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第四章 世界の片隅で生きる者たち
273 一件落着
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「おい、オウガ隊長、大丈夫か? 血まみれだぞ」
衛兵隊長がズルズルと引きずってきた男は打撲の痕はあるが、流血はほとんどない。
ということは彼にまとわりついている血は全部本人のものということになる。
俺の言葉を受けて衛兵隊長は愚痴った。
「弾が入ったままだ。また切って取り出す羽目になった。腹が立つ」
「ああ」
体内に異物が入った状態で癒やしを使ったりするとそこから体が腐ることがある。
そのため、治療の前に体内の異物を取り除く必要があるのだ。
痛い思いをしたのにさらに痛い思いをしなければならないので腹が立つのは当然だろう。
「貴様ら! 北冠の貴族である私にこのような真似をして、ただで済むと思うな!」
誘拐犯がまた元気にいらんことをわめくので、腕をひねった。
「ギャア!」
「北冠ってのは?」
「ん? ああ、東国の一番北にある大きな港を持つ東国最大の国だ。交易が盛んでな。うちの国の一番の取引相手だな」
「特権で罪を減刑されたりしないか?」
「ん~、司法取引になるかもなぁ」
苦い顔で衛兵隊長が吐き捨てるように言った。
なるほど、一番の取引相手の国の貴族だ。こっちで裁くのは無理ということか。
「ははっ、そんなケガまでしても結局は無駄ということさ」
こいつ、懲りないな。
いっそ意識を刈り取るか。
俺がそんな風に思って、手刀の準備をしていると、衛兵隊長が引きずっていたもう一人を放り出し、魔物のような笑顔で、俺に拘束されている貴族野郎に顔を寄せた。
「現場で取り押さえる際に抵抗が激しかったから死んじまうってことはよくあることなんだぜ?」
声から本気を感じ取ったのだろう、東国の、北冠の貴族はぐっと黙った。
「いいか覚えておけ。俺たちはうちの国民を全員取り戻すまで諦めないぞ。また舞い戻って来る気なら覚悟しておくんだな」
「うぐぐ……」
国元へ送り返されることになったとしても、またやらかすようなら覚悟しろよと衛兵隊長は脅しつけた。
本当は、こいつらの国へ行って犠牲者を助け出したいのだろうけど、きっと難しいんだろうな。
「隊長! おケガを!」
ようやく追いついた衛兵隊の兵たちがバラバラと車で乗り付ける。
「おう。容疑者を連行しろ。こっちはまだ活きがいいから気をつけろよ」
「はっ!」
「隊長、すぐに病院に!」
「バカ言え、こんな捕物の後始末が責任者抜きで出来るかよ。いいから救護班を呼んでとりあえず体のなかの弾を取り出させてくれ」
「……了解です!」
衛兵たちは手早く犯人たちを拘束して車に積み込んで行く。
「くそっ! 離せ!」
まだ諦め悪く抗っているのを見送っていると、カンカンカン! という鐘の音と共に赤よりも白の多い車が到着した。
「けが人はどこです?」
お、女の人だ。
声を聞いて、衛兵隊長がギクリとしたような顔になった。
「こっちです。この隊長さん」
「おい、よせ」
「またですか! いいですか、あなたは不死の魔法使いとかじゃないんですよ? ひどいケガをしたら死ぬかもしれないんです。なんでケガしないように逮捕出来ないんですか?」
隊長を見た途端、その女性は一気にまくしたてた。
「この人いつもケガしてるのか?」
気になったので聞いてみた。
「びっくりするほどしょっちゅう大ケガをしているんです。隊では『不死の獣王』とか呼ばれていい気になっているんですよ」
「へー『不死の獣王』ね」
「やめろ! 俺が自分で言ってる訳じゃねぇ」
「とにかく病院に運びます」
「ここで弾を取り出してくれ。ちゃんとした治療は後でいい」
「バカですか?」
「頼む、大事なことなんだ」
怒り心頭といった雰囲気の治療師さんに対して、衛兵隊長はケガした肩をすくめるように丁寧に腰をかがめた。
どうやらこの国式の礼らしい。
「あなたはホント、いつもいつも……、はぁ、とにかく処置車へ急いで! あなたは動かない! そこの方、手を貸していただいても?」
