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第3章
次代の守護師の誓い
優美な仕草で紅茶を味わい、部屋の主の私よりも寛でいたハリーが、不意に顔を上げた。
空間が歪む。
白金の光が部屋に満ち、私の天使が現れた。
今日は半年ぶりに目にするドレス姿だ。可愛らしさを引き立てている。
私は眩さに目を細めた。
「おや、どうしたのだい。私の天使の訪問はいつでも大歓迎だが、もう旅行に出ていたと思ったよ」
シルヴィはふわりと花が綻ぶように笑った。
「はい、セディは馬車で待っています」
セディとシルヴィは、友人の結婚披露宴に参加するのだ。
セディは私のお披露目の会の後、「半年分のシルヴィとの時間を取り戻さなければ、欲求不満から殿下を押し倒すかもしれません」と半ば脅すように休暇を10日ももぎ取った。
まぁ、暗殺の黒幕への対処は陛下と宰相の管轄だ。
通常業務なら私一人でも10日ほどなら…、頑張ろう。
シルヴィは笑顔をゆっくりと消し、改まった態度で私に告げた。
「殿下にお礼を言いたくて、参りました」
「お礼?礼なら私の方が――」
「セディから聞きました。殿下が親王妃派の方々から守って下さったと」
彼女は少し息を吸い込んでから、真摯な眼差しで私を捕らえた。
「ありがとうございました」
私は目を逸らした。
「いや、愚かにも君に印をつけてしまった私が言う資格はないが、想う相手と結ばれるのが一番だ」
シルヴィは困ったように微かに頷いた。
私はずっと彼女に言いたかったことを言葉にした。
「印のことは、すまなかった」
シルヴィは私の愚かな夢が刻まれた手の甲に視線を落としながら、囁いた。
「私を想って下さってありがとうございます」
彼女の優しさに胸を衝かれた心地がして、思わず目を閉じた。
想いを受け止めてもらうということが、ここまで喜びをもたらすとは知らなかった。叶うことがなくとも。
「殿下」
彼女の呼びかけに私の目は開かされた。
薄い青の瞳は、澄み切っていた。
「私はセディを愛しています。殿下の想いに応えることはできません」
私は苦笑しながら頷いた。幼いころからそれは知っていた。
彼女はハリーを見遣った。ハリーは頷きを返す。
「私は、将来、守護師を引き継ぎます。そして遠い将来には長を引き継ぐかもしれません」
私は頷いた。彼女の力ならそれは責務とも言えるだろう。
私の頷きを見て、彼女はすっと腰を落とし跪いた。
「私、魔法使いシルヴィアは、リチャード・アレクサンダー・ウィンドへの生涯にわたる忠誠を誓います」
彼女の柔らかな唇が手の甲に触れた。
澄んだ魔力が私の身体を駆け抜け、再び手の甲に戻った。手の甲には、一瞬、白金の光が放たれやがて消えた。そして淡い印が残った。
「長の印だ」
いつの間にか傍に来ていたハリーが言った。
「通例なら淡い印も残らない。忠誠を誓われたものが、長に実際に忠誠を求めた時に発現するものだ」
「ふふふ、私の忠誠は深いものなのでしょう」
「いや、単に殿下が情けない寂しがり屋なのではないか」
「私の忠誠は、年季が入っているのですよ」
「長年の付き合いで絆されただけでは…」
叔父と姪の会話は私の頭を素通りしていた。
ただ手の甲のシルヴィを感じていた。
彼女の精一杯の心遣いは、まだ魔力をしっかりと宿している。
私の中で定まったものがあった。
私は自分の後継者に頼ることはやめなければいけない。
私は生き延びて自分自身がこの国を担う者にならなければならない。
彼女の忠誠に見合う存在にならなければならない。
私はゆっくりと瞳を閉じた。
やがて彼女が暇を告げた時、私は尋ねた。
「シルヴィ、セディがあの場で君に印を贈らなかったら、君はどうしていたのだい?」
彼女は目をきらりと光らせて答えた。
「贈ってほしいとお願いするつもりでした。
婚姻の儀が成り立てば、セディの腕輪が光っていても殿下との婚約はなくなりますから」
ちゃんと勝つ算段を立てていたのか。私の天使はやはりセディのことになると頼もしい。私は声をたてて笑った。
そして彼女は鮮やかな転移で立ち去った。
ハリーが彼女の魔力の名残を見ながら、呟いていた。
「まぁ、随分早いと思うが今や夫婦だ。一晩ぐらいは…、いや、やはり…」
私はエルフを思い起こさせる稀代の魔法使いに質問を投げかけた。
