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第七章 幻の都
716 ちょっとした変装
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使用人達が運び込んだ箱を開けてみる。
「ん? こりゃあ、騎士服か?」
「普段着ですけどね」
「こっちは、ええっと、お城で働いている女性の服?」
俺が片方の箱を開けている間に、メルリル達も、もう片方の箱を開けて、広げていた。
どうやら、城勤めの騎士や女の使用人の着る服らしい。
「城勤めの者が、非番の日に街に降りて買い物や、飲み食いするのはよくあることです。騎士服は、外回りの衛兵だと、ほぼ顔が知られているので、城内勤めの部隊の紋章が入っています。そちらの女性用のスカートは、城の女官が普段着にしているお仕着せのものです。こちらは前掛けに紋章が入っていますので、身分の証明になります」
「なるほど。この服装で出歩けば、勇者の関係者だとは思われないし、さりとて、よほどの度胸がない限り、変な絡み方はされないということか」
ホルスの説明にうなずく。
短い時間でよく考えついて、揃えたもんだ。
「騎士用のものはブーツと袖なしのコート、女官用のものはスカートと前掛けのみですから、下には自分たちの服を着ていて問題ありません。ブーツのサイズは合わせて用意させたのですが、大丈夫でしょうか?」
「ブーツのサイズなんていつの間に?」
「いえ、実は、皆さま方の足跡を計らせていただきまして、それに合うものを持って来ただけなのですよ」
「なるほどな」
庭には土の部分があるので、その辺りを歩いたときに足跡が付いたか。
それにしたって、手配が早い。
俺達はそれぞれサイズの合うものを探して、装着してみる。
勇者が自前のマントを外すときには、若葉とひともんちゃくあったが、そのときには、ホルスは扉の外にいたので、特に問題とはならなかった。
装備し終えると、勇者と聖騎士は、騎士となった貴族の子息のように見えるし、モンクや聖女は、行儀見習い中の、上品な貴族の娘に見える。
衣装の力というのは凄いな。
ただ、メルリルは耳のせいで森人とすぐにわかってしまう。
あと、俺はどうしたって貴族らしくは見えないだろうな。
「ほら、メルリルさん、頭飾りがあるから、これをつけてみましょう」
聖女が、小さな箱からひらひらのついた布を取り出し、広げた。
リボンがついた帽子のようなものらしい。
三人共、それを被ると、それぞれ色と模様が違っていて、実に華やかだ。
うん、メルリルも平野の貴族の娘に見えるな。
「あ、あの、どう……かな?」
メルリルがもじもじしながら聞いて来たので、俺はうんうんうなずきながら、言った。
「似合う。だが、心配だな」
「え?」
「それで道を歩くと、絶対男から声がかかる」
「あはは」
俺は真剣に心配したのだが、周囲の連中からは「師匠はメルリルのこととなると、ちょっと判断力が鈍るよな」「微笑ましいです」「一緒に歩けばよろしいのでは? お似合いですよ」などと言われてしまった。
ちなみに、勇者と聖女と聖騎士の言葉だ。
「いや、正直な話、女性達は危なくないか?」
「私がいるのに?」
モンクが片眉を上げてニヤリとしてみせる。
「それもそうか」
「私だって、外なら風の精霊を使えるから、ダスターは安心してドンと構えていて」
メルリルからも言われてしまった。
う、俺ってそんなに過保護なんだろうか?