治療師さんらしき女性が俺を見る。
「もちろんです。彼を担いで行きましょうか?」
「お願いします」
もしかして治療師さん的には冗談のつもりだったのかもしれないが、俺はひょいと、大男の衛兵隊長を担いだ。
「お、おい」
「まぁ!」
「魔力を自分に作用させればこのぐらい普通ですよ。あ、オウガ隊長、暴れないように」
俺は肩に担いだ衛兵隊長に一言釘を刺すと、ずんずん歩く。
「魔力……ということは西方諸国からの亡命者の方ですか?」
「いえ、勇者の従者です」
「まぁ!」
治療師さんはびっくりしたようだが、それ以上詳しく聞こうとはしなかった。
その代わりに先に処置車とやらに駆け寄って、扉を大きく開く。
その車のなかには簡単なベッドのようなものが設置されている。
「ここに寝かせて」
「わかりました」
俺はそーっとやさしく衛兵隊長をそこに寝かせる。
「じゃあ俺は先に詰所に戻っておくので」
「お、おい、うちのに送らせるから……」
「いい。忙しそうだしな」
俺はそう言い捨てると、そのまま現場を離れた。
フォルテが頭に被さるように舞い降りると、上から逆さまに俺の顔を覗き込む。
「おう、よくやったな。お前のおかげであの隊長さんは不死のまま名誉を守れたぞ」
「キュウ!」
誇らしそうなフォルテを頭に乗せたまま、俺は詰所を目指して足早に道を辿ったのだった。
―― ◇ ◇ ◇ ――
勇者は渡航条件の書類にサインをすると、やっとこらえていたため息を吐いた。
手続きが全て完了して、ようやく渡航許可証を手にすることが出来たのだ。
とは言え、それですぐに帰れるという訳にもいかない。
せめてもと、勇者を囲むお茶会を開催されてしまったのだ。
急なことなので小規模なものになるという話だったが、地位の高い者というのは暇なのだろう。
それなりの人数が集まった。
場所は広々とした空中庭園のあるテラスである。
かなり高い階にあるらしく、煙もほとんど届かず、外界を見渡せる眺めのいい場所だった。
勇者一行は一通りの参加者に挨拶を済ませ、空中庭園の最も眺めのいいテーブルを皇帝一家と共に囲む。
「勇者殿。我が都は素晴らしかろう。このように整った街並みはほかの国にはあるまい」
皇帝は自慢気に眼下の街並みを示した。
確かにきっちりと整ったその街並みはほかでは見ないものだ。
皇帝の居城を中心に花開くように放射状に、等間隔に家々と道が並んでいた。
「確かに街は素晴らしいかもしれませんね」
最後の仕事とばかりに、勇者は淡々と答える。
「街はとは引っかかる言い方ではないか?」
少し気分を害したように皇帝は勇者に言った。
勇者は無言で指で示す。
その指の先には地表に固まる暗雲のような煙の塊があった。
「あの煙はとうてい美しくない。この国に落ちたシミのように見える。そもそも街中が煙で臭い。ああいう煙が出るのは火がちゃんと燃えていないからだ。狼煙を上げるときにわざわざ不燃物を投下するが、ここでは常にその状態のようですね。燃料が悪いのではないですか?」
「うぬっ……」
勇者の指摘に皇帝が苦々しい顔になる。
確かに素晴らしい景色に混ざる黒点は、全てを台無しにするシミのように見えた。
そして、皇帝は煙や燃料についての知識をあまり持っていなかった。
彼の持っている知識は政治や商売についてのものであり、急激な発展の元となっている蒸気機関についてさえ詳しくは知らなかったのだ。
「そのことについてはすでに改善を命じておる。大臣、そうであったな?」
「は? ははっ、間違いありません」
「当然だな。やってなければとんだ無能だろう。こんな大国を統治している皇帝陛下であればそれはあり得ないことだ」
「もちろんだとも」
引きつったような笑いが皇帝の顔に浮かんだ。
変な空気になった場を和ませようと思ったのか、皇女がすっと立ち上がって勇者に近づく。
「勇者さま、あちらで吟遊詩人の新しい歌を聞きませんか? 勇者さまの最近の活躍をさっそく歌にしたものと聞いております」
「……いや」
「なんでも勇者さまと熟練の冒険者が手を携えて古城の呪いを解いたという物語なのだとか」
「……お供しましょう」