「私が彼女にセディより早くに出会っていたら、結ばれていただろうか」
紫の混じった濃い青の瞳が、私を貫き通した。
「起こらなかったことは、予測でしかない。それでも尋ねるのか」
私は頷いた。彼女の忠誠を得るに値する者となるべく、私は自分の愚かな夢にとどめを刺してもらいたかった。
「シルヴィの傍にいるということは、己の心を開いたままにする覚悟をしなければならない。
もし、お前にその覚悟が出来たとしよう。
シルヴィはお前を治癒しなくとも、いずれその力を狙われる立場になっていた。
その彼女の傍らにいる男は、何か起きた時迷いなく彼女を選び取る心がなければ彼女を守り切れない。
私はその意志を持った男でなければ、認めない。
お前は、自分が認めていなくとも、生まれながらの王たるものだ。
考えずとも、自分よりも国を選び取ることが根付いている
だが、セディは最後の最後ではシルヴィを選び取る。もちろん足掻けるだけ足掻くだろうが。」
銀の魔法使いは穏やかに宣言した。
「つまり、結ばれてはいなかっただろう。
結ばれていたとしても、シルヴィを守り切ることはできなかっただろう」
その言葉は深く私に沁みこんだ。
沁みこんだ言葉は、私に王となる覚悟を持たせた。
それはひどく一人であることを感じた。傍らにセディとシルヴィの支えがあっても、王の立場は一人だった。
だが、この印を受けたからには国にこの身を捧げよう。
リチャードは十分な思い出を持った。これからは、リチャードは捨て、王太子として、そしていずれは王としてこの国に尽くそう。
「ありがとう、ハリー」
私は心からの感謝をこめた。
銀の魔法使いから、清らかな魔力が立ち上った。
「ハロルドだ」
?
意味が分からず、眉間にしわを寄せてしまった。
「私の真名をお前にくれてやる。生まれながらの王たるものよ」
私は息を呑んだ。
あまりにも強大な魔力の持ち主である彼は、悪用を防ぐため真名は隠されている。
「私を存分に活かすがよい。私は国ではなくお前に尽くそう」
私はこみ上げた熱いものを隠すべく、お得意の笑顔を見せた。
「銀の魔法使いが、女性だったら良かったのだが」
エルフの美貌が私を見つめた。
「おや、そこらの美女よりも美しいと言われているが?」
私は声を上げて笑った。その声は思いがけぬほど明るいものだった。
空間が歪む。
白金の光が部屋に満ち、私の天使が現れた。
今日は半年ぶりに目にするドレス姿だ。可愛らしさを引き立てている。
私は眩さに目を細めた。
「おや、どうしたのだい。私の天使の訪問はいつでも大歓迎だが、もう旅行に出ていたと思ったよ」
シルヴィはふわりと花が綻ぶように笑った。
「はい、セディは馬車で待っています」
セディとシルヴィは、友人の結婚披露宴に参加するのだ。
セディは私のお披露目の会の後、「半年分のシルヴィとの時間を取り戻さなければ、欲求不満から殿下を押し倒すかもしれません」と半ば脅すように休暇を10日ももぎ取った。
まぁ、暗殺の黒幕への対処は陛下と宰相の管轄だ。
通常業務なら私一人でも10日ほどなら…、頑張ろう。
シルヴィは笑顔をゆっくりと消し、改まった態度で私に告げた。
「殿下にお礼を言いたくて、参りました」
「お礼?礼なら私の方が――」
「セディから聞きました。殿下が親王妃派の方々から守って下さったと」
彼女は少し息を吸い込んでから、真摯な眼差しで私を捕らえた。
「ありがとうございました」
私は目を逸らした。
「いや、愚かにも君に印をつけてしまった私が言う資格はないが、想う相手と結ばれるのが一番だ」
シルヴィは困ったように微かに頷いた。
私はずっと彼女に言いたかったことを言葉にした。
「印のことは、すまなかった」
シルヴィは私の愚かな夢が刻まれた手の甲に視線を落としながら、囁いた。
「私を想って下さってありがとうございます」
彼女の優しさに胸を衝かれた心地がして、思わず目を閉じた。
想いを受け止めてもらうということが、ここまで喜びをもたらすとは知らなかった。叶うことがなくとも。
「殿下」
彼女の呼びかけに私の目は開かされた。
薄い青の瞳は、澄み切っていた。
「私はセディを愛しています。殿下の想いに応えることはできません」
私は苦笑しながら頷いた。幼いころからそれは知っていた。
彼女はハリーを見遣った。ハリーは頷きを返す。