キレイどころが道を歩いていれば、声をかけるのが礼儀というのが冒険者の常識だ。
そういうのに間違った対応をするともめごとが起こりやすい。
そこらへんを心配していただけなんだが。
「師匠、師匠もなかなか格好いいぞ。歴戦の騎士のようだ」
「お前、訳のわからないお世辞を言うな」
勇者が気持ちの悪い褒め方をして来たので、ちょっと引いてしまう。
「いえ、ダスター殿。私もそう思いますよ。実践で鍛えた騎士と似たすごみを感じます」
聖騎士までがそんなことを言い出した。
「いや、待て。褒めてもなんも出ないし、騎士っぽいと言われても、俺はあまりうれしくないからやめてくれ」
「師匠は謙虚だな」
「そういう問題か?」
そんな風にワイワイやっていると、扉がノックされる。
「終わりましたか?」
「あ、待たせていたのに申し訳ない。終わったから入ってくれ」
いつもの調子でやっちまった。
俺も普段着れない服を着て、案外はしゃいでるのかもしれない。
気を付けないとな。
扉を開けて戻ったホルスは、俺達を見て、うんうんうなずいた。
「特に手直しは必要ないですね。そのまま城内でも過ごしていただいて構いません。何か聞かれたら、ホルス行政官の下で仕事をしているとおっしゃってくださればそれで通ります」
「街だけじゃなくて、城のなかも自由に動けるということか?」
「完全に自由という訳にはいきませんけどね。もし咎められたら、資料室を探していると言ってください。あそこは道がわかりにくいことで有名ですから」
「わかった。ありがたい」
「それでは、ご依頼のあった教会の件ですが……」
え? まさかもう返事が来たとか言わないよな。
「使いの者を領主さまからの使者の名目で訪問させて、お返事をいただけました。こちらです」
「ありがとうございます」
聖女が、真っ白な紙に鮮やかな封蝋のされた手紙を受け取る。
その場で指を走らせて、手紙を開いた。
聖女の眉がぴくりと寄った。
「お求めの品はございますが、封印を開ける者がいません。ぜひ直接お越しいただけないでしょうか? と、書かれています」
「え? 封印が開けないって、いざというときはどうするんだ?」
俺が尋ねると、聖女が不快そうな顔をする。
「その通りです。聖具を預けられている教会には、教手の上位者である教主が一人は配置されているものです。そして、教主ならば、封印を開くことは容易いはず。とにかく、どちらにしてももともと教会には出向くつもりでしたから、特に支障はありませんが……」
そんな聖女に向かって、勇者が口を開いた。
「普段は教会とか、金を受け取るときにしか近寄らないんだが、今回は一緒に行ってやろう。何やらきな臭い」
「はい、勇者さま。ありがとうございます」
勇者の言葉に、聖女がホッとした顔で礼を言った。
「そっちは任せるから、こっちは別行動で街で買い出しをして来る。ホルスさんに頼むものは頼むが、自分で見て選びたいものもあるし。おっと、これが用意してもらいたいリストな」
「了解いたしました。また、何か御用があれば、城か館の者にホルスの名前を出していただけたら、すぐにうかがいます」
「頼りにしている」
「何よりのお言葉です」
お互いに礼をして、ホルスはすっと部屋から引き下がった。
それにしても、あんな人間が傍についているなら、カーンも安泰だな。
「ん? こりゃあ、騎士服か?」
「普段着ですけどね」
「こっちは、ええっと、お城で働いている女性の服?」
俺が片方の箱を開けている間に、メルリル達も、もう片方の箱を開けて、広げていた。
どうやら、城勤めの騎士や女の使用人の着る服らしい。
「城勤めの者が、非番の日に街に降りて買い物や、飲み食いするのはよくあることです。騎士服は、外回りの衛兵だと、ほぼ顔が知られているので、城内勤めの部隊の紋章が入っています。そちらの女性用のスカートは、城の女官が普段着にしているお仕着せのものです。こちらは前掛けに紋章が入っていますので、身分の証明になります」
「なるほど。この服装で出歩けば、勇者の関係者だとは思われないし、さりとて、よほどの度胸がない限り、変な絡み方はされないということか」
ホルスの説明にうなずく。
短い時間でよく考えついて、揃えたもんだ。
「騎士用のものはブーツと袖なしのコート、女官用のものはスカートと前掛けのみですから、下には自分たちの服を着ていて問題ありません。ブーツのサイズは合わせて用意させたのですが、大丈夫でしょうか?」
「ブーツのサイズなんていつの間に?」
「いえ、実は、皆さま方の足跡を計らせていただきまして、それに合うものを持って来ただけなのですよ」
「なるほどな」
庭には土の部分があるので、その辺りを歩いたときに足跡が付いたか。
それにしたって、手配が早い。
俺達はそれぞれサイズの合うものを探して、装着してみる。
勇者が自前のマントを外すときには、若葉とひともんちゃくあったが、そのときには、ホルスは扉の外にいたので、特に問題とはならなかった。
装備し終えると、勇者と聖騎士は、騎士となった貴族の子息のように見えるし、モンクや聖女は、行儀見習い中の、上品な貴族の娘に見える。
衣装の力というのは凄いな。
ただ、メルリルは耳のせいで森人とすぐにわかってしまう。
あと、俺はどうしたって貴族らしくは見えないだろうな。
「ほら、メルリルさん、頭飾りがあるから、これをつけてみましょう」
聖女が、小さな箱からひらひらのついた布を取り出し、広げた。
リボンがついた帽子のようなものらしい。
三人共、それを被ると、それぞれ色と模様が違っていて、実に華やかだ。
うん、メルリルも平野の貴族の娘に見えるな。
「あ、あの、どう……かな?」
メルリルがもじもじしながら聞いて来たので、俺はうんうんうなずきながら、言った。
「似合う。だが、心配だな」
「え?」
「それで道を歩くと、絶対男から声がかかる」
「あはは」
俺は真剣に心配したのだが、周囲の連中からは「師匠はメルリルのこととなると、ちょっと判断力が鈍るよな」「微笑ましいです」「一緒に歩けばよろしいのでは? お似合いですよ」などと言われてしまった。
ちなみに、勇者と聖女と聖騎士の言葉だ。
「いや、正直な話、女性達は危なくないか?」
「私がいるのに?」
モンクが片眉を上げてニヤリとしてみせる。
「それもそうか」
「私だって、外なら風の精霊を使えるから、ダスターは安心してドンと構えていて」
メルリルからも言われてしまった。
う、俺ってそんなに過保護なんだろうか?
