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第四章 世界の片隅で生きる者たち
257 男と女という関係
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列車の外の食堂で食事を済ませ、俺たちは列車に乗り込んだ。
乗り込むときに案内がついて座席まで連れて行ってくれる。驚きのサービスのよさだ。
まるで高級な宿のようだな。
実際、列車のなかは小さな個室が連続していて、ある意味宿に近い。
まぁ部屋は狭くて、一つの個室に四人が限度らしいが。
俺たちは二つの個室を三人ずつで使う形で申し込んでいた。
ただし、乗客が増えたときには相席になるようだ。
引き戸タイプの扉のついた向かい合わせの個室に、男女別に三人ずつ座る。
荷物は足元と作り付けの棚に入れることが出来るので、思ったよりも狭くはない。
ただ、ここでひと晩過ごすことを考えるとやはり窮屈だ。
いや、ひと晩だけじゃない。帝都まで二日掛かるという話だから、今夜を入れて三夜か。
けっこう辛いな。
これはあれだ、調査依頼のときによくやった、狭い山小屋で五、六人で雑魚寝するときみたいな感じになるな。
毛布は自分のものがあるが、列車の案内の話だと、無料の貸し出しのものもあるようだ。
荷物を出し入れするだけで骨なので、品質がいいようなら借りたほうがいいかもしれない。
そうやって、落ち着いたところで、全身鎧の聖騎士が一人座席に荷物と一緒に座って申し訳なさそうにしていた。
「クルス、お前の格好ものすごく浮いているぞ。やっぱり脱いだほうがいいんじゃないか?」
「しかし、脱いだら脱いだで鎧を持ち歩くことになります。それはそれで目立つでしょう」
言われて、鎧を担いで歩く聖騎士を想像した。
やばい。
「そうだな、着ているほうが無難かもしれないな」
「ご理解いただき感謝いたします」
そんな会話をしていると、扉を叩く音がした。
気配はうちの女性たちだ。
「なんだ?」
勇者がどこか落ち着かないように返事をする。
「メルリルを見てあげて」
モンクの声が楽しそうだ。
また何かからかいのネタを見つけたのだろうか?
モンクであるテスタは、タチの悪いからかいはしないものの、ちょっとしたネタで他人をいじるのが好きらしく、ちょいちょい思いがけないことをしでかすことがある。
今回はどうもメルリルが犠牲になったらしいなと俺は思った。
だが、それは甘い考えだったのである。
すっと扉が開けられ、そこに立っていた女性を見て、俺は一瞬誰だかわからなかった。
「……ダスター、その、変?」
「メルリルか……」
認識阻害というからてっきり見えにくくなる魔法だと思っていたのだが、そこにいたのはオレンジに近い赤毛と、枯れ葉色の目を持つ美しい平野人の女性だった。
普段のメルリルは、とても神秘的な緑にも赤茶色にも見える髪とオレンジ色の目をしているが、色味まで違ってしまって驚きだ。
メルリルの最大の特徴であるふわふわの耳が俺たちと同じむき出しの耳になってしまい、少しもったいなく思う。
だが、今の姿でも十分すぎるほど美女であることは間違いなかった。
「あー、ミュリア。もうちょっとおとなしめな姿に出来なかったのか?」
俺がそう言うと、メルリルがショックを受けたような顔になる。
いや、違うんだ。
「どうしても本人ベースでの変化になるからそんなに変えられない」
「そう、だよな。あ、メルリル、違うからな。おかしいとかそういうんじゃないから」
すっかりしょげて髪飾りを外そうとしているメルリルを止める。
「でも、派手な女性に見えるって……」
「いや、違うんだ。そうじゃなくって……」
「師匠……」
俺が必死で言い訳をしていると、勇者がいい笑顔を見せながら言った。
「こっちは俺たちのパーティで使うから。そっちの部屋を二人で使うといいぞ」
「はっ?」
何言ってるんだこいつ。
「あ、それ、いい考えですね。相席になった場合もまとまっていたほうがいいでしょうし」
聖女がにっこりと笑ってうなずいた。
「二人で旅行中のカップルみたいでいいじゃないか」