麗しい皇女と勇者が並んで歩く様子は周囲の者たちに羨むようなため息をつかせた。
そんな麗しき二人を迎えるように、吟遊詩人の楽器の弦が伸びやかな音を奏で始めるのであった。
衛兵隊長がズルズルと引きずってきた男は打撲の痕はあるが、流血はほとんどない。
ということは彼にまとわりついている血は全部本人のものということになる。
俺の言葉を受けて衛兵隊長は愚痴った。
「弾が入ったままだ。また切って取り出す羽目になった。腹が立つ」
「ああ」
体内に異物が入った状態で癒やしを使ったりするとそこから体が腐ることがある。
そのため、治療の前に体内の異物を取り除く必要があるのだ。
痛い思いをしたのにさらに痛い思いをしなければならないので腹が立つのは当然だろう。
「貴様ら! 北冠の貴族である私にこのような真似をして、ただで済むと思うな!」
誘拐犯がまた元気にいらんことをわめくので、腕をひねった。
「ギャア!」
「北冠ってのは?」
「ん? ああ、東国の一番北にある大きな港を持つ東国最大の国だ。交易が盛んでな。うちの国の一番の取引相手だな」
「特権で罪を減刑されたりしないか?」
「ん~、司法取引になるかもなぁ」
苦い顔で衛兵隊長が吐き捨てるように言った。
なるほど、一番の取引相手の国の貴族だ。こっちで裁くのは無理ということか。
「ははっ、そんなケガまでしても結局は無駄ということさ」
こいつ、懲りないな。
いっそ意識を刈り取るか。
俺がそんな風に思って、手刀の準備をしていると、衛兵隊長が引きずっていたもう一人を放り出し、魔物のような笑顔で、俺に拘束されている貴族野郎に顔を寄せた。
「現場で取り押さえる際に抵抗が激しかったから死んじまうってことはよくあることなんだぜ?」
声から本気を感じ取ったのだろう、東国の、北冠の貴族はぐっと黙った。
「いいか覚えておけ。俺たちはうちの国民を全員取り戻すまで諦めないぞ。また舞い戻って来る気なら覚悟しておくんだな」
「うぐぐ……」
国元へ送り返されることになったとしても、またやらかすようなら覚悟しろよと衛兵隊長は脅しつけた。
本当は、こいつらの国へ行って犠牲者を助け出したいのだろうけど、きっと難しいんだろうな。
「隊長! おケガを!」
ようやく追いついた衛兵隊の兵たちがバラバラと車で乗り付ける。
「おう。容疑者を連行しろ。こっちはまだ活きがいいから気をつけろよ」
「はっ!」
「隊長、すぐに病院に!」
「バカ言え、こんな捕物の後始末が責任者抜きで出来るかよ。いいから救護班を呼んでとりあえず体のなかの弾を取り出させてくれ」
「……了解です!」
衛兵たちは手早く犯人たちを拘束して車に積み込んで行く。
「くそっ! 離せ!」
まだ諦め悪く抗っているのを見送っていると、カンカンカン! という鐘の音と共に赤よりも白の多い車が到着した。
「けが人はどこです?」
お、女の人だ。
声を聞いて、衛兵隊長がギクリとしたような顔になった。
「こっちです。この隊長さん」
「おい、よせ」
「またですか! いいですか、あなたは不死の魔法使いとかじゃないんですよ? ひどいケガをしたら死ぬかもしれないんです。なんでケガしないように逮捕出来ないんですか?」
隊長を見た途端、その女性は一気にまくしたてた。
「この人いつもケガしてるのか?」
気になったので聞いてみた。
「びっくりするほどしょっちゅう大ケガをしているんです。隊では『不死の獣王』とか呼ばれていい気になっているんですよ」
「へー『不死の獣王』ね」
「やめろ! 俺が自分で言ってる訳じゃねぇ」
「とにかく病院に運びます」
「ここで弾を取り出してくれ。ちゃんとした治療は後でいい」
「バカですか?」
「頼む、大事なことなんだ」
怒り心頭といった雰囲気の治療師さんに対して、衛兵隊長はケガした肩をすくめるように丁寧に腰をかがめた。
どうやらこの国式の礼らしい。
「あなたはホント、いつもいつも……、はぁ、とにかく処置車へ急いで! あなたは動かない! そこの方、手を貸していただいても?」
治療師さんらしき女性が俺を見る。
「もちろんです。彼を担いで行きましょうか?」
「お願いします」