キレイどころが道を歩いていれば、声をかけるのが礼儀というのが冒険者の常識だ。
そういうのに間違った対応をするともめごとが起こりやすい。
そこらへんを心配していただけなんだが。
「師匠、師匠もなかなか格好いいぞ。歴戦の騎士のようだ」
「お前、訳のわからないお世辞を言うな」
勇者が気持ちの悪い褒め方をして来たので、ちょっと引いてしまう。
「いえ、ダスター殿。私もそう思いますよ。実践で鍛えた騎士と似たすごみを感じます」
聖騎士までがそんなことを言い出した。
「いや、待て。褒めてもなんも出ないし、騎士っぽいと言われても、俺はあまりうれしくないからやめてくれ」
「師匠は謙虚だな」
「そういう問題か?」
そんな風にワイワイやっていると、扉がノックされる。
「終わりましたか?」
「あ、待たせていたのに申し訳ない。終わったから入ってくれ」
いつもの調子でやっちまった。
俺も普段着れない服を着て、案外はしゃいでるのかもしれない。
気を付けないとな。
扉を開けて戻ったホルスは、俺達を見て、うんうんうなずいた。
「特に手直しは必要ないですね。そのまま城内でも過ごしていただいて構いません。何か聞かれたら、ホルス行政官の下で仕事をしているとおっしゃってくださればそれで通ります」
「街だけじゃなくて、城のなかも自由に動けるということか?」
「完全に自由という訳にはいきませんけどね。もし咎められたら、資料室を探していると言ってください。あそこは道がわかりにくいことで有名ですから」
「わかった。ありがたい」
「それでは、ご依頼のあった教会の件ですが……」
え? まさかもう返事が来たとか言わないよな。
「使いの者を領主さまからの使者の名目で訪問させて、お返事をいただけました。こちらです」
「ありがとうございます」
聖女が、真っ白な紙に鮮やかな封蝋のされた手紙を受け取る。
その場で指を走らせて、手紙を開いた。
聖女の眉がぴくりと寄った。
「お求めの品はございますが、封印を開ける者がいません。ぜひ直接お越しいただけないでしょうか? と、書かれています」
「え? 封印が開けないって、いざというときはどうするんだ?」
俺が尋ねると、聖女が不快そうな顔をする。
「その通りです。聖具を預けられている教会には、教手の上位者である教主が一人は配置されているものです。そして、教主ならば、封印を開くことは容易いはず。とにかく、どちらにしてももともと教会には出向くつもりでしたから、特に支障はありませんが……」
そんな聖女に向かって、勇者が口を開いた。
「普段は教会とか、金を受け取るときにしか近寄らないんだが、今回は一緒に行ってやろう。何やらきな臭い」
「はい、勇者さま。ありがとうございます」
勇者の言葉に、聖女がホッとした顔で礼を言った。
「そっちは任せるから、こっちは別行動で街で買い出しをして来る。ホルスさんに頼むものは頼むが、自分で見て選びたいものもあるし。おっと、これが用意してもらいたいリストな」
「了解いたしました。また、何か御用があれば、城か館の者にホルスの名前を出していただけたら、すぐにうかがいます」
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お互いに礼をして、ホルスはすっと部屋から引き下がった。
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