そしてモンクがあまりにもストレートに言った。
「カ、カップルってそんな……」
おおう、メルリルがもじもじし始めたぞ。
「いいから師匠、たまには二人でゆっくりすればいいだろ。煮え切らない男は嫌われるぞ」
「お前な」
くっ、勇者め、こういうところは俺よりも上だっていう自信があるんだな。
余裕しゃくしゃくでニヤニヤしやがって。
「わかった、あっちの個室を使わせてもらう」
俺がそう言うと、勇者がうんうんとうなずき、聖騎士とモンクが小さく手を振ってみせた。
聖女は胸に手を当てて何やらニコニコしている。
「えっ? えっ?」
メルリルは話の流れについていけなかったらしい。
真っ赤になってオロオロしだした。
「メルリル、ちょっとちゃんと話をしよう」
今日のトラブルに関してもだが、今後メルリルにいろいろな面倒が降りかかる恐れがある。
今までまともな女性経験がないせいで、どうもうまく対応出来てない俺だが、問題が発生する前に、ある程度メルリルに対する態度をはっきりとしておかなければなるまい。
そう覚悟して、俺はいつもと姿の違うメルリルと一緒に、向かい側の個室に入ったのだった。
四人用の席に二人しかいないので、自然と向かい合うように座る。
「あー、メルリル。前に少し言ったが、俺は君が好きだ」
「ひゃっ、はい!」
いろいろごまかしても仕方ないので、ストレートに言ったら、メルリルが変な声を出した。
大丈夫か?
「だから俺はメルリルを大事にしたいと思っている。本当は東国になんて連れて行きたくない」
「え……」
続く俺の言葉に、メルリルの顔が真顔になる。
ギュッと眉間にシワが寄ったあの顔は、俺に抗議をしようとしている顔だ。
だから俺は機先を制する。
「だけど、メルリルは俺の仲間だ、好きだという気持ちの前に、な」
メルリルがハッとする。
そしてしっかりと座り直し、俺の目を見た。
そこにいるのはメルリルなのに、姿がいつもと違うせいで酷く緊張する。
なんというか、メルリル以外の相手に告白しているような罪悪感があるのだ。
姿を戻してもらえばよかった。
「前にも言ったが、俺とメルリルとフォルテはパーティだ。パーティというのは家族よりも絆が強いと言われている。なぜなら、お互いの生死を左右する立場にあるからだ」
「キャウ?」
突然名前を呼ばれたフォルテが、何事かというように疑問を浮かべた顔で俺を見る。
いや、今はお前はいいから。話がややこしくなるだろ。
「だから、俺はこの旅の間は、極力メルリルをパーティメンバーとして扱うつもりでいた。その、そう出来るつもりだった。だけど、さっきメルリルが侮辱されて、冷静さを失った。それはパーティメンバーとしての振る舞いではない。ましてや冒険者としても失格と言っていい」
「そんな……」
何かを言いたそうなメルリルを制して、俺は続けた。
「そういう俺の態度をアルフは、勇者は優柔不断と言った。あいつはバカだが、物事の本質は見える奴だ。俺を師匠と呼んでくれるが、俺のほうが教わることだって多い。結局のところ、俺は逃げてたんじゃないかと思う」
「ダスターはいつでも勇敢です」
メルリルが見慣れない姿でありながら、いつものように断固として言った。
ふっと、俺の心が軽くなる。
「いや、俺は臆病だったんだ。だからきちんと言っておく。俺はメルリルが好きで、ほかの男に渡したくないと思っている。そういう独占欲がある駄目な男だってことをメルリルは承知していて欲しい」
「わ、私も!」
一大決心をして告げた俺の目の前で、メルリルが急に立ち上がった。
「私だって、独占欲があるから! ダスターがほかの人と話していると寂しいし、ずっと一緒にいたいし、全然役に立たないのにパーティメンバーで心苦しいし、ずっとずっと……」
ドサッと、やわらかな体がぶつかって来る。
ピャッ! と、飛び上がったフォルテが、故意か偶然か、メルリルの髪飾りを足に引っ掛けて引き抜いた。
サラサラと細く長い髪が俺の頬に当たる。
俺の大好きなふわふわの耳が目の前にあった。
「ずっと一緒にいていいですか」
「当たり前だろ」
さて、俺の返事は間違ってなかったかな?