もしかして治療師さん的には冗談のつもりだったのかもしれないが、俺はひょいと、大男の衛兵隊長を担いだ。
「お、おい」
「まぁ!」
「魔力を自分に作用させればこのぐらい普通ですよ。あ、オウガ隊長、暴れないように」
俺は肩に担いだ衛兵隊長に一言釘を刺すと、ずんずん歩く。
「魔力……ということは西方諸国からの亡命者の方ですか?」
「いえ、勇者の従者です」
「まぁ!」
治療師さんはびっくりしたようだが、それ以上詳しく聞こうとはしなかった。
その代わりに先に処置車とやらに駆け寄って、扉を大きく開く。
その車のなかには簡単なベッドのようなものが設置されている。
「ここに寝かせて」
「わかりました」
俺はそーっとやさしく衛兵隊長をそこに寝かせる。
「じゃあ俺は先に詰所に戻っておくので」
「お、おい、うちのに送らせるから……」
「いい。忙しそうだしな」
俺はそう言い捨てると、そのまま現場を離れた。
フォルテが頭に被さるように舞い降りると、上から逆さまに俺の顔を覗き込む。
「おう、よくやったな。お前のおかげであの隊長さんは不死のまま名誉を守れたぞ」
「キュウ!」
誇らしそうなフォルテを頭に乗せたまま、俺は詰所を目指して足早に道を辿ったのだった。
―― ◇ ◇ ◇ ――
勇者は渡航条件の書類にサインをすると、やっとこらえていたため息を吐いた。
手続きが全て完了して、ようやく渡航許可証を手にすることが出来たのだ。
とは言え、それですぐに帰れるという訳にもいかない。
せめてもと、勇者を囲むお茶会を開催されてしまったのだ。
急なことなので小規模なものになるという話だったが、地位の高い者というのは暇なのだろう。
それなりの人数が集まった。
場所は広々とした空中庭園のあるテラスである。
かなり高い階にあるらしく、煙もほとんど届かず、外界を見渡せる眺めのいい場所だった。
勇者一行は一通りの参加者に挨拶を済ませ、空中庭園の最も眺めのいいテーブルを皇帝一家と共に囲む。
「勇者殿。我が都は素晴らしかろう。このように整った街並みはほかの国にはあるまい」
皇帝は自慢気に眼下の街並みを示した。
確かにきっちりと整ったその街並みはほかでは見ないものだ。
皇帝の居城を中心に花開くように放射状に、等間隔に家々と道が並んでいた。
「確かに街は素晴らしいかもしれませんね」
最後の仕事とばかりに、勇者は淡々と答える。
「街はとは引っかかる言い方ではないか?」
少し気分を害したように皇帝は勇者に言った。
勇者は無言で指で示す。
その指の先には地表に固まる暗雲のような煙の塊があった。
「あの煙はとうてい美しくない。この国に落ちたシミのように見える。そもそも街中が煙で臭い。ああいう煙が出るのは火がちゃんと燃えていないからだ。狼煙を上げるときにわざわざ不燃物を投下するが、ここでは常にその状態のようですね。燃料が悪いのではないですか?」
「うぬっ……」
勇者の指摘に皇帝が苦々しい顔になる。
確かに素晴らしい景色に混ざる黒点は、全てを台無しにするシミのように見えた。
そして、皇帝は煙や燃料についての知識をあまり持っていなかった。
彼の持っている知識は政治や商売についてのものであり、急激な発展の元となっている蒸気機関についてさえ詳しくは知らなかったのだ。
「そのことについてはすでに改善を命じておる。大臣、そうであったな?」
「は? ははっ、間違いありません」
「当然だな。やってなければとんだ無能だろう。こんな大国を統治している皇帝陛下であればそれはあり得ないことだ」
「もちろんだとも」
引きつったような笑いが皇帝の顔に浮かんだ。
変な空気になった場を和ませようと思ったのか、皇女がすっと立ち上がって勇者に近づく。
「勇者さま、あちらで吟遊詩人の新しい歌を聞きませんか? 勇者さまの最近の活躍をさっそく歌にしたものと聞いております」
「……いや」
「なんでも勇者さまと熟練の冒険者が手を携えて古城の呪いを解いたという物語なのだとか」
「……お供しましょう」
麗しい皇女と勇者が並んで歩く様子は周囲の者たちに羨むようなため息をつかせた。
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