なので二手に分かれる事にした。
「ファイアー・ドレイクが封印された場所は、万が一封印が解かれていた場合に備え、我とアニエスで行こう」
「じゃあ、僕とロレッタお姉さんは宝物庫に行くね!」
「二人とも、気を付けてね」
それぞれ別方向に向かって走って行き、かつてファイアー・ドレイクが現れた場所……封印された場所に繋がる地割れへとやってきた。
だけど、地割れを塞ぐ為に私が生み出した氷魔法……永久氷結で生み出した、溶けない氷のオブジェが今も残っている。
「地割れが塞がったまま……トリスタン王子たちは、ここには来ていないの?」
「いや、以前に偽物の太陽の聖女……リタと言ったか。奴の指示で封印を解いた者が居たであろう。そちらの道から来た可能性がある」
「ディアナさんね。確かにそっちの道が本来の行き方で、ここはファイアー・ドレイクが復活して地上へ出た時に出来た穴だったわね」
ディアナさんはリタさんに弟さんを人質にされ、仕方なく封印を解いたと言っていたと思う。
何処かにその道へ続く場所があるのだろうけど、黒ずくめの人たちはリタさんの部下? だったという話だった気がするから、知っていてもおかしくはない。
「じゃあ、やっぱり封印を確認した方が良いわね。イナリ、この氷を溶かしてもらえる?」
そう言うと、イナリが黒い炎を生み出し、あっさり氷のオブジェが溶けた。
イナリが私を抱きかかえ、そのまま穴の中へ飛び降りる。
……イナリの事を信頼しているから簡単に思えるけど、そうでなければ一人で降りるのは無理だったわね。
音もなく地底に着地すると、前に来た時と同じ様に地底湖が広がり、私が作った囲いの中でファイアー・ドレイクの核に絶えず水が注がれている。
「……何も無さそうね」
「そうだな。人が来た気配もないな」
「という事は、トリスタン王子の狙いは宝物庫!?」
「いや、奴らが夜に動くという事も考えられる……あちらに通路のように見える穴があるから、あの穴を塞いで地上へ戻るか」
そう言って、イナリが闇色の壁のようなものを作り出し、再び私を抱きかかえて跳ぶ。
岩から岩へと飛び移り、地上へ戻って来たところで氷魔法を使って地割れを塞ぐ。
……急いで宝物庫へ行かなきゃ!
イナリに案内してもらい、無事に旧聖都へ戻ってきた。
ただ、ここへ戻って来るだけで夕方になってしまったので、既にトリスタン王子たちが何かしてしまっているかもしれない。
急いで旧聖都の門へ向かうと、出入口を管理している人の所へ。
「貴女は……薬師さんっ! 戻ってきてくださったんですね!」
「えぇ。ですが、それよりも……今日ここに、黒ずくめの人たちが来ませんでしたか!?」
「黒ずくめの人……ですか? 少なくとも、この門には来ていませんね」
「なるほど。他の門にも聞いてみた方が良いですかね?」
「そうですが……ただ、普通に入って来る人は我々で管理しておりますが、あいにく旧聖都はこの惨状ですので、門以外からでも幾らでも入れます。薬師さんが探されている方がどのような方かはわかりませんが、忍び込もうと思えば幾らでも入れてしまうので……」
黒ずくめ人という、明らかに怪しい呼び方をしているからか、門番の方が困惑しているけど……確かに、街を囲う壁が壊れて修復出来ていないので、幾らでも入り込む事が出来そうだ。
「すみません。ありがとうございました。中に入っても良いですか?」
「もちろんです! どうぞお入りください」
旧聖都に入って門から離れると、以前にファイアー・ドレイクを封印した場所へ行こうと思ったんだけど、ロレッタさんから待ったが掛かる。
「アニエスさん。宝物庫はそっちではありませんが……」
「えっと、ファイアー・ドレイクが封印されていた場所を見に行こうと思って」
「なるほど。ですが、前にトリスタン王子たちが来たのは宝物庫でした。そちらも見ておいた方が良い気がします」
ロレッタさんの言う事も尤もで……とはいえ、どちらも確証がないので、同じ街の中なので二手に分かれる事にした。
「ファイアー・ドレイクが封印された場所は、万が一封印が解かれていた場合に備え、我とアニエスで行こう」
「じゃあ、僕とロレッタお姉さんは宝物庫に行くね!」
「二人とも、気を付けてね」
それぞれ別方向に向かって走って行き、かつてファイアー・ドレイクが現れた場所……封印された場所に繋がる地割れへとやってきた。
だけど、地割れを塞ぐ為に私が生み出した氷魔法……永久氷結で生み出した、溶けない氷のオブジェが今も残っている。
「地割れが塞がったまま……トリスタン王子たちは、ここには来ていないの?」
「いや、以前に偽物の太陽の聖女……リタと言ったか。奴の指示で封印を解いた者が居たであろう。そちらの道から来た可能性がある」
「ディアナさんね。確かにそっちの道が本来の行き方で、ここはファイアー・ドレイクが復活して地上へ出た時に出来た穴だったわね」
ディアナさんはリタさんに弟さんを人質にされ、仕方なく封印を解いたと言っていたと思う。
何処かにその道へ続く場所があるのだろうけど、黒ずくめの人たちはリタさんの部下? だったという話だった気がするから、知っていてもおかしくはない。
「じゃあ、やっぱり封印を確認した方が良いわね。イナリ、この氷を溶かしてもらえる?」
そう言うと、イナリが黒い炎を生み出し、あっさり氷のオブジェが溶けた。
イナリが私を抱きかかえ、そのまま穴の中へ飛び降りる。
……イナリの事を信頼しているから簡単に思えるけど、そうでなければ一人で降りるのは無理だったわね。
音もなく地底に着地すると、前に来た時と同じ様に地底湖が広がり、私が作った囲いの中でファイアー・ドレイクの核に絶えず水が注がれている。
「……何も無さそうね」
「そうだな。人が来た気配もないな」
「という事は、トリスタン王子の狙いは宝物庫!?」
「いや、奴らが夜に動くという事も考えられる……あちらに通路のように見える穴があるから、あの穴を塞いで地上へ戻るか」
そう言って、イナリが闇色の壁のようなものを作り出し、再び私を抱きかかえて跳ぶ。
岩から岩へと飛び移り、地上へ戻って来たところで氷魔法を使って地割れを塞ぐ。
……急いで宝物庫へ行かなきゃ!
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