扉の前の連中はどう思ったんだろうな。
後で全員お説教だから覚悟しとけ。
乗り込むときに案内がついて座席まで連れて行ってくれる。驚きのサービスのよさだ。
まるで高級な宿のようだな。
実際、列車のなかは小さな個室が連続していて、ある意味宿に近い。
まぁ部屋は狭くて、一つの個室に四人が限度らしいが。
俺たちは二つの個室を三人ずつで使う形で申し込んでいた。
ただし、乗客が増えたときには相席になるようだ。
引き戸タイプの扉のついた向かい合わせの個室に、男女別に三人ずつ座る。
荷物は足元と作り付けの棚に入れることが出来るので、思ったよりも狭くはない。
ただ、ここでひと晩過ごすことを考えるとやはり窮屈だ。
いや、ひと晩だけじゃない。帝都まで二日掛かるという話だから、今夜を入れて三夜か。
けっこう辛いな。
これはあれだ、調査依頼のときによくやった、狭い山小屋で五、六人で雑魚寝するときみたいな感じになるな。
毛布は自分のものがあるが、列車の案内の話だと、無料の貸し出しのものもあるようだ。
荷物を出し入れするだけで骨なので、品質がいいようなら借りたほうがいいかもしれない。
そうやって、落ち着いたところで、全身鎧の聖騎士が一人座席に荷物と一緒に座って申し訳なさそうにしていた。
「クルス、お前の格好ものすごく浮いているぞ。やっぱり脱いだほうがいいんじゃないか?」
「しかし、脱いだら脱いだで鎧を持ち歩くことになります。それはそれで目立つでしょう」
言われて、鎧を担いで歩く聖騎士を想像した。
やばい。
「そうだな、着ているほうが無難かもしれないな」
「ご理解いただき感謝いたします」
そんな会話をしていると、扉を叩く音がした。
気配はうちの女性たちだ。
「なんだ?」
勇者がどこか落ち着かないように返事をする。
「メルリルを見てあげて」
モンクの声が楽しそうだ。
また何かからかいのネタを見つけたのだろうか?
モンクであるテスタは、タチの悪いからかいはしないものの、ちょっとしたネタで他人をいじるのが好きらしく、ちょいちょい思いがけないことをしでかすことがある。
今回はどうもメルリルが犠牲になったらしいなと俺は思った。
だが、それは甘い考えだったのである。
すっと扉が開けられ、そこに立っていた女性を見て、俺は一瞬誰だかわからなかった。
「……ダスター、その、変?」
「メルリルか……」
認識阻害というからてっきり見えにくくなる魔法だと思っていたのだが、そこにいたのはオレンジに近い赤毛と、枯れ葉色の目を持つ美しい平野人の女性だった。
普段のメルリルは、とても神秘的な緑にも赤茶色にも見える髪とオレンジ色の目をしているが、色味まで違ってしまって驚きだ。
メルリルの最大の特徴であるふわふわの耳が俺たちと同じむき出しの耳になってしまい、少しもったいなく思う。
だが、今の姿でも十分すぎるほど美女であることは間違いなかった。
「あー、ミュリア。もうちょっとおとなしめな姿に出来なかったのか?」
俺がそう言うと、メルリルがショックを受けたような顔になる。
いや、違うんだ。
「どうしても本人ベースでの変化になるからそんなに変えられない」
「そう、だよな。あ、メルリル、違うからな。おかしいとかそういうんじゃないから」
すっかりしょげて髪飾りを外そうとしているメルリルを止める。
「でも、派手な女性に見えるって……」
「いや、違うんだ。そうじゃなくって……」
「師匠……」
俺が必死で言い訳をしていると、勇者がいい笑顔を見せながら言った。
「こっちは俺たちのパーティで使うから。そっちの部屋を二人で使うといいぞ」
「はっ?」
何言ってるんだこいつ。
「あ、それ、いい考えですね。相席になった場合もまとまっていたほうがいいでしょうし」
聖女がにっこりと笑ってうなずいた。
「二人で旅行中のカップルみたいでいいじゃないか」
そしてモンクがあまりにもストレートに言った。
「カ、カップルってそんな……」
おおう、メルリルがもじもじし始めたぞ。
「いいから師匠、たまには二人でゆっくりすればいいだろ。煮え切らない男は嫌われるぞ」