「私は、将来、守護師を引き継ぎます。そして遠い将来には長を引き継ぐかもしれません」
私は頷いた。彼女の力ならそれは責務とも言えるだろう。
私の頷きを見て、彼女はすっと腰を落とし跪いた。
「私、魔法使いシルヴィアは、リチャード・アレクサンダー・ウィンドへの生涯にわたる忠誠を誓います」
彼女の柔らかな唇が手の甲に触れた。
澄んだ魔力が私の身体を駆け抜け、再び手の甲に戻った。手の甲には、一瞬、白金の光が放たれやがて消えた。そして淡い印が残った。
「長の印だ」
いつの間にか傍に来ていたハリーが言った。
「通例なら淡い印も残らない。忠誠を誓われたものが、長に実際に忠誠を求めた時に発現するものだ」
「ふふふ、私の忠誠は深いものなのでしょう」
「いや、単に殿下が情けない寂しがり屋なのではないか」
「私の忠誠は、年季が入っているのですよ」
「長年の付き合いで絆されただけでは…」
叔父と姪の会話は私の頭を素通りしていた。
ただ手の甲のシルヴィを感じていた。
彼女の精一杯の心遣いは、まだ魔力をしっかりと宿している。
私の中で定まったものがあった。
私は自分の後継者に頼ることはやめなければいけない。
私は生き延びて自分自身がこの国を担う者にならなければならない。
彼女の忠誠に見合う存在にならなければならない。
私はゆっくりと瞳を閉じた。
やがて彼女が暇を告げた時、私は尋ねた。
「シルヴィ、セディがあの場で君に印を贈らなかったら、君はどうしていたのだい?」
彼女は目をきらりと光らせて答えた。
「贈ってほしいとお願いするつもりでした。
婚姻の儀が成り立てば、セディの腕輪が光っていても殿下との婚約はなくなりますから」
ちゃんと勝つ算段を立てていたのか。私の天使はやはりセディのことになると頼もしい。私は声をたてて笑った。
そして彼女は鮮やかな転移で立ち去った。
ハリーが彼女の魔力の名残を見ながら、呟いていた。
「まぁ、随分早いと思うが今や夫婦だ。一晩ぐらいは…、いや、やはり…」
私はエルフを思い起こさせる稀代の魔法使いに質問を投げかけた。
「私が彼女にセディより早くに出会っていたら、結ばれていただろうか」
紫の混じった濃い青の瞳が、私を貫き通した。
「起こらなかったことは、予測でしかない。それでも尋ねるのか」
私は頷いた。彼女の忠誠を得るに値する者となるべく、私は自分の愚かな夢にとどめを刺してもらいたかった。
「シルヴィの傍にいるということは、己の心を開いたままにする覚悟をしなければならない。
もし、お前にその覚悟が出来たとしよう。
シルヴィはお前を治癒しなくとも、いずれその力を狙われる立場になっていた。
その彼女の傍らにいる男は、何か起きた時迷いなく彼女を選び取る心がなければ彼女を守り切れない。
私はその意志を持った男でなければ、認めない。
お前は、自分が認めていなくとも、生まれながらの王たるものだ。
考えずとも、自分よりも国を選び取ることが根付いている
だが、セディは最後の最後ではシルヴィを選び取る。もちろん足掻けるだけ足掻くだろうが。」
銀の魔法使いは穏やかに宣言した。
「つまり、結ばれてはいなかっただろう。
結ばれていたとしても、シルヴィを守り切ることはできなかっただろう」
その言葉は深く私に沁みこんだ。
沁みこんだ言葉は、私に王となる覚悟を持たせた。
それはひどく一人であることを感じた。傍らにセディとシルヴィの支えがあっても、王の立場は一人だった。
だが、この印を受けたからには国にこの身を捧げよう。
リチャードは十分な思い出を持った。これからは、リチャードは捨て、王太子として、そしていずれは王としてこの国に尽くそう。
「ありがとう、ハリー」
私は心からの感謝をこめた。
銀の魔法使いから、清らかな魔力が立ち上った。
「ハロルドだ」
?
意味が分からず、眉間にしわを寄せてしまった。
「私の真名をお前にくれてやる。生まれながらの王たるものよ」
私は息を呑んだ。
あまりにも強大な魔力の持ち主である彼は、悪用を防ぐため真名は隠されている。
「私を存分に活かすがよい。私は国ではなくお前に尽くそう」
私はこみ上げた熱いものを隠すべく、お得意の笑顔を見せた。
「銀の魔法使いが、女性だったら良かったのだが」
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