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なな ~第二王子 (小説のラスト)
※本編完結しましたが、もう一話だけ。
マーサが前世で読んだ小説のラストシーンです。
バッドエンドの世界。
本編のような幸せな雰囲気は皆無です。
読みたくない方はそっと閉じてくださいませ‥‥‥
第二王子視点
君を満たしていたかった。
いつも何かを、誰かを物欲しそうに見つめている君を。
わたしがその全てを与えて満たしてやりたかった。
君が欲しがったもの、求めたもの、心から望んだもの。
しかし、わたしには最後まで君を満たしてやることは出来なかった。
何一つ与えてやることが出来なかった。
わたしは間違えた。
そう、わたしが間違えたから。
だからね、死ぬことにしたよ。
こんな自分など生きている価値はないだろう?
それに、もう君はいないからね。
君のいない世界に用はない。
日の光の当たらぬ北の塔の一室。
護衛という名の監視が目を離した隙を見て、ペンダントの裏に隠しておいた毒薬を齧った。
瞬間、突き刺すような鋭い苦みが口一杯に広がる。
ああ、チェルシー。
もう一度、もう一度だけ。
一目だけでいい。
君に会いたい。
叶わぬ願いが頭を掠める。
輪廻転生なんて信じていないけれど、今日の、この瞬間だけは信じてみようか。
‥‥いや、無駄なことはやめておこう。
「なっ?!殿下!殿下!!!誰か!殿下が!!!」
「なんだ!どうした?!は?!で、殿下!」
「何てことだ!!少し目を離した隙に!ちくしょう!俺たちが処罰を受けちまう!!」
護衛たちの慌てた声が聞こえる。
ああ、すまないね、君たちの責任になってしまうね。
でもね、君たちはわたしの大切なチェルシーを散々慰み者にしただろう?
だから、これはその代償だ。
甘んじて受け取ってくれ。
喉と胸が焼けるように痛い。
石畳の床に赤黒い血がボタボタとしたたり落ちる。
ああ、わたしは今、チェルシーと同じ痛みを味わっている‥‥‥幸せだ‥‥‥
こうしてわたし、フォーランド王国第二王子、エドワード・フォーランドの人生は17年で幕を閉じた。
感想 1
公爵令嬢の華麗で痛快な『ざまあ』に持って行かれがちですが、これはチェルシーと第二王子の悲しい恋物語でもあるのですね。
たとえ、身勝手で幼い恋だったとしても(泣)
マーサが前世で読んだ小説のラストシーンです。
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本編のような幸せな雰囲気は皆無です。
読みたくない方はそっと閉じてくださいませ‥‥‥
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わたしがその全てを与えて満たしてやりたかった。
君が欲しがったもの、求めたもの、心から望んだもの。
しかし、わたしには最後まで君を満たしてやることは出来なかった。
何一つ与えてやることが出来なかった。
わたしは間違えた。
そう、わたしが間違えたから。
だからね、死ぬことにしたよ。
こんな自分など生きている価値はないだろう?
それに、もう君はいないからね。
君のいない世界に用はない。
日の光の当たらぬ北の塔の一室。
護衛という名の監視が目を離した隙を見て、ペンダントの裏に隠しておいた毒薬を齧った。
瞬間、突き刺すような鋭い苦みが口一杯に広がる。
ああ、チェルシー。
もう一度、もう一度だけ。
一目だけでいい。
君に会いたい。
叶わぬ願いが頭を掠める。
輪廻転生なんて信じていないけれど、今日の、この瞬間だけは信じてみようか。
‥‥いや、無駄なことはやめておこう。
「なっ?!殿下!殿下!!!誰か!殿下が!!!」
「なんだ!どうした?!は?!で、殿下!」
「何てことだ!!少し目を離した隙に!ちくしょう!俺たちが処罰を受けちまう!!」
護衛たちの慌てた声が聞こえる。
ああ、すまないね、君たちの責任になってしまうね。
でもね、君たちはわたしの大切なチェルシーを散々慰み者にしただろう?
だから、これはその代償だ。
甘んじて受け取ってくれ。
喉と胸が焼けるように痛い。
石畳の床に赤黒い血がボタボタとしたたり落ちる。
ああ、わたしは今、チェルシーと同じ痛みを味わっている‥‥‥幸せだ‥‥‥
こうしてわたし、フォーランド王国第二王子、エドワード・フォーランドの人生は17年で幕を閉じた。
感想 1
公爵令嬢の華麗で痛快な『ざまあ』に持って行かれがちですが、これはチェルシーと第二王子の悲しい恋物語でもあるのですね。
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コメントありがとうございます♪
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