「お前な」
くっ、勇者め、こういうところは俺よりも上だっていう自信があるんだな。
余裕しゃくしゃくでニヤニヤしやがって。
「わかった、あっちの個室を使わせてもらう」
俺がそう言うと、勇者がうんうんとうなずき、聖騎士とモンクが小さく手を振ってみせた。
聖女は胸に手を当てて何やらニコニコしている。
「えっ? えっ?」
メルリルは話の流れについていけなかったらしい。
真っ赤になってオロオロしだした。
「メルリル、ちょっとちゃんと話をしよう」
今日のトラブルに関してもだが、今後メルリルにいろいろな面倒が降りかかる恐れがある。
今までまともな女性経験がないせいで、どうもうまく対応出来てない俺だが、問題が発生する前に、ある程度メルリルに対する態度をはっきりとしておかなければなるまい。
そう覚悟して、俺はいつもと姿の違うメルリルと一緒に、向かい側の個室に入ったのだった。
四人用の席に二人しかいないので、自然と向かい合うように座る。
「あー、メルリル。前に少し言ったが、俺は君が好きだ」
「ひゃっ、はい!」
いろいろごまかしても仕方ないので、ストレートに言ったら、メルリルが変な声を出した。
大丈夫か?
「だから俺はメルリルを大事にしたいと思っている。本当は東国になんて連れて行きたくない」
「え……」
続く俺の言葉に、メルリルの顔が真顔になる。
ギュッと眉間にシワが寄ったあの顔は、俺に抗議をしようとしている顔だ。
だから俺は機先を制する。
「だけど、メルリルは俺の仲間だ、好きだという気持ちの前に、な」
メルリルがハッとする。
そしてしっかりと座り直し、俺の目を見た。
そこにいるのはメルリルなのに、姿がいつもと違うせいで酷く緊張する。
なんというか、メルリル以外の相手に告白しているような罪悪感があるのだ。
姿を戻してもらえばよかった。
「前にも言ったが、俺とメルリルとフォルテはパーティだ。パーティというのは家族よりも絆が強いと言われている。なぜなら、お互いの生死を左右する立場にあるからだ」
「キャウ?」
突然名前を呼ばれたフォルテが、何事かというように疑問を浮かべた顔で俺を見る。
いや、今はお前はいいから。話がややこしくなるだろ。
「だから、俺はこの旅の間は、極力メルリルをパーティメンバーとして扱うつもりでいた。その、そう出来るつもりだった。だけど、さっきメルリルが侮辱されて、冷静さを失った。それはパーティメンバーとしての振る舞いではない。ましてや冒険者としても失格と言っていい」
「そんな……」
何かを言いたそうなメルリルを制して、俺は続けた。
「そういう俺の態度をアルフは、勇者は優柔不断と言った。あいつはバカだが、物事の本質は見える奴だ。俺を師匠と呼んでくれるが、俺のほうが教わることだって多い。結局のところ、俺は逃げてたんじゃないかと思う」
「ダスターはいつでも勇敢です」
メルリルが見慣れない姿でありながら、いつものように断固として言った。
ふっと、俺の心が軽くなる。
「いや、俺は臆病だったんだ。だからきちんと言っておく。俺はメルリルが好きで、ほかの男に渡したくないと思っている。そういう独占欲がある駄目な男だってことをメルリルは承知していて欲しい」
「わ、私も!」
一大決心をして告げた俺の目の前で、メルリルが急に立ち上がった。
「私だって、独占欲があるから! ダスターがほかの人と話していると寂しいし、ずっと一緒にいたいし、全然役に立たないのにパーティメンバーで心苦しいし、ずっとずっと……」
ドサッと、やわらかな体がぶつかって来る。
ピャッ! と、飛び上がったフォルテが、故意か偶然か、メルリルの髪飾りを足に引っ掛けて引き抜いた。
サラサラと細く長い髪が俺の頬に当たる。
俺の大好きなふわふわの耳が目の前にあった。
「ずっと一緒にいていいですか」
「当たり前だろ」
さて、俺の返事は間違ってなかったかな?
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