あなたの事は好きですが私が邪魔者なので諦めようと思ったのですが…様子がおかしいです

Karamimi

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第21話:またカナリアの様子がおかしい~アルト視点~

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 急いでカナリアの元に向かうと、なぜかしゃがみ込み、泣いていたのだ。一体何があったのだ?カナリアの元に向かい、カナリアを抱きしめた。

 ただ、次の瞬間僕を押しのけたのだ。その上、僕の顔を一切見ようともしない。

 明らかにカナリアの様子がおかしい…まるで原因不明の熱を出した後の時の様な雰囲気を醸し出している。

 さらに僕を置いて、さっさと走ってどこかに行ってしまったのだ。どうして僕から離れようとするのだい?僕はこんなに、君を愛しているのに…

 急いでカナリアを追いかけたが、そのまま公爵家の馬車に乗り込み、走り出してしまったのだ。

 カナリア…

 せっかく元のカナリアに戻ってくれたと思ったのに…どうしてこんな事になってしまったのだろう。また僕は、カナリアに嫌われてしまったのだろうか?

 それでも僕は、カナリアが大好きだ。いてもたってもいられず、急いで公爵家に向かったのだが…

「アルト殿下、申し訳ございません。娘は少し体調が悪い様で…」

 対応してくれた夫人が、申し訳なさそうに僕に頭を下げている。

「ええ、知っています。夫人、どうかカナリアに会わせてください。カナリアが心配なのです。もしこのまま…」

 また僕を避けて、僕の傍から離れて行ったら…考えるだけで、めまいがする。

「しっかりしてください、殿下。カナリアは今ちょうど休んでおります。明日には元気に学院に通えると思いますので、どうか今日のところは…」

 そう言われてしまった。結局この日は、カナリアと会う事が出来なかった。

 カナリア、急にどうしたのだろう。昨日までは普通だったのに。もしかして僕がシャーラ嬢に嫉妬して、カナリアを責めたのがいけなかったのかな?カナリアはシャーラ嬢を、それほど大切に思っているのか?

 入学式の時のカナリアの様子も変だったし、もしかしたらカナリアとシャーラ嬢は、何らかの形で繋がっているのかもしれない。おのれシャーラ嬢、やはりあの女は、僕からカナリアを奪おうとしているのだな!

 きっとそうだ!とにかく今まで以上にカナリアの傍にいよう。そうだ、護衛たちにシャーラ嬢が万が一カナリアに近づく事があったら、すぐに追い払う様に指示を出しておこう。

 大丈夫だ、カナリアは僕の婚約者なんだ。あんな女にカナリアを奪われたりはしない。それから、カナリアをこれ以上1人にする訳にはいかない。明日生徒会も辞める旨を、アクアとカルアに伝えよう。

 そう思っていたのだが…

「殿下は何をおっしゃっているのですか?生徒会を辞めたいですって?そんな事は出来ません。それから、あまりカナリアを束縛しないで下さい。今日も生徒会の集まりがありますから、必ず来てくださいね」

 そう言って、笑顔で去って行ったアクアとカルア。その上カナリアからは

「放課後アルト様が生徒会の集まりがある日は、私はお屋敷に帰っておりますわ。その方が、アルト様も安心でしょう?それから、私たちは少し距離を取った方がいいと思いますの。貴族学院を卒院したら、ずっと一緒にいられますから」

 などと、あり得ない事を言われたのだ。

 僕は1秒だってカナリアと離れたくはないのに、どうして距離を置かないといけないのだ!さすがにこんな我が儘を受け入れられるほど、僕の器は大きくはない。

「学院にいる間、僕はカナリアの傍から離れるつもりはない!君は僕の婚約者だろう?そんな我が儘は許さない!」

 そう強めの口調で伝えた。すると、少し悲しそうな顔をして…

「分かりましたわ。ただ、アルト様が生徒会の集まりがある日は、先にお屋敷に戻っております。その方が、アルト様もご安心でしょう?」

 そう呟いたのだ。どうして君は、そんな悲しそうな顔をするのだい?僕はカナリアが悲しそうな顔をすると、胸が締め付けられそうになるのだよ。

 それになんだが、泣いて帰って行った日以降、僕と距離を取ろうとしているのが分かる。僕はカナリアの事なら、何でもわかるのだ。熱を出した時と同じように…

 まさかあの時の苦しみを、再び味合わないといけないだなんて…どうしてだい?カナリア。君は一体何を考えているのだい?僕はただ、カナリアが傍にいてくれるだけでいいのに…

 なんだか物凄く嫌な予感がした。僕はどうしもカナリアが心配で、いつでもカナリアの行動を把握したくて、ついに超小型の撮影機を搭載したピアスを、カナリアに贈った。ピアスなら取り外しする事もないから、ずっと身に付けてくれているだろう。

 ただ…

 なぜか公爵家での様子は、全く映像が入らないのだ。きっと電波の妨害を、公爵たちが行っているのだろう。その為、カナリアが公爵家で何をしているのか、全く状況が掴めない。

 それならと、僕の息のかかった使用人を送りこもうとしたが、公爵家の使用人は、非常に審査が厳しく、僕が送り込んだ使用人は採用されなかったのだ。

 日に日に僕と距離を取る事が多くなったカナリア。もしかしたら、僕の事をもう好きではなくなったのかもしれない